データセンターの運営からレンタルサーバーやクラウドサービス事業などを手がけるカゴヤ・ジャパン(以下、カゴヤ)が、新たにソリューションサービスを開始した。同サービスでは、顧客の業務支援を実現する「投資対効果の高いソリューション」を提供する。

顧客のクラウドシフトを背景に、プライベートクラウド環境を手軽に構築できる「ベアメタルサーバー」サービスなどを提供してきたカゴヤ。これまで培ってきた同社の技術力を活かした新たな取り組みは、早くも成果を上げようとしている。

顧客の業務を支援するため何ができるか

2018年4月、カゴヤは営業本部内に新たな組織・ソリューショングループを立ち上げた。その目的をマネジャーの井川知幸氏は「データセンター、中でもベアメタルサーバーを中心とした、お客様専用のプライベートクラウドに乗せるアプリケーションを提案し、お客様の事業を支援することです」と説明する。

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    営業本部 ソリューショングループ マネジャー 井川知幸氏

同社にはベアメタルサーバーなど、プライベートクラウド環境を簡単に構築できるサービスが用意されており、さまざまなオプション機能も充実している。こうした特性を活かせば、業務遂行を支援する多種多様なアプリケーションを含めたインフラ提案ができる。

以前から社内では、データセンター事業者特有ともいえる「待ちの営業だけでよいのか」という問題意識が共有されていました。もちろん万全の体制でサーバーを管理するこれまでの当社のポリシーは厳守した上で、さらに“お客様から選んでもらう”ために何ができるのか。議論を重ねた結果、ソリューションサービスの提供に踏み切ったのです


今後、ソリューション提供のベースとなるアプリケーションサービスメニューを複数用意すると同時に、SIerとの協働により、顧客の要望に応じてカスタマイズされたソリューション提供も行う方針だという。

サービスメニュー第一弾は、動画収録・配信システム

5月28日に発表された第一弾のサービスは、ライブストリーミング・動画収録・配信システムの「Panopto(パノプト)。米・カーネギーメロン大学によって開発された「Panopto」は、ビデオコンテンツの記録、編集、共有、検索、管理までを、手軽に一気通貫で行える。動画収録に際して専用のレコーダーなどは一切不要。PCやスマートフォンにレコーダーアプリをダウンロードするだけで、コンテンツの編集や作成も簡単にできる。

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    ライブストリーミング・動画収録・配信システムの「Panopto(パノプト)」

極端な話、収録からアップロードまでの作業は最短3クリックで完了します。いまアメリカで最も注目されているストリーミングシステムで、オックスフォード大学やUCLAなど欧米で50を超える大学で導入済みです。授業を収録して配信するほか、反転学習にも活用されており、学習効果に加えて生徒の満足度向上などの成果が出ています


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    コンテンツの収録作業及び視聴のイメージ

この「Panopto」に興味を示した、日本のある教育機関からの引き合いを受けて、カゴヤではプライベートクラウドとの親和性確認に取り組んだ。まず「ベアメタルサーバーできちんと動くのか」「遠隔操作でのインストールが滞りなく行えるのか」「英語環境で開発された内容を日本語環境で適切に操作できるのか」という点についてテストを徹底。

「Panopto」は教育機関が開発したソフトだけに、授業の収録や配信などについては綿密に考えて作り込まれている。たとえば授業で使うパワーポイントの資料などはスライドショーでカメラ画像と合わせて一回の操作で収録でき、各スライドのアジェンダ編集等が簡単にできる。反転授業やe-Learningで使うためのコンテンツ制作、アカウント制によるライブストリーミング、さらにはyoutubeのようにコンテンツをWeb上でフル公開も可能だ。

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誰がいつ、どれぐらいコンテンツを見たかをチェックできる機能や、テストやクイズを映像に埋め込む機能も付属しているので、企業でのe-Learinigにも最適です。動画付きのマニュアルや、職人の暗黙知ともいえる技術伝承用のコンテンツ制作、さらに医療・看護分野でもテクニカルトレーニング用の動画付きテキストなど幅広い用途があり、さまざまな顧客から引き合いが寄せられています


この「Panopto」をカゴヤでは、プライベートクラウドにおける定額制のサービスとして提供。これによりユーザーサイドでは年間のコストが確定するため、予算化しやすいのも大きなメリットとなる。

待ちの営業から攻めるデータセンターへ

Panoptoの企業向け展開を進める一方で、ソリューショングループでは、ほかにも新たなサービス開発に取り組んでいる。

たとえばExcel資産を簡単にWEBアプリ化できる『Forguncyのクラウドサービス』。日本独自の企業文化としてExcelを表計算以外の用途(検査工程のチェックシートや出張申請書など)に利用しています。このように業務支援のサブシステムとして相当数蓄積されているはずですが、マスターファイルが点在するなど現状では効率的に運用されていない例が多いのではないでしょうか。かといって、いきなりビッグデータ活用といえばハードルが高くなりすぎます。そこで我々としては社内のExcelデータを簡単にWEBアプリ化し、有効活用するクラウドサービスの提供を展開中です


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もとより必要なアプリケーションをすべて自社で開発、供給するわけではない。必要に応じてパートナーとなるSIerの力を借りながら、顧客にとって最適な体制で支援する。

要は、形にはこだわらないことを強調しておきたいと思います。我々としては、顧客を支援できるなら、どんなソリューション提供にも取り組みたい。その際には顧客にとっての投資対効果を最上位の判断基準とします。必要であれば海外の優れたアプリケーションを探してきますし、カスタマイズニーズにも可能な限りお応えする。そうした選択肢の一つに、SIerとの協業によるオリジナルサービスの開発までを視野に入れているわけです


相談を受ければ、機動力を生かしてレスポンスよく対応する。ITインフラに関する悩みごとであれば、とりあえず何でも話を聞く。そんな姿勢の中でも注目されるのが、同社が2月からサービス提供を開始した「Tesla GPUサーバー」である。CPUの数倍から100倍以上の高速計算処理が可能なベアメタルサーバー「Tesla GPUサーバー」は、ディープラーニングや機械学習に最適であり「これを活用して“可視化”を切り口とした、新しいソリューション開発も企画しています」と井川氏は今後の展開を語る。

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    2月からサービス提供が開始された「Tesla GPUサーバー」

単なるサーバー提供から一歩を踏み出し、盤石のサーバー環境を前提とした上で顧客の業務支援に乗り出す。今後はセミナーやワークショップなども積極的に仕掛けていくという。攻めの営業に転じたカゴヤ・ジャパンの今後は、要注目である。

[PR]提供: カゴヤ・ジャパン