それでは、Core i+の恩恵を最も受けるストレージ周りを改めてチェックしておこう。メインストレージに採用されているのは240GB SSDとなる。これはオーソドックスなSerial ATAタイプとなっており、安定感の高い仕様といえる。セカンドストレージとして搭載されているのが、2TBのHDDと32GBのIntel Optaneメモリとなる。Intel Optaneメモリは、キャッシュ用のSSDで、Core i+には必須の要件といえるデバイスであり、この存在あってこそHDDのアクセススピードが飛躍的に向上するのだ。
本来は、総合的なベンチマークを先に紹介するところだが、今回はHDDベンチから見ていただこう。ベンチマークソフトは「CrystalDiskMark 6.0.1」だ。まずは、本機のメインドライブ(OSがインストールされている)であるCドライブの結果だが、この数値から見てもわかる通り、SSDとしては十分な実力を発揮している。
次に紹介するのが、Core i+のHDDの結果だが、数値のエラーを疑いたくなるような超高速性能をいとも簡単に叩き出していることが、これでおわかりいただけると思う。データドライブがこれだけ速ければ、貯まってしまった画像データの管理や、ファイルサイズの大きい動画のコピーや編集といったHDDだけでは時間が掛かった作業が格段に楽になる。データドライブの高速化をより手軽に、そして安価に実現できるのが、Core i+の魅力なのだ。
ちなみにIntel Optaneメモリを無効化したHDD単体の結果も計測したので公開しておくが、HDDとしては標準的な結果ではあるものの、Intel Optaneメモリ有効時と比べると絶句してしまうレベルの違いがある。
そのほか、PCMark 10と3DMarkのベンチマークは以下の通り。総合型のベンチマーク結果を見ても、PCとしてかなり上手にまとまっていることがわかる結果だ。これに加えて強力なストレージを持っていることを思えば、ゲーミングPCとしてだけではなく、クリエイターPCとしてもかなりの活躍が期待できる。
では最後に、ゲームの呼び出し時間を見てみたいと思う。「PLAYERUNKNOWN‘S BATTLEGROUNDS(PUBG)」を使って、SSD(Cドライブ)、Intel Optaneメモリーが有効化されているHDD、Intel Optaneメモリーを無効化したHDDの3種類で、ゲームそのものの起動時間と、ロビーからスタートエリアまでの移動時間を計測してみた。
まずはロビーからスタートエリアまでの時間を見てみよう。これはロビーでゲームを固定(今回はサノック、FPPで固定)。開始ボタンを押し、マッチング成立後の画面表示から計測を開始し、スタートエリアに自分のキャラクターが表示されるまでの時間を比較したものになる。
PUBG ロビー→スタートポジション移動 | ||
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SSD | HDD(Optaneメモリー有効) | HDD(Optaneメモリー無効) |
00:07.4 | 00:08.4 | 00:09.8 |
00:08.3 | 00:07.9 | 00:10.5 |
00:08.3 | 00:08.9 | 00:11.3 |
00:07.9 | 00:08.4 | 00:10.5 |
※一番下のグレー部分は平均値となります
それぞれ3回計測してその平均値を採取したものだが、ご覧のようにSSDとIntel Optaneメモリーが有効化されているHDDがほぼ差がない結果となり、Intel Optaneメモリーを無効化したHDD、すなわち通常のHDDからの読み込みがやや遅れるという予想通りのデータが出てきた。
続いてPUBG自体の呼び出しはどうなのかと思い、ゲームを起動させた時点から、サーバ接続開始までの時間を計測してみたが、見ようによっては順当な結果となったが、手動計測なので、誤差の範疇と言えなくもない結果が出た。
PUBG アイコンダブルクリック→サーバ接続開始 | ||
---|---|---|
SSD | HDD(Optaneメモリー有効) | HDD(Optaneメモリー無効) |
00:24.3 | 00:26.7 | 00:28.4 |
00:25.2 | 00:23.5 | 00:26.7 |
00:25.7 | 00:27.4 | 00:25.5 |
00:25.1 | 00:25.9 | 00:26.9 |
※一番下のグレー部分は平均値となります
これについては、読み込み時に表示されるタイトルバックの画面などを効果的に使うことで、あまり時間を感じさせない工夫をしていると思われる。
もちろん、ゲームによってはもっと大きく差が開くものもあれば、そうでないものもあるだろうが、この検証で分かるのはIntel Optaneメモリーが有効化されているHDDであれば、SSDにインストールした時とほぼ同等の読み込み速度が期待できるという点だ。
つまり、大容量ドライブをSSDに匹敵するアクセススピードで運用することができる、コストパフォーマンスの高いテクノロジーが「Core i +」であり、ゲームをたくさんインストールするヘビーユーザーであれば入手しておいて損のない機能だといえる。
また、追加検証として25GBのデータをSSDから、Intel Optaneメモリーが有効化されているHDD、Intel Optaneメモリーを無効化したHDDのそれぞれへ向けてコピーした時間と、逆にSSDへ呼び出した速度も計測してみた。
25GB データ移動時間(Optaneメモリー有効) | |||
---|---|---|---|
SSD→HDD(Optaneメモリー有効) | 平均値 | ||
2分15秒68 | 2分14秒09 | 2分14秒77 | 2分14秒09 |
HDD(Optaneメモリー有効)→SSD | 平均値 | ||
1分55秒68 | 1分58秒01 | 1分58秒29 | 1分57秒03 |
25GB データ移動時間(Optaneメモリー無効) | |||
---|---|---|---|
SSD→HDD(Optaneメモリー無効) | 平均値 | ||
2分42秒57 | 2分39秒89 | 2分47秒20 | 2分43秒2 |
HDD(Optaneメモリー無効)→SSD | 平均値 | ||
2分18秒54 | 2分15秒15 | 2分16秒76 | 2分16秒08 |
こちらに関してはいずれの結果も、明白にIntel Optaneメモリーが有効化されているHDDが優位となった。ゲームではもちろん、動画や大きな画像を編集するような使い方でも、確実にアクセススピードが高速化されていることが分かるので、配信者やクリエイターにも最適なソリューションといえる。
導入価値が高いCore i+を採用したコストパフォーマンス最強マシン
さてここまでで「LEVEL-R03A-i7P-RNR」の魅力は伝わったかと思う。バランスの良いスペックとパフォーマンスを見ただけでも十分手応えのあるマシンだが、やはりCore i+の存在が際立つ1台といえる。その特性を十分理解し、デュアルドライブ構成で搭載してきたユニットコムの懐の深さも注目していただきたいところだ。
これだけの仕様で、基本価格は169,980円(税別)~。コストパフォーマンスでも、大変優秀であることがおわかりになるはずだ。PCの買い替えや新規購入を考えている人はもちろん、ストレージの速度にストレスを感じているユーザーは、ぜひ本機をチェックしていただきたい。
標準スペック
メーカー | ユニットコム |
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型番 | LEVEL-R03A-i7P-RNR |
CPU | Intel Core i7-8700 |
メモリ | 16GB DDR4-2666 DIMM(PC4-21300) |
1stストレージ容量 | 240GB Serial ATA SSD |
2ndストレージ容量 | 2TB Serial ATA HDD/ 32GB Intel Optaneメモリ(キャッシュ用SSD) |
チップセット | Intel Z370 Express |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1060(6GB) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN |
インタフェース | USB 3.1×2(背面×2)、 USB 3.0×3(上面×1、背面×2)、 USB 2.0×4(上面×2、背面×2) |
サイズ | 約W190×D477×H432mm ※最大突起物除く |
ディスプレイ | - |
価格 | 169,980円(税別) |
[PR]提供:ユニットコム