日本クレジット協会と連携して作成した教材は学生達にも大きな経験となった

野口:このたび白鴎大学はクレジット協会と連携して視聴覚教材を作成しました。消費者教育の分野での産学連携の取組みについてどのようにお考えですか?

市川:最近の情報化社会の進展は急速で、大学は付いていくのに汲々としていると思います。ことに文科系の学部は医学や理学、工学系のように、テクニカルな領域で先頭に立てるわけではなく、世の中の進歩を後追いする立場に置かれています。それでも、本学は、産業界や官界と連携して、情報化等の社会の進歩を、その使い方の理解や使い勝手の改善などを、お手助けすることができればと考えています。

 このたび、日本クレジット協会と本学の経営学部が提携してクレジットカードの使い方について中高校生向けのDVD教材が作成されました。経営学部メディアコースの学生達が、大学生の目線で、企画・製作を行ったものですが、作成を担った経営学部メディアコースの学生たちにとっても大きな経験になりました。指導教員によれば学生たちは目を見張るほどの進歩を遂げたとのこと。教室や研究室の中にだけいては得られない成果がありました。産業界にとっても、大学にとっても、いい成果が生まれる産学連携の成功例だと思います。他の大学でもこのようなことはやりたいと思っているのではないでしょうか。本学でも、今後も機会があれば是非やりたいと考えています。

  • 日本クレジット産業協会時代、編纂にあたられていた『消費者信用白書』

 この教材は、600を越える学校からお申し込みをいただいたとのことです。クレジットのようなものは、先生が黒板にいろいろと書いても生徒には実感がわかない、パワーポイントでもテレビの教育番組を見ているようで身につかない。こういうストーリー性があり、視聴覚に訴えるものに生徒も関心を持つのではないでしょうか。