本稿では、シーメンスPLMソフトウェア 医療機器・製薬業界の業界戦略ディレクターのJames B. (Jim) Thompson, Ph.D.氏が、医療機器メーカーにおいて変わりゆく「製造管理」「品質管理」の現状について、技術コンサルティングの観点から分かりやすく解説する。


医療機器業界がエンド・ツー・エンドのデジタル・エンタープライズを構築するときに考慮すべき重要な点はなにか。

まず、医療機器メーカーの「法令遵守プロセスをいかに持続させるか」が一番大切だ。シーメンスPLMソフトウェアは、PLM(製品ライフサイクル管理)と MOM(製造オペレーション管理)のソフトウェアにおいて世界をリードするPLMプロバイダーだ。わが社が導入支援の対象としている医療機器メーカーの大半は法令遵守の業務を自動化していない。シーメンスPLMソフトウェアのサポートにより、その多くの法令遵守プロセスを手動から自動へと移行することが可能だ。

医療機器メーカーがコンプライアンス対応のために、デジタル・エンタープライズへ移行しはじめると、おもしろいことに予期しない戦略的なメリットがみえてくる。シーメンスPLMソフトウェアが顧客に導入支援を行っているデジタル・プロセスはもともと「エラープルーフ化のプロセス」であり、日常業務から無駄を取り除く、迅速かつ効率的な業務の流れを実現する。デジタル・システムの高度な管理機能によって、導入当初の課題としていたコンプライアンス対応のみならずエラーやコストも劇的に削減するケースがほとんどだという。

理念や方向性をあきらかにシフトさせているFDA (米国食品医薬局)による要件への対応の観点からも、エラーやコストの削減は魅力的といえる。法令遵守の持続は、FDAが求めている必要最低限の要件である。同規制当局の目的はメーカーが必要最低限の要件を遵守することにとどまらず、最良な手法の採用と活用をすることである。製造計画や製品管理のプロセスとして、デジタル・エンタープライズを適用した例が分かりやすいだろう。同規制当局は、メーカーがこうした製造計画や製品管理の仕組みを活用すれば製品品質を最適化するプラットフォームが実現することを理解している。経営の観点からみても、製品の市場投入が速まることで利益が向上し、競争優位性を得ることに繋がるだろう。

デジタル・エンタープライズの利点が医療機器メーカーの間で広く認知されるにつれて、品質管理の重点は変わりつつある。製品品質の観点から考えた際には、品質に問題がないかテストすることに重点が置かれていた。これに対して、近年では計画的かつ強制的に品質を製品に組み込んでおくアプローチが、評価されはじめている。全体的に「品質を設計する」ことが必要不可欠となっているのだ。

Camstarエンタープライズ・プラットフォームは、グローバル対応・拡張可能な製造実行システム(MES)だ。シーメンスPLMソフトウェアのMOMソフトとして、医療機器業界に役立つ業界屈指のCamstarは、医療機器メーカーが最高品質のイノベーションを早期に実現できるようサポートしている。

医療機器・製薬業界でシーメンスPLMソフトウェアの長年来の顧客である企業は、デジタル・エンタープライズの利点をよく理解しているという。彼らの多くが、医療機器メーカー向けの業界標準となっている製造実行システムCamstarを活用しているが、Camstarなくして製品開発をすることは、今となっては想像できないと語るそうだ。ほかの企業もようやくこの利点に注目しはじめ、自社の工場にMESテクノロジーを段階的に導入しはじめている。資金に限りがある中堅企業でも、この投資を最優先すべきと考えるようになってきた。なぜなら、法令遵守に加えて、品質と効率の向上という利益がその投資資金を上回るからだ。

特に製品品質が人の生死にかかわる医療機器業界にとって、デジタル・エンタープライズが実現する「製造管理」と「設計管理」は極めて重要である。そのためシーメンスは規模の小さい製造企業と手をとって、デジタル・エンタープライズの構築のサポートを提供している。

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James B. (Jim) Thompson, Ph.D.

シーメンス PLM ソフトウェア
医療機器・製薬業界
業界戦略ディレクター

製品ライフサイクル管理(PLM)業界に30年以上携わる。はじめは、CAD/CAMとPLMソフトウェアの研究開発部門に籍を置き、その後様々な業界の顧客向けの技術コンサルティング業務の責任者を務め、2006年から医療機器業界を中心に活動。現職では、医療機器・製薬業界向けのグローバルなビジネス戦略を主導している。

Medtec Japan 2018出展決定

シーメンスPLMソフトウェアは、4月18日から~4月20日に東京ビッグサイトにて開催されるMedtec Japan 2018に出展。弊社ブース(ナンバー:3209)では、革新的な医療機器の早期開発、品質確保、コスト削減、FDAコンプライアンスなどの、移り変わる法規制の遵守を支援するデジタル・エンタープライズ・ソリューションについて解説する。 詳細はこちら

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本記事は、シーメンスの寄稿記事となります。

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