パブリッククラウドは、多くのエンタープライズアプリケーションで実績が積まれてきました。ただ、多くの企業ではパブリッククラウドのアプリケーションをオンプレミスに戻して、元の安定した状態で運用を再開していることがあります。それはどのように起きていて、どうして元のオンプレミスに戻さなければならなくなったのかを解説します。

ここで知っていただきたいこと

  • 多くの企業は、クラウドのコストが高騰し、パフォーマンスが低下しているため、パブリッククラウドからアプリケーションを「クラウド」させています。
  • Tintri Enterprise Cloudは、コストやパフォーマンスの不確実性なしに、お客様のデータセンターでパブリッククラウドの俊敏性を実現します。
  • エンタープライズアプリケーションとクラウドアプリケーションの両方が、自動QoSの恩恵を受けることで、パフォーマンスと自律的な運用を保証します。

あなたの会社がパブリッククラウドを早期に採用していたのであれば、先見の明があったということです。最近の米国の調査では、組織のほぼ83%が過去12ヶ月間にパブリッククラウドからアプリケーションを移動しています。これは、オンプレミスで稼働していたエンタープライズアプリケーションを、クラウドに移行すべきか、そのまま残すかの帰路に立っていることを示していると認識でき、クラウドファーストが浸透してきたともいえます。ただ、全てのアプリケーションがパブリッククラウドで想定通りに使えているかどうかは疑問です。想定通りかどうかを判断する要素として、コスト、パフォーマンス、管理性などがあります。そして、一部のアプリケーションは、再びオンプレミスに戻しているようなケースも見受けられます。

クラウドに移行したアプリケーションをオンプレミスに戻すとき

クラウドに移行したアプリケーションをオンプレミスに戻す際には、大きく3つの要件を考えてみてください。

・ パフォーマンスが安定しない:アプリケーションのパフォーマンスが以前より劣化しているという声がユーザーから届く、もしくは性能が不安定になっていて予測不能になっているような場合は、そのアプリケーションがクラウドに向いてない可能性があります。

・ リソースを多く消費する:もしアプリケーションが常に多くのクラウドリソース(コンピュート、ストレージ容量、ネットワークなど)を消費し続けている場合、当初の想定よりもクラウドに掛かるコストが大きいままとなります。アプリケーションのリソース要件を見直す必要があります。

・ 管理が複雑になる:DevOpsやLOBのような部門は日々のポリシー管理やパフォーマンスの監視に負担が掛かってしまうことがあります。そのような環境はオンプレミスでの管理のほうがシンプルになるかもしれません。

雪だるま式に増えるコスト

クラウドは当初、すべてのアプリケーションにとって安価な選択肢であると考えられていました。クラウドがどれだけ手軽でコスト削減に繋がるのかを目の当たりにして驚いたかもしれません。しかし、多くのパブリッククラウドのアーリーアダプターは、様々な苦悩を経て、いくつかのアプリケーションをオンプレミスに戻すことを開始しています。

データセンターで実行できるように設計された数十のエンタープライズアプリケーションがあるとします。これらのアプリケーションに変更を加えず、クラウドにLift and Shiftすることは、同じリソースを日々消費するためコスト高につながります。一般的なガイドラインとして、リソース(計算とストレージ)を必要に応じて伸縮するアプリケーションは、パブリッククラウドに適しています。特に、コンピューティング、ストレージ、ネットワークリソースの近くにいるアプリケーションは、高い帯域幅のコストを必要としない独自のデータセンターで実行するほうが安く運用できるしょう。

予測不可能なパフォーマンス

エンタープライズアプリケーションは、パブリッククラウドに移動したときに期待通りのパフォーマンスを発揮できないことがよくあります。一般に、パブリッククラウドのプラットフォームは、クリティカルなデータベースやCRM、ERPなどの重要なビジネスアプリケーションが依存する、低遅延、高IOPS、予測可能なパフォーマンスを実現することが困難もしくはコスト高になります。

多くの場合、クラウドに移行するためにアプリケーションを1から再設計するのではコストは割に合いません。かと言ってアプリを変更せずに、単にクラウドへLift and Shiftしたりすると、問題が発生する可能性があります。

「LIFT AND SHIFT」方式でのクラウド移行がエンタープライズアプリケーションに適していない??

オンプレミス環境をクラウドに移行する際によく使われる手法として「Lift and Shift」というものがあります。これは「とりあえずクラウドに移行しよう」という際に行われます。インフラはそのまま、アプリケーションは最小限の修正を行った上でクラウド環境に「Lift and Shift(持ち上げて移行)」する手法です。とりあえず移行した後、アプリケーションがクラウドに適するように徐々に修正を加えて安定稼働に持っていくことが多く、アプリケーションのコーディングなどを行いクラウド基盤で正常に動くように手を加えていきます。アプリケーションにもよりますが、ほぼ何もかもリセットしないと以前のSLAを満たさないようなケースもあります。また、クラウドに移行した場合、まず検討しなければならないことは、クラウドでのデータ保護と災害対策の確立です。それも以前と同じレベルのSLAを考える必要があります。

「Lift and Shift」でクラウド移行ができた場合でも、多くのケースでランニングコストが思ったほど削減できないことがあります。アプリケーションの中には、負荷がかかっていようがいまいが、同じコンピューティングならびにストレージリソースを確保し続けなければならないものが多くあります。そのような場合、リソースの伸縮が自在なクラウド環境であっても多くのリソースが課金されてしまいます。

クラウドファースト時代において、何でもクラウドに移行するのが良いわけではありません。コードを書き換える前に、そのアプリケーションがクラウド環境でSLAを確保できるのか、コスト削減に繋がるのかを十分に検討してみてください。

エンタープライズクラウドの提案

チームがパブリッククラウドの課題に苦労している場合は、最近のキーワードである「エンタープライズクラウド」が優れた選択肢であることがわかります。Tintri Enterprise Cloudはパブリッククラウドの敏捷性をデータセンターにもたらし、コストとパフォーマンスの課題に取り組んでいます。

Tintri Enterprise Cloud Platformは、同じインフラストラクチャ上にエンタープライズアプリケーションとクラウドネイティブアプリケーションを並行して実行し、インフラストラクチャのコストを削減し、柔軟性を高めます。詳細な分析機能により、データセンター計画の一環としてあらゆるアプリケーションのリソースニーズを予測できます。エンタープライズクラウド環境でリソースを大量に消費するアプリケーションやレイテンシに敏感なアプリケーションを簡単にプロビジョニングできます。

エンタープライズ アプリケーションは、基盤となるストレージ自体が持っている機能によってデータ保護や災害対策などがカバーされます。そして、Tintri Enterprise Cloudは、仮想マシン単位の細かさでデータ保護や災害対策を取ることができますので、アプリケーションの重要さに応じて必要な保護レベルを簡単に実装できます。TintriのWebサービスやビルディングブロックアーキテクチャは、DevOpsに移行する企業に最適です。

また、Tintri Enterprise Cloudはあらゆるワークロードに対して予測可能なパフォーマンスを提供します。ティントリ独自の自動QoS機能は、一定のパフォーマンス監視と手動調整なしに、保証されたパフォーマンスときめ細かな制御を実現します。

エンタープライズクラウドとは何か、を解説した「読めばわかる!エンタープライズクラウド」という小冊子があります。PDFがダウンロード可能ですので、ぜひご参考にしてください。

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Author

ティントリジャパン合同会社 マーケティング本部
マーケティング本部長 羽鳥正明

外資系ITベンダにてPC、サーバーのプロダクト・マーケティングを8年間担当。その後Linux/OSSビジネス関連企業にてマーケティング全般をマネジメントしたあと、ストレージ業界に身を投じ、EMCやDellでエンタープライズ向けストレージのプロダクト・マーケティングを歴任し、現在は仮想化向けストレージのティントリにてマーケティングならびにPR活動全般を一手に引き受ける。

また、2015年4月より、一般財団法人ストレージネットワーキング・インダストリー・アソシエーション日本支部(SNIA JAPAN)にて運営理事として参画。

コンタクト:info.japan@tintri.com

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