富士通クラウドテクノロジーズは去る4月26日、「ニフクラ エグゼクティブ ミーティング」を六本木ヒルズで開催した。本イベントは、パートナー企業とのコミュニケーション強化およびパートナー企業による販売促進を目的としたもので、今回は46社115名が参加。第1部が講演会、第2部が懇親会という2部構成で行われた。

顧客・パートナー企業とともに”新しい未来”を目指すニフクラ

イベントでは、まず富士通クラウドテクノロジーズ 代表取締役の愛川 義政氏が登壇。講演の冒頭で「2017年度における実績として、ニフクラの案件数は6500件を大きく上回り、売上も念願の100億円を達成することができました。これらはひとえに皆様方からいただいた厚いご支援のたまものです」と、実績報告とともに感謝の言葉を述べた。

  • 富士通クラウドテクノロジーズ 代表取締役 愛川 義政氏

続いて愛川氏は、1986年にエヌ・アイ・エフとして創業した頃から現在に至るまでの、企業活動について振り返った。1991年のニフティへの社名変更、2006年のVMware導入、2010年の「ニフティクラウド」提供開始、そして昨年4月に現在の富士通クラウドテクノロジーズへ社名を変更するとともに、10月には法人向けの全サービスを新ブランド「ニフクラ」へと統合という大きな変更は記憶に新しいところだろう。

「弊社では今後も『Navigate Innovative Future』のブランドコンセプトのもと、お客様・パートナー企業の皆様方とともに今年のスローガンにもあるように”No Boundary(障壁のない)”な新しい未来を目指していきます」(愛川氏)

さらに愛川氏は「2020年にありたい姿」として、「日本No.1クラウド」「データサイエンス事業への取り組み」「グローバル展開」「エンジニアにとって理想的な環境作り」の4つを挙げた。これらの実現に向けた2018年度の重点方針が、「高品質、No.1 VMwareクラウドへ」「データサイエンスビジネスの強化」「パートナー様・お客様とのCo-creation(共創)」である。この2018年度の重点方針については、次の基調講演でその詳細が語られている。

具体的な施策としては、職場環境の改革も注目したい部分だ。愛川氏は「弊社では若い人材がより成長していける”社員ファースト”な環境を目指し、2018年7月に本社オフィスを銀座へ移転します。最大200名が収容できるセミナールームも完備しており、パートナー企業の皆様とのビジネス共創の場になれば幸いです」と、パートナー企業との共創強化をアピールした。

最後に愛川氏は「世界でも最高レベルのVMware基盤のクラウドとして、ニフクラはその技術力で社会と皆様のビジネスに貢献します。今後も国産No.1クラウドに向けて社員一丸となりビジネスを展開していきますので、障壁などがあればぜひ私に直接声をお聞かせください。ニフクラは皆様と一緒に成長し続けます」と、パートナー企業への熱いメッセージを送り講演を締めくくった。

ニフクラの成長を加速させる2018年度の重点方針

続いての基調講演では、富士通クラウドテクノロジーズ 営業マーケティング本部 本部長代理の新井 直樹氏が登壇。「ニフクラ 2018年度事業方針 サービスロードマップからCo-creation施策まで」と題した講演を行った。

新井氏はまずマーケットの状況について「パブリッククラウドは年率20%成長で2021年に1兆円市場へ推移、プライベートクラウド市場も年率40%という高成長を遂げています。一方で、国内に目を向けると伸び悩む事業者も多いのですが、ニフクラはお客様やパートナー企業様のご支援により、IaaS/PaaS市場における国産最大級のクラウドとして堅調な成長を遂げることができました」と語る。

  • 富士通クラウドテクノロジーズ 営業マーケティング本部本部長代理 新井 直樹氏

ここから新井氏は、愛川氏が紹介した2018年度の重点方針「高品質、No.1 VMwareクラウドへ」「データサイエンスビジネスの強化」「パートナー様・お客様とのCo-creation(共創)」について、さらに深掘りする解説を行った。

まず「高品質、No.1 VMwareクラウド」については、既存のオンプレミス環境およびオンプレ型VMwareプライベート環境を、プライベート・パブリッククラウドへそのまま移行できる環境とVMマイグレートサービスを提供。互換性に優れたVMwareを基盤とする”No Boundary”なハイブリッドクラウド構想として推進していく。また、販売・技術の両面でLIFT&SHIFTを徹底支援するとともに、クラウドネイティブ、AI・データ、IoTといったデジタルトランスフォーメーションへの取り組みも強化していくという。さらに、オペレーションミスの撲滅、クラウドセキュリティの強化、サービスレベル目標(SLO)の設定、顧客目線で品質改善への取り組みも実施していくそうだ。

そのほか、複数世代のバックアップに加えて将来的には別リージョンへのバックアップを実現し、異なるリージョン間を閉域ネットワークで接続してシステム可用性を物理的かつエリア的にも高められるリージョンコネクトや、サービスが止まらない高可用インテグレーション、といった取り組みも紹介された。

「データサイエンスビジネスの強化」では、顧客が保有するデータの「価値化」に必要なタスクについて、方針設定から設計・構築・運用までを一元的にフォロー。データディレクション(コンサルティング)、データエンジニアリング、データサイエンスの各領域で最適な支援を行い、企業の課題解決と意思決定をサポートしていくという。その一例として、消費財メーカーでのAI開発や、建機メーカーにおけるAI活用の事例なども紹介された。

「パートナー様・お客様とのCo-creation(共創)」に関しては、パートナー企業との共創活性化に向けた新しい支援施策として「パートナー様ソリューションクラウド化支援プログラム(仮)」の提供を予定している。これは、ニフクラ上で動作するパートナー企業の優れたサービスに対し、販売・拡販・導入の支援を行うというものだ。そのほか、クラウドインテグレーションや移行を支援する技術者向けドキュメントである「SEハンドブック」、トレーニング&ニフクラ技術者認定資格取得の支援、パートナー企業の開発用途向け社内利用に関する費用の最大50%オフ、スペック変更が自由なプリペイド型使用権「ニフクラクレジット」、富士通クラウドテクノロジーズのマーケティング原資を活用した共同マーケティングなども、共創を加速する重要なポイントといえるだろう。

演歌の精神 - ”義理と人情”に通じるものづくり

最後に行われた特別講演では、キャニコム 代表取締役会長の包行 均(かねゆき ひとし)氏が登壇。「ものづくりは演歌だ~三流会社から超一流グローバル企業を目指す会社へと変えた仰天の戦略~」と題した講演を行った。

  • キャニコム 代表取締役会長 包行 均氏

講演がスタートすると、突然会場内に流れ始める演歌とプロモーションビデオ。ビジネスイベントでは異例の出来事だが、この独特な発想こそが包行氏の強みでもある。

まず、講演タイトルにもなっている「ものづくりは演歌だ」という言葉には、「ものづくりは義務や責任だけではできない。お客様への”愛”がすべて」といった、まさに演歌の精神”義理と人情”に通じる熱い思いが込められている。

「たとえば林内作業車『やまびこ』を開発するきっかけとなったのは、あるお婆さんの『私を旅行に行かせてほしい』という一言でした。実はこのお婆さん、木を運搬する牛馬に毎日エサをあげるため、40年間まったく旅行ができなかったんです。そこで願いを叶えるべく、やまびこが誕生しました。一見するとビジネスとして成り立たないように感じるかもしれませんが、その後ろには同じような悩みを持った人が必ずいます。ここで一歩踏み出せるかどうかは、経営者の度胸にかかっていますね」と、包行氏は製品の開発エピソードを語る。

また、顧客のニーズを集める手段も実にユニークだ。同社では営業担当者にビデオカメラを持たせ、不平・不満など顧客の生の声を収集。その中から、既存製品の改良点や新規開発につながるヒントを見つけ出すのだ。特に、何気なく漏れる「ボヤキ」は、ニーズに直結する重要なポイントのひとつだという。

さらに、包行氏が大きなこだわりを持っているのが製品のネーミングだ。たった一言なのに「すべてが伝わる」「心打たれる」「耳に残って離れない」のが、同社製品の面白いところ。一例を挙げるだけでも、「草刈機まさお」「芝耕作」「安全湿地帯」「伝導よしみ」「みなみの春…ぉ」「おでかけですカー」「あぁ~おふくろさんョ」「三輪駆動静香」「安駆路奈美恵」「荒野の用心棒ジョージ」など、どれも斬新なものばかり。日刊工業新聞社主催の「読者が選ぶネーミング大賞」では、12年連続受賞という驚くべき記録も持っているそうだ。

そのほか講演では、同社が実践するカタログ戦略や広報戦略、海外戦略などについて、包行氏ならではのユニークな視点で紹介。時には会場を爆笑の渦に巻き込みながら、第1部は終幕を迎えた。

続いて第2部の懇親会が会場を移して行われたが、こちらも大いに盛り上がったのは言うまでもない。パートナー同士の交流も進み、ここから新たなコラボレーションが生まれる可能性も感じさせた。ニフクラでは、こういった取り組みを通じてパートナー企業への支援と共創をさらに拡大していくために、パートナープログラムを提供している。興味がある企業の方は、コンタクトしてみるといいだろう。

関連リンク:ニフクラパートナープログラム

[PR]提供: 富士通クラウドテクノロジーズ