そんなMVNOブランドで注目したいのがIIJmio。インターネット業界の老舗であり、東証一部上場企業のインターネットイニシアティブが提供するMVNOブランドだ。安定した回線品質と豊富な端末ラインナップは、ベテランMVNOユーザーからも厚い信頼を寄せられている。今、安心して乗り換えをおすすめできるMVNOのひとつといえるだろう。

とはいえ、キャリアからの乗り換えともなると何かとややこしそうなイメージがつきまとうのも事実だ。「興味はあるけど面倒くさそうだからやめておこう」という人も多いことだろう。

しかし、実際には乗り換えるのに面倒なことは何もない。MNPで電話番号も引き継げるし、キャリア同士の乗り換えと同じように手続きをするだけなのだ。

ただ、家族割引などに関してはキャリアとMVNOで考え方が多少異なるため、その違いは乗り換え前に把握しておいた方がいいだろう。

そこで今回は、とある夫婦をモデルケースとして、キャリアからIIJmioへの乗り換えの手順や注意点などを紹介していこう。

なお、本稿で記載する金額は全て税抜である。

家族でもMVNOがおススメ

夫婦ふたりはこれまでキャリアでiPhoneを契約し、家族割引サービスを使っていると仮定しよう。総務省の平成29年度版の情報通信白書によると世帯支出における移動電話通信料は93,306円となっており、そこに2台分のiPhone端末代金が掛かる。実際は通話プランやデータ容量にもよるが、端末代金を考慮すると年間20万円程度かかっている。

これをどうにか節約できないかと考えた夫婦は、キャリアの2年縛りが切れるタイミングで、この金額を半分の年間約10万円以下に収めることを目標としてMVNOへの乗り換えを検討していた。

乗り換え先はIIJmio。IIJmioにもおトクな家族割引があるため、そちらを利用してさらに月額料金を抑える考えだ。夫婦が選んだプランを下記にまとめよう。

端末については、今回はiPhoneからの乗り換えなので、それなりに高性能な端末でないとストレスになる可能性がある。価格とスペックも考慮して、ZenFone 4カスタマイズを選択しよう

夫婦が選んだIIJmioのプラン
プラン名 ファミリーシェアプラン
月間通信容量 10GB(4月からは12GBにスペック増)
1枚目のSIMの月額料金 3,260円(音声通話機能付き)
2枚目のSIMの月額料金 700円(音声通話機能付き)
端末代金(ZenFone 4 カスタマイズ) 1,500円×2台
1年間の合計料金 83,520円

また、IIJmioの音声通話機能付きSIMは「みおふぉん」という名前で提供されており、「みおふぉんダイアル」を専用アプリから使うことで誰にかけても通話料を50%オフすることができる。しかも、初期費用も月額基本料も0円なので、非常におトクに通話が可能なのだ。

さらに家族同士の場合はファミリー通話割引が適用され、組み合わせると最大60%オフとかなり通話料を抑えることができる。これを利用しない手はないだろう。

加えて、IIJmioには通話定額もオプションとして用意されている。月額600円で家族と10分以内がかけ放題、誰とでも3分以内がかけ放題となるものと、月額830円で家族と30分以内、誰とでも10分以内がかけ放題になるコースが用意されている。

  • 2種類の通話定額オプションが用意されている

ちなみに、上記のプランに加えこれらの通話定額オプションを契約した場合の1年間の合計料金が下記となる。

通話定額オプション
月額料金 600円 830円
家族との通話時間 10分以内かけ放題 30分以内かけ放題
家族以外との通話時間 3分以内かけ放題 10分以内かけ放題
1年間の合計料金 90,720円 93,480円

つまり、夫婦2人で月間12GB+スマホ2台+通話定額をつけたとしても約9万円と目標通りの料金となるのだ!

年間10万円以上の節約ができるのであれば、キャリアの縛りが切れたタイミングを逃したくない。

……ここで二人ともサクッと乗り換えられるなら何の問題もないのだが、実際には夫と妻で2年縛りが切れるタイミングが異なっているというケースも多いだろう。