後半も、激論の熱は冷めやらない - バックアップ編

後半はバックアップ編。こちらも4社のバックアップメーカー担当者から、持ち時間各10分で製品の概要説明が行われた。

まずはVeeam(ヴィーム・ソフトウェア)。最初に協働する各社からのビデオメッセージを流し、アライアンスパートナー、ストレージメーカー、クラウドベンダーなど様々なパートナーと強力に連携していることを紹介。続いて中核製品のVeeam Backup&Replicationについて森浩司氏がプレゼンした。

「Veeamが目指しているのは、様々なクラウドをアプリやデータが自由に行き来するデータマネジメントです。多くのデータ転送モードをサポートし、仮想インフラのベース上でバックアップを取り、テープやクラウドなど別の媒体へ移動、またレプリカを作成して別のサイトに移動できます。仮想から物理、クラウドに至るまで多様なデータを管理し、お客様のビジネスに可用性を与える製品です。迅速かつ高い復元率を実現し、データ損失を回避する機能も備えています」

続いて、Acronis(アクロニス) セールスエンジニア部 佐藤匡史氏。最初に会社紹介したあと、プレゼンに入った。

「Acronisのコアテクノロジーはイメージバックアップです。丸ごとバックアップし、丸ごと復元します。このほか、細かく復元することも可能です。また、Universal Restoreにより、ある環境でバックアップした内容を異なる環境に復元することもできます。さらにここ数年はクラウドにも力を入れています、Acronis Data CloudというSaaSのプラットフォームを持っており、データを集めて統合管理するほか、様々なデータ保護サービスも提供しています。クラウドサービスを提供しているプロバイダのストレージを使っていただき、管理をAcronisで行うことも可能です」

3社目はVeritas(ベリタステクノロジーズ) テクノロジーセールス&サービス本部 上雄記氏が登壇。

「ベリタスがシマンテックから離れて2年ほど経ちました。新生ベリタスになってから新製品を10製品リリースしています。データ管理の実態調査によると、33%が3年以上データを更新しておらず、7年を超えているケースも9%あります。また、重複や古いデータを含め、価値の見えていないデータも55%あるとの調査結果が出ています。ベリタス製品はあらゆるワークロードに対応し、幅広いラインナップを様々な価格帯で提供しています。高速バックアップが大きなバリューで、20TBのNDMP方式・2,000万ファイルのデータを、通常30時間かかるところ6時間で高速フルバックアップできます。高速なだけでなくCPU使用率50%以下という負荷の低さもポイントです」と語った。

最後に登壇したCommvault Systems Japan(コンボルトシステムズジャパン) セールスエンジニアリング部 楠部健氏は 会社概要を紹介し、続いて製品の紹介を行った。

「Commvaultは、データ保護分野においてカバーするアプリケーションが業界随一です。ストレージハードウェアとの連携、OS、DB、VM、ハイパーバイザー、ビッグデータ、SaaS&Cloud-Native、50種類以上のクラウドストレージにデータを保存できます。アプリによって実装方式が異なる場合でも整合性を確保したバックアップを実現するほか、25以上のストレージメーカーと連携したバックアップも可能で、企業内の全データを1つの製品で保護できます。1つのコンソールで管理統合していこうというのはグローバルの方針で、さらにそれをシンプルに管理するという方針のもと製品を開発しています」

  • ヴィーム・ソフトウェア 森浩司氏、アクロニス・ジャパン セールスエンジニア部 佐藤匡史氏
  • アクロニス・ジャパン セールスエンジニア部 佐藤匡史氏
  • ベリタステクノロジーズ テクノロジーセールス&サービス本部 上雄記氏
  • Commvault Systems Japan セールスエンジニアリング部 楠部健氏
  • 左から、ヴィーム・ソフトウェア 森浩司氏、アクロニス・ジャパン セールスエンジニア部 佐藤匡史氏、ベリタステクノロジーズ テクノロジーセールス&サービス本部 上雄記氏、Commvault Systems Japan セールスエンジニアリング部 楠部健氏

そして、激論の火蓋は切られた - パネルディスカッション

続いてストレージ編と同様、バックアップ編でも4社が参加するパネルディスカッションを開催。PartI「~この用途ならやっぱりウチでしょ?~ 用途別おすすめ事例」では、それぞれの強みを表すキーワードとして、Acronisが「○○ as a Service」「ディザスタリカバリ」、Commvaultが「統合管理/運用」「クライアント保護」、Veeamが「仮想環境」「ストレージ連携」、Veritasは「統合管理/運用」「クラウド」を挙げた。

PartIIは「~聞いて!ウチの最新ネタ!~ お題別 最新テクノロジー紹介」。Acronisは「新ライセンス形態」「データ改ざん対策」、Commvaultは「クラウド」「スケーラビリティ」、Veeamは「自動化」「Dev/Test」、Veritasは「可視化/監視」「データ管理」を挙げ、それぞれの強みをプレゼンした。

  • バックアップ編のディスカッションの様子。各社忌憚のない議論が交わされた

    バックアップ編のディスカッションの様子。各社忌憚のない議論が交わされた

前後編のパネルディスカッションの後には会場の参加者からライブで集められたQ&Aに対し、メーカー各社担当者が答える時間も設けられた。

すべてのプログラムが済み、最後にネットワールドの平松氏が登壇。「本日のまとめ」として「ストレージもバックアップも、いまはとにかく多様性の時代。シーンに合わせて多様な製品から何を選ぶかが重要になってきています」と締め、セミナーは終了した。

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