日本紙パルプ商事 機能材・情報用紙営業本部では、これまで担当者が手作業で行っていた受発注関連業務のデータ管理を、アライズイノベーションが提供するAIおよびRPAソリューションによって刷新。事務作業の効率化と品質の向上を実現した。現場ユーザーも巻き込みながら短期間で成果を生みだした「業務自動化プロジェクト」は、どのように進められたのだろうか。

「手入力」をやめ自動化による効率と品質の向上を目指す

私たちの生活に欠かせない「紙」の専門商社である日本紙パルプ商事。1845年に京都の和紙商として創業した同社は、170年以上の歴史の中で「紙」の流通・卸売業を中心に、時代のニーズに合わせながら、製紙・加工事業、資源・環境事業、不動産賃貸業、ICTビジネスといった形で、積極的に事業の多角化を進めている。

日本紙パルプ商事 機能材・情報用紙営業本部 機能材二部 機能材料課 比留間 量 氏

日本紙パルプ商事 機能材・情報用紙営業本部 機能材二部 機能材料課 比留間 量 氏

同社の「機能材・情報用紙営業本部」は、中核事業である「紙」の流通販売においても、特に高い付加価値を持つ「機能材料」を取り扱い、国内外を問わず幅広く取引を行う部門である。同部門では、これまで多くの人手が介在していた受発注業務について、AIおよびRPAツールを使った自動化に着手。業務の効率と品質、双方の向上に成功した。

「営業部門では、各担当者がお客様から注文を受け、納期の管理や複数のサプライヤーへの製造依頼、ロット単位での輸出手配などを行っています。これまで、そうした受発注情報の管理は、役割の異なる複数のスプレッドシートで行われており、データの入力やサプライヤーへの発注書送信なども、大部分を手作業で行っていました」と語るのは、日本紙パルプ商事 機能材・情報用紙営業本部 機能材二部 機能材料課の比留間量氏だ。

同課 課長 石川 信彦 氏

同課 課長 石川 信彦 氏

こうした複数のスプレッドシートを駆使した情報管理や、手作業による情報の転記といった作業プロセスは、同部門での業務効率を高める上で、課題のひとつとなっていた。また、重要な情報が複数のファイルに分散して管理されることから、各案件や部門全体でのビジネス状況の見通しにも難があったという。

同課 課長の石川信彦氏は「事業が拡大し受発注のボリュームが増えるなかで、働き方改革の一環として業務効率の向上が、大きな課題になっていました。また、人為的なミスを削減することも視野に入れ、近年注目を集めているAI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation)といった技術を取り入れながら、受発注業務の自動化に向けて動き出しました」と背景を語る。

AI OCR+RPA+超高速開発ツールで短期間での実装を可能に

同部門では2017年9月に、業務自動化プロジェクトをキックオフ。実際のシステム開発と技術提供は、日本紙パルプ商事の情報システム子会社であるJP情報センターと、ICTビジネスを扱う関連会社であるアライズイノベーションが共同で担当した。

両社では、今回のプロジェクトで当初予定されていた開発期間が約3カ月と短期間だったことから、アライズイノベーションが取り扱うパッケージ製品の組み合わせによる構築を提案した。

具体的には、注文書などの自動データ化にはAIを活用したOCR製品「AIRead」、これまでスプレッドシート上にあった受発注情報などを統合管理するシステムの開発に、超高速Web業務アプリケーション開発ツール「Wagby」(ジャスミンソフト製)、データ入力作業やメール送信作業の自動化にはRPAツール「WinActor」(NTTアドバンステクノロジ製)という構成である。

  • 受発注業務自動化のための構成図

    受発注業務自動化のための構成図

JP情報センター ソリューション事業本部 ソリューション開発部 ソリューション1課 課長 新井 康徳 氏

JP情報センター ソリューション事業本部 ソリューション開発部 ソリューション1課 課長 新井 康徳 氏

JP情報センター ソリューション事業本部 ソリューション開発部 ソリューション1課 課長の新井康徳氏は、Wagbyによる開発メリットを次のように語る。

「Wagbyは、今回のような部門向け業務システムの開発を非常に高速に行えます。開発作業はブラウザ上のGUIで行え、作り込んだプロセスやロジックは、Javaのソースコードとして生成されます。そのため、複雑な業務プロセスや特殊な要件に対応するためのカスタマイズ性、拡張性、将来的な保守性にも優れます」

実際の開発は、現場ユーザーからの要望を聞きながらプロトタイプベースで要件を固めていくアジャイル形式で進められた。

「今回、比較的複雑な業務をシステム化する必要があったため、現場の人間も巻き込みながら要件のとりまとめや微調整を繰り返しました。結果的に、多少時間はかかってしまいましたが、ユーザーの納得感が高く、今後も長く使っていける仕組みができあがったと考えています」(石川氏)

導入作業においては、顧客側で変更された帳票形式への対応などを行ったため当初の予定よりも時間がかかったものの、2018年6月には納品が完了。7月には本格的な稼働を開始した。

分かりやすい「導入効果」で働き方を変えるための重要な基盤に

新システムの導入により、同部門においてこれまで手作業で行われていた「注文書からのデータ入力」「データの管理や更新」「発注書や発注元への出荷案内などの出力」といった作業の大部分が自動化されたという。

同課 墨 由加里 氏

同課 墨 由加里 氏

「データ入力やその処理内容に間違いがないかどうかを要所で確認するため、人によるチェックの工程は一部で残していますが、作業にかかる手間は大幅に削減されたことを実感しています。また、これまで複数のスプレッドシートで管理されていたデータをデータベース上で統合管理するようになったことで、データの保守や検索、集計の効率も高まりました」と、同課の墨由加里氏は現場での効果を強調する。

個々の作業について見てみると、例えば「注文書のデータ化」といった作業については、これまで「1件あたり2.5分」かかっていたものが「1分」に。スプレッドシートからのPDF書類作成については「1件あたり2分」かかっていたものが「1分」にといった形で、具体的な作業時間の削減が実現しているという。こうした作業時間の削減が積み重なって捻出される新たな時間を、より付加価値の高い仕事に充てていくことで、「会社の働き方を変え、生産性をより高めるための基盤としていきたい」と、石川氏は話す。

同社では、今回の成果をもとに、社内の複数の部門で、それぞれの業務に合った「AI+RPA」による業務自動化プロジェクトを進行中だという。また、今後は働き手不足や既存業務の効率化などに課題を感じている取引先に対して、AIやRPAを活用したシステムを提案することも視野に入れたいとしている。

「今回、AIやRPAを取り入れたシステムの導入に最前線で関わったことは大きな経験になりました。現在は、日々の業務で実際にシステムを使いながら、そのメリットや注意すべきポイントを実感できています。こうした実体験をお伝えすることで、お客様のビジネス上の課題解決に少しでも役立てていただければ、それはわれわれの事業にとっても良い影響を生むだろうと思っています」(比留間氏)

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