4月18日に3rdアルバム『ENSEMBLE』をリリース、全国ホールツアーを敢行するなど精力的に活動している、多様な音楽性を持つ5人組バンド・Mrs. GREEN APPLE。そんな彼らが、セガゲームスのスマートフォン向け新作RPG『ワンダーグラビティ~ピノと重力使い~』の主題歌を手がけることとなった。

  • Mrs. GREEN APPLE
    (撮影:稲澤朝博)

『ワンダーグラビティ~ピノと重力使い~』は、大陸も海もない“空の世界”が舞台。父親が着せられた“詐欺師”の汚名をそそぐため、【重力使い】ヒューゴが、相棒であるピノとともに、世界の底 – エンドロール – を目指して旅する物語だ。“世界機関”と呼ばれる謎の組織からの襲撃や、空に潜む危機をかいくぐりながら冒険をくり広げていく。

  • 『ワンダーグラビティ ~ピノと重力使い~』

主題歌の『SPLASH!!!』は本作のための書きおろしで、疾走感のあるメロディにワクワクするようなサウンド、そしてシンプルでストレートな歌詞が胸に響くナンバー。「よくメンバー同士でゲームしている」という彼らに、楽曲の魅力などをたっぷりと語ってもらった。

結成したきっかけ

――Mrs. GREEN APPLEのみなさんは、それぞれ加入時期が違うと伺いました。今の形になったいきさつを教えてください。

  • 大森元貴(Vo./Gt.)

大森元貴(以下、大森)「僕は小学校6年生のときから音楽を始めてから、弾き語りなどソロで活動していたんです。でも、『音楽で食べていきたい』と考えたときに、作っている曲がバンドサウンドだったこともあり、デビューできるメンバーを集めたいなと。そこで、中学の同級生だった若井を中心に、人づてで紹介を受けて今のメンバーになりました」

  • 若井滉斗(Gt.)

若井滉斗(以下、若井)「中学のときから、大森が音楽を作ってネットで公開していたのを知っていました。その時点で『メチャメチャ良い曲書くなー』とファンだったんです(笑)。僕もギターをやっていたので、一緒に音楽をできたら楽しいだろうなと思っていました」

――でも、中学時代はさほど仲良くもなかったというお話も……。

大森「そうなんですよ。接点もそんなになくて……ぶっちゃけ嫌いだったんです(笑)。僕は一人でずっと曲を作っていたのに、若井はサッカー部でなんかキラキラしてて。『サッカー部のやつがギターまで始めただと⁉』と、その頃は拒絶感だけでした(笑)。でも、修学旅行の班が一緒になったとき、しっかり音楽の話をして意気投合したんです」

若井「中3の半ばくらいだったね」

大森「コイツはただのサッカー部じゃないな、と(笑)」

――接点はなかったぶん、音楽でつながったんですね。ほかのみなさんは?

  • 山中綾華(Dr.)

山中綾華(以下、山中)「『ドラムを探しているバンドがある』と聞いて、まずはお話しようとなりました。そのときにデモテープを聴いて、『大森の声が好きだな』と。ひと目惚れならぬ、”ひと聴き惚れ”でしたね。そういう意味では、若井と同じくファンから入ったような感じです」

  • 藤澤涼架(Kb.)

藤澤涼架(以下、藤澤)「僕は長野から東京に通って音楽の勉強をしていて、そのときから大森の歌を聴いていました。そして、上京したタイミングでバンドに誘ってもらったんです。その頃は漠然と『音楽で何かをやっていきたい』と思っていて、バンドもやったことはなかったし、何をしていこうか悩んでいたところ。大森は音楽において勉強になる相手だし、大森の書く歌詞を読んでいると人として成長できるような気がして、一緒にやりたくなりました」

大森「何この絶賛(笑)」

藤澤「ホントなんだって。母親にもそう言ったんだから(笑)」

  • 髙野清宗(B.)

髙野清宗(以下、髙野)「(笑)。僕は以前にサラリーマンをしていて、職場にいた知人の紹介で入りました。事前資料の曲で、カッコいいなという印象を抱いていて。僕だけ年齢も少し上なので、最初は『大丈夫かな』と不安に思うこともあったんですが、入ってみると年齢は気にならなかったですね」

――みなさん、サウンドに魅力を感じて集まってきたのですね。楽曲を作っている大森さんとしては、みなさんのコメントを聞いていかがですか?

大森「嬉しいですね。バンドメンバーはそれぞれの演奏を聴いて決めるというよりも、『この人とならやっていける』という人柄の部分を求めていたので。直感でビビッときた相手が、音楽の面で”いいな”と思ってくれていたのは、本当に嬉しいです」