それでは、「LEVEL-R037-i7K-XNVI」と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」のベンチマークテストをまとめて見ていきたい。

Windowsや一般アプリでの性能を検証

まずは「WIN SCORE SHARE」を利用して「WinSAT.exe」を実行し、Windows エクスペリエンス インデックス スコアを確認。どの項目も非常に高いスコアだが、数値からそれぞれの得意分野が見て取れる。プロセッサとメモリの値は両機種いずれも"9.3"で、グラフィックスとプライマリディスクはグラフィックスカードとNVMe SSDのぶん、ハイエンドモデル「LEVEL-R037-i7K-XNVI」が良好な結果だ。

  • 「WIN SCORE SHARE」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果
  • 「WIN SCORE SHARE」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果
  • 「WIN SCORE SHARE」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果

CPUとOpenGLを測る「CINEBENCH R15」でも、OpenGLのスコアはやはりGeForce GTX 1080 Tiを搭載した「LEVEL-R037-i7K-XNVI」が際立つ。一方で注目してほしいのはCPUだ。狙ったわけではないのだが、2モデル両方で"1381 cb"と同じスコアになった。CPU (Single Core)では動作クロックなどのぶんIntel Core i7-8700Kを積んだ「LEVEL-R037-i7K-XNVI」のスコアが高いが、MP RatioではRyzen 7 1700を搭載する「LEVEL-R0X3-R7-RNR」が勝り、総合的に同程度という結果は、両CPUの特性をよく表している。

  • 「CINEBENCH R15」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果
  • 「CINEBENCH R15」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果
  • 「CINEBENCH R15」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果

「CrystalDiskMark 6.0.0」でのメインストレージ計測は、やはりNVMe SSDを搭載した「LEVEL-R037-i7K-XNVI」が非常に高速なアクセスを見せる。ただし、SATA SSDを積んだ「LEVEL-R0X3-R7-RNR」もHDDと比べると十分に速く、Windowsを動作させるうえでの体感速度はそん色ないだろう。

  • 「CrystalDiskMark 6.0.0」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果
  • 「CrystalDiskMark 6.0.0」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果
  • 「CrystalDiskMark 6.0.0」による「LEVEL-R037-i7K-XNVI」(左)と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」(右)の計測結果

一方、Futuremarkのベンチマークソフト「PCMark 10」では、CPUの動作クロックが効果を発揮しているようで、全体的に「LEVEL-R037-i7K-XNVI」が好成績を収める。「3DMark」の「Time Spy」ではやはりグラフィックスカードのぶん「LEVEL-R037-i7K-XNVI」が強いが、CPUの差は思いのほか少なく、Ryzen 7 1700はゲームでもなかなかの力を見せてくれた。

  • 「LEVEL-R037-i7K-XNVI」と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」の「PCMark 10」(左)と「3DMark」の「Time Spy」(右)の計測結果
  • 「LEVEL-R037-i7K-XNVI」と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」の「PCMark 10」(左)と「3DMark」の「Time Spy」(右)の計測結果
  • 「LEVEL-R037-i7K-XNVI」と「LEVEL-R0X3-R7-RNR」の「PCMark 10」(左)と「3DMark」の「Time Spy」(右)の計測結果

2モデルはそれぞれゲームをどこまで動かせるか?

続いて、各種3Dゲームを利用したベンチマークの結果を見て行きたい。

まずは「NieR:Automata」をチェック。画質プリセットを"高"に設定し、各解像度においてゲーム序盤の廃墟都市内で戦闘しつつ移動、そのFPSを「FRAPS」にて測定した。なお、フレームレートの上限は60FPSとなる。今回は2モデルを同一設定でテストすべく画質プリセットをかなり高く設定しているため、GeForce GTX 1080 Tiを搭載した「LEVEL-R037-i7K-XNVI」でないと苦しさが見えてしまった。実際には、設定と解像度を調整すればGeForce GTX 1060 6GBを積んだ「LEVEL-R0X3-R7-RNR」でも、かなり快適に遊べる。

  • 「NieR:Automata」のベンチマーク結果

    「NieR:Automata」のベンチマーク結果

続いて「Rise of the Tomb Raider」のベンチマークテスト。設定は"最高"、DirectX 12"有効"、アンチエイリアス"なし"で実行。GeForce GTX 1080 Tiを搭載した「LEVEL-R037-i7K-XNVI」は、アンチエイリアスを切っているとはいえ、3,840×2,160ドットで60FPSを超える。一方、GeForce GTX 1060 6GBの「LEVEL-R0X3-R7-RNR」も、1,920×1,080ドットで60FPSを超え、解像度別に満足のいく結果を確認できた。

  • 「Rise of the Tomb Raider」のベンチマーク結果

    「Rise of the Tomb Raider」のベンチマーク結果

絶対性能で選ぶか、コスパとバランスで選ぶか

ここまでIntel Core i7-8700Kベースのハイエンド「LEVEL-R037-i7K-XNVI」とAMD Ryzen 7 1700ベースのミドルレンジ「LEVEL-R0X3-R7-RNR」を検証してきたが、2モデルとも基本性能は非常に高く、6コアや8コアの恩恵を確実に見ることができた。

今回のレビューでは、グラフィックスカードやストレージなどの性能が大きく異なるため直接比較してもあまり意味がないが、面白かったのはやはりCPUの傾向の違いだ。動作クロックが高くシングルCPUの処理能力に勝るIntel Coreシリーズはやはり軽い処理やゲームに非常に強い。一方で効率的なマルチタスクを行えるAMD Ryzenシリーズは、複数のコアを活用できるアプリで力を見せる。

そのうえで価格面の比較も加わるため、ベースとなるCPU選びはなかなか難しい。しかし、あえて今回の2モデルを比較すると、予算が潤沢で4Kも見据えた最高のゲーム環境をゲットしたい方には「LEVEL-R037-i7K-XNVI」、ゲームに限らずマルチメディア編集などさまざまな作業を行えるコストパフォーマンスに優れた汎用機をお探しの方には「LEVEL-R0X3-R7-RNR」を推したい。

また、今回レビューはしていないが、Ryzen最新の2000番台を搭載した「LEVEL-R0X3-R72-RNR」も用意しているので、チェックしてみてほしい。

CPUのコア数が4コアで停滞していた時期が終わり、再びPCの性能は向上していこうとしている。古い世代のCore iシリーズや、過去のAMD CPUをメインPCで使い続けている方は、今こそ買い換えのタイミングではないだろうか。


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