デスクトップ向けCPUを搭載している「STYLE-15FX063-i5-KSX」だが、実際はどのくらいの性能が発揮できるのか、ベンチマークテストを行ってみた。

まずCPU周りの性能を確認する「GEEKBENCH 4」では、シングルコア性能の評価が「4704」、マルチコアが「17240」という数値が得られた。前述したCore i5-8250U(4コア8スレッド、1.6GHz、ターボ・ブースト時3.4GHz)がシングルで約3900、マルチコアで11500程度なのでほぼ1割増しの性能だ。ちなみに、Core i7-8550U(4コア8スレッド、1.8GHz、ターボ・ブースト時4.0GHz)のスコアでシングルで約「4600」、マルチコアで約「14000」なので、ノート向けCPUのCore i7相当以上の性能を持っている。

  • 「GEEKBENCH 4」では第6世代(Skylake)Core i7-6600U(2.6GHz)のシングルコアを4000として相対的に評価している

    「GEEKBENCH 4」では第6世代(Skylake)Core i7-6600U(2.6GHz)のシングルコアを4000として相対的に評価している

続いてWindows自体の快適さを測る「WinSAT」では、グラフィックスとディスクを除いて軒並み9.0を超えるスコアを達成。Windowsが十分快適に動作することが証明できた。実際、Officeなどを動かしてみても、まったく動作に不満を感じることはなくサクサク使用できる。

  • 軒並み9を超える高性能。ディスクが8.2で一番低いが、これでもSSDとしてはかなり高い数値が出ている。グラフィックスについてはGeForceが有効になっているか確認できなかった

    軒並み9を超える高性能。ディスクが8.2で一番低いが、これでもSSDとしてはかなり高い数値が出ている。グラフィックスについてはGeForceが有効になっているか確認できなかった

モバイル向けCPUと性能は大差ないじゃないか、という声も聞こえてきそうだが、問題はコストだ。Core i5-8400の1000個ロット時の価格は1個あたり182ドルだが、これが8250Uだと297ドル前後(非公開のため上位モデルから推測)と、100ドル以上違う。1ランク上の性能が安く手に入るのだから、コストパフォーマンスは高いはずだ。

続いてゲーム向けのベンチマークとして、「3DMark」からDirectX 11世代の「Fire Strike」と、DirectX 12世代用の「Time Spy」を実行。前者が3347、後者で1231と、あまり良好とはいえない結果だった。もっとも3DMarkはかなり「重い」テストなので、この結果も仕方ないところだろう。

  • DirectX 11での性能を測るベンチマークテスト。数値上は20fps前後だが、動きは数値で感じられるよりも滑らかだ

    DirectX 11での性能を測るベンチマークテスト。数値上は20fps前後だが、動きは数値で感じられるよりも滑らかだ

  • 最新のDirectX 12での性能を測るベンチマークテスト。こちらははっきりわかるくらいカクカクとしてしまう

    最新のDirectX 12での性能を測るベンチマークテスト。こちらははっきりわかるくらいカクカクとしてしまう

また、実際のゲームとして、人気FPS「PLAYERUNKNOWN'S BATTLE GROUNDS」も実行してみた。画質設定は自動で最適なものが選ばれるが、低めの画質設定ながら、フレームレートは40~50fpsと、思ったよりずっと快適だ。ゲーミングPCには全然かなわないだろうが、「カジュアルにゲームを楽しもう」ということであれば、これくらい性能が出ていれば十分ではないだろうか。

  • 遠方の描写などが省かれるため、遠距離でのスナイプ合戦では若干不利になるかもしれないが、思ったよりずっと遊べる

    遠方の描写などが省かれるため、遠距離でのスナイプ合戦では若干不利になるかもしれないが、思ったよりずっと遊べる

もともとGeForce MXのターゲットは、ゲームではなく日常的な表示の高速化・サポートなので、ゲームに特化できていなくても仕方ないが、よほど重い最新ゲームでなければ、案外遊べると感じられた。全体としてCPUとGPUのパワーバランスが優れているといっていいだろう。

ビジネスユース中心のユーザーにオススメ

15型超級のノートPCは、モバイルというよりは省スペースデスクトップPCとして使用している人も多い。どうせ持ち歩くのは家の中だけで、電源の取れるところでしか使わないというのであれば、制限の多いモバイル向けCPUよりも、「STYLE-15FX063-i5-KSX」のようにデスクトップCPUを搭載したほうが、コスト面でも性能面でも有利といえる。さらにデスクトップCPUなので、後からCore i7に交換することも可能だ。思わず「その手があったか」と膝を叩いてしまった。

普段の利用がビジネス用途中心で、たまにゲームなどの息抜きもしたい、という人にとって、高い汎用性と優れたコストパフォーマンスを誇る「STYLE-15FX063-i5-KSX」は、かなり魅力的な選択肢に映るだろう。できればBTOでメモリを16GB程度に増設した構成をオススメしたい。

購入後でも自分自身でパーツの追加、交換は可能だが、自信が無ければ全国にあるパソコン工房の店舗に持ち込んで交換をしてもらうこともできる。

標準スペック

メーカー ユニットコム
型番 STYLE-15FX063-i5-KSX
ディスプレイ 15.6型フルHD非光沢液晶(1,920×1,080)
CPU Intel Core i5-8400
メモリ 8GB DDR4-2400 S.O.DIMM (PC4-19200)
M.2 SSD 240GB
チップセット Intel H310
光学ドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce MX150
OS Windows 10 Home 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN×1、
IEEE 802.11 ac/a/b/g/n対応無線LAN
インタフェース USB 3.0 Type-C×1、USB 3.0×1、USB 2.0×2
サイズ 約W378×D252×H36mm(※最大突起物を含まず)
重量 約2.34kg(※バッテリー含む)
バッテリー駆動時間 約4.8時間
価格 92,980円(税別)~

[PR]提供:ユニットコム