【この記事にはNHK連続テレビ小説『半分、青い。』のネタバレを含んでいますのでご注意ください】

9月が終わる……となると私のようなドラマヲタの脳裏に浮かんでくるのが、朝ドラの最終回。この時期に思い浮かべてしまうのは台風情報でも、ハロウィンコスプレでも、紅葉でもない。半年間もかけて観続けてきた作品とお別れすることだった。

それが面白くてハマっている作品だと、ことさら寂しさは増す。9月29日に最終回を迎えるNHK連続テレビ小説『半分、青い。』(毎週月~土曜8:00~)には、まさに大ハマりしていて、録画はすべてレコーダーに残っている。

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和子さん(原田知世)やおじいちゃんの仙吉さん(中村雅俊)が亡くなったときは、涙が止まらなかった。律(佐藤健)が鈴愛(永野芽郁)にプロポーズをしたシーンでは、「えーーーーーーーっ!!」と近所迷惑も甚だしいボリュームで声を上げた。鈴愛が漫画を描くことに向き合えず悩んでいるときは、同じ作り手として共感した。

思い出は尽きない。そして、同じ思いをしているのは私だけではない。きっとたくさんの視聴者が「ふくろう商店街」へ想いを馳せている。

なぜ『半分、青い。』は魅力的だったのか? 最終回も間近に迫ったいま、作品のファンである私に少しだけ語らせてほしい。

▼社会通念に対する“囚われ”を見事に壊した「クラッシャー」鈴愛

まず、ヒロイン・鈴愛の生き方が新しかった。朝ドラといえば、ロールモデルが実在するケースもあり、日本人女性たる“きちんとした生き方”をドラマ化することが多々。そのなかで今回のヒロインは、堅実な生活を捨てて自分の直感に従った。

  • 『(74)「仕事が欲しい!」』より ※画像クリックで詳細へ

男女雇用機会均等法が提示されながらも、女性が第一線で働くことが主流でなかった時代。しかし、彼女は「好きなことをして生きていく」という姿勢を美徳にすげ替えた。漫画家だけではなく、後半ではついに律と起業するまでに至る。安いキャッチコピーのようだけれど、“好き”に対して忠実そのものである。

2018年現在、女性の働き方は多様化してきている。会社員にとどまらず、フリーランスという働き方も選択肢のひとつに挙がるようになった。それらをすべて表現したゴーイングマイウェイなヒロインが、新鮮だったのだと思う。

  • 『(76)「仕事が欲しい!」』より ※画像クリックで詳細へ

もちろん「自由」は「苦しさ」とも表裏一体。思うように漫画が描けない自分に苦しみ、「飛べない鳥が飛べる鳥を見上げて下を歩くのはごめんだ(第81話)」と、自らを鼓舞。

  • 『(81)「羽ばたきたい!」』より ※画像クリックで詳細へ

また、「私は頑張っても三流の漫画家にしかなれない。それだったら辞めたい(第81話)」
大好きだった漫画の世界から退くのは、どれだけキツいものだったか。本作は、そういう息苦しさも隠さなかったことが好きだった。

ダメ男だっていい、健康でいてくれてさえあれば問題ないじゃないか

新型の破天荒ヒロインは、恋愛模様も楽しかった。好きになった男がものの見事にダメ男ばかりだったところも、現代女性に通ずるものがある。上京して初めての恋のお相手・朝井正人(中村倫也)は女ったらし。そして、結婚した森山涼次(間宮祥太朗)は映画監督を目指す、ただのプー太郎。鈴愛の直感力は、どうも恋愛には働かなかった模様。

  • 『(18)「恋したい!」』より ※画像クリックで詳細へ

でも出会って6日め、涼次が
「鈴愛さん、いっそ……いっそ結婚しませんか? (中略)すごく好きなんで結婚しませんか。ずっと一生、一緒にいたいです(第89話)」
と雨のなかでプロポーズするシーンは、観ているこちらも浮かれた。

直後の「え? 結婚ってお金がかかるんですか?」という発言が彼のクズっぷりを象徴していたけれど、恋愛とか結婚は何も考えずに突き進むのが醍醐味なわけであって。涼ちゃんみたいな男は魅力があるんよなあ、としみじみ。

  • 『(89)「すがりたい!」』より ※画像クリックで詳細へ

働き方と同様に恋愛の形も変わってきているし、金を持って優しい男が魅力的だなんて、もうナンセンス。愛した人が何をしていても、最後には自分が胸を張って“好き”だと言える強さがあれば、それでいいのだ。この形態を、妙齢を迎える娘さんのご両親たちは、鈴愛から学んでほしいと願わんばかり。

しかしこの作品、イケメンが豊作だった。佐藤健に間宮祥太朗くん、中村倫也に志尊淳くんと、眼福が大渋滞していたんだよな……。

  • 『(57)「息がしたい!」』より ※画像クリックで詳細へ

  • 『(85)「すがりたい!」』より ※画像クリックで詳細へ

そして、鈴愛のダメ男遍歴の結末。「朝ドラヒロインなのに、まさかの離婚」である。かつてこんな役柄があっただろうかと不思議になったけれど、離婚も人生における選択肢。夢を追いかけるために退路を断ちたいと、女房子どもを捨てる涼ちゃん。それに対して「死んでくれ!」と暴言を吐く鈴愛が話題になった。言いたくなる気持ちもわかる、とテレビの前でひとり共感。

  • 『(105)「帰りたい!」』より ※画像クリックで詳細へ

“好き”を探求し続ける自由な生き方、ダメ男好き、離婚。朝ドラに対して新しい風を吹かせたことが、ファンと視聴率を増やした要因だったのでは? というのがスナイパー小林予測。

これからの朝ドラだって、当たり前のように世代交代が来る。いつまでもはるか昔へタイムスリップして、ワンパターンに閉じこもっていたら、それこそドラマも生まれない。そこに投じた布石が『半分、青い。』だろう。

鈴愛の素直な生き方は何度も見返したくなる。そんなときにオススメしたいのが、映像配信サービスの「ビデオマーケット」だ。

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ちょっと自分の生き方に疲れて、楡野鈴愛を投入したいときにはぜひチェックしてほしい。

『半分、青い。』
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さて『半分、青い』。ここで挙げた朝ドラヒロインの新しい生き方に、律との“再婚”が加わることを願って最終回の放送を待ちたい。

※この記事は2018年9月16日時点で執筆されたものです。

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