2018年12月14日に開催されたマイナビニュースフォーラム「2018 Winter for データ活用」では、小売り、製造、金融の3業種における「データ活用」について、様々な事例と共に紹介が行われた。

その中から、製造業において有効となるデータ活用基盤についての解説が行われたTalendのセッション「IoT/ビッグデータを本当に活用するためのクラウドデータ基盤の可能性」について紹介する。

データ活用において最も困難な作業はデータの統合

近年、データを取り巻く環境は大きく変化している。IoTの普及によるセンサー情報の急増。PC、タブレット、スマートフォンなど、多様化するデバイス。さらにクライアントやパートナー企業とのデータ連携など、ビジネスを進めていけばいくほど、多種多様で膨大な量のデータが流入してくることになる。

その結果「大量のデータが無秩序な状態で蓄積されるというアーキテクチャになりがち」と語るのは、本セッションに登壇したTalend カスタマーサクセスシニアマネージャー 正金秀規氏である。

Talend カスタマーサクセスシニアマネージャー 正金秀規氏

Talend カスタマーサクセスシニアマネージャー 正金秀規氏

どれほど量があり、質も鮮度も高いデータであっても、それを十分に活用できなければ無意味である。だが、近年集められているデータは、かつてのような構造化されたデータではなく、画像や音声データのような、規則性を持たない非構造化データが急増している。加えて近年ではデータの取り扱いについて様々な法令や制度が課せられており、それらへの対応(ガバナンス)も求められる。また、現在のビジネス速度に対応するための俊敏性や、それぞれが自由に独自の分析ができるセルフサービスの環境も欠かせない。

「現在のビジネスでは、様々な要件を満たしながらも、迅速でコスト効果も高く、より効率的にデータを活用できる環境が求められます。それを実現するためにはデータ統合が必要となるのですが、実はこれが最も難しくて手間かかる部分でもあるのです」(正金氏)

  • データへの新しい要求

なお、正金氏によると「調査会社であるガートナー社が発表したデータでは、2020年までにデジタルプラットフォームの構築にかかる時間とコストの約60%がデータ統合に費やされる」と予測されているとのことだ。

  • データのバリュー・チェーン

データ統合の第一歩となるデータレイクの構築

一般的に、データ統合を進めるための第一歩となるのが、データレイクの構築となる。データレイクは、データベースのような構造化されたデータも、画像や音声、センサー情報などの非構造化されたデータも、あらゆるデータを一元化して蓄積可能だ。投資効果も高く、あらゆるデータをまとめることで、これまでになかった新しい考察を導けることから、ビッグデータの活用には欠かせない存在とされている。

「しかし、データレイクの構築には新しいチャレンジが必要となります。そのチャレンジがうまくいかないと、例えば、重複しているデータが多く信頼性に欠けていたり、ガバナンスが効いておらず無秩序になっていたり、どこにどんなデータがあるのかがわかりにくいなどの弊害が生じることになります」(正金氏)

また、ガートナーの報告では「データレイクの90%は十分な役には立っておらず、ビッグデータプロジェクトの85%は期待通りの結果を出していない」となっている。

「ビッグデータ基盤の構築には多くの時間とコストがかかります。ビッグデータの活用と言葉で言うのは簡単ですが、これを実行するのは簡単ではないのです」(正金氏)

データレイクにはオンプレミスとクラウドのどちらを選択すべきか

非常に手間とコストがかかるデータレイクの構築。だが、クラウドを活用することで、ある程度の効率化は可能だ。

「いきなり、すべてのデータレイクをクラウドに移行するのは難しいかもしれません。ですが、例え一部であっても、クラウドの利用によって軽減されるものがいくつかあります」(正金氏)

加速度的に増えるデータ量に対応できる拡張性(スケーラビリティ)、使用量に応じて生じるコスト、数分から数十分程度でスケールアップやダウンが可能となる俊敏性など。そして「何より、クラウドであれば、運用やバージョンアップ、バッチの適用などにかかる時間を大幅に削減できます。そこで生じた時間を、本来の目的である分析に注ぎ込む。そうすれば、先ほどの報告であった、90%が役に立たないといった状況は避けられるはずです」

  • クラウドデータ基盤

ビッグデータ活用事例

セッションの後半では、Talendのソリューションを利用した「ビッグデータ活用事例」が紹介された。その簡単な概要を以下にまとめたので参考にしていただきたい。

事例:エールフランス
24,000ものセンサーから収集したデータを分析して燃料システムの障害発生を予測。これまで人の眼によって行われてきた故障箇所の発見をセンサーのデータを元にした分析によって実施。結果、6時間以上かかっていた故障箇所の特定が5分へと大幅に削減。
事例:レノボ
SNS、CRM、業務システムなど、40を超えるデータソースを統合。顧客への360度ビューを実施して新製品の市場投入時間短縮に成功。WebにおけるThinkPadシリーズへのアクセスが18%増加。小売部門は11%の売上増を実現。

ビッグデータ統合分野を牽引するTalend

ビッグデータ活用に不可欠となるデータ統合。この分野においてTalendは大きな評価を受けており、2016年から2018年における年平均成長率40%となっている。また、Talendユーザー/パートナー向けコミュニティも活発に活動しており、これまで900を超えるコンポーネントがコミュニティユーザーから提供されている。

なお、同社が提供しているiPaaS (Integration Platform as a Service)「Talend Cloud」は東京にクラウドデータインフラセンターを設置しており、30日間の無償トライアルが可能となっているので、興味のある方は以下のURLから是非試していただきたい。

  • クラウドビッグデータ統合分野のリーダー

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