12月13日、富士通クラウドテクノロジーズ主催のもと、新宿某所で「ニフクラ エンジニア ミートアップ(交流会)第五回」が開催された。年末という事もあり『ニフクラ大忘年会』と銘打たれた今回の交流会はこれまで以上に多数の参加者が来場し、60名を超えるエンジニアがクラフトビールを片手に語り合っていた。クラウド業界のエンジニア注目の本イベントの内容を、かいつまんでお伝えしたい。

  • 2017年を振り返る『ニフクラ大忘年会』として開催された「ニフクラ エンジニア ミートアップ(交流会)第五回」

クラウド業界・ニフクラにとって激動の1年であった2017年を振り返る

日本仮想化技術の宮原 徹氏がコーディネーターを務める本イベントは、今回で第五回を数える。当初は富士通クラウドテクノロジーズのセミナールームで開催されていたが、徐々に規模が拡大して第四回からは交通の便の良いターミナル駅にあるお店を貸切にして開催するようになった。これは「仕事終わりに気軽に立ち寄ってもらい、エンジニア同士でざっくばらんに交流してほしい」という趣旨によるもの。会場にはクラフトビールと軽食も飲み放題・食べ放題で用意されており、参加者は思い思いのドリンクを片手に歓談していた。

  • 回を重ねるたび来場者が増加しており、今回は約60名が参加。ビール好きにはたまらない有名クラフトビールが飲み放題で振舞われたこともあり、会場は活発な交流で沸きに沸いていた

2017年は、クラウド業界にとっても様々な変化があった年だ。開場の挨拶を行ったのは、富士通クラウドテクノロジーズ IoTビジネス部 部長 佐々木 浩一氏。同氏は、三菱UFJフィナンシャル・グループが「Amazon Web Services (AWS)」への移行に舵を切った話を挙げ、基幹システムへのクラウドの普及が本格化していることに言及。さらに「ニフティクラウド」も10月から「ニフクラ」へと変わり、富士通クラウドテクノロジーズとして新たなスタートを切ったことを語り、乾杯の音頭を取った。

  • 「今日は大忘年会です。みなさまで2017年のクラウド業界を振り返りましょう!」という佐々木氏の挨拶とともに交流会がスタート

エンジニアたちが1年の集大成を語るライトニングトーク

大盛り上がりでエンジニア同士の交流が続くなか、本イベントの目玉である有志によるライトニングトーク(LT)が行われた。

口火を切ったのは、富士通クラウドテクノロジーズ プラットフォーム開発部 吉田 侑亮氏だ。ニフクラRDBを担当している吉田氏は『障害訓練をやった話』と題したLTを展開。「システムに障害が発生した場合は、一刻も早く復旧して顧客影響を最小限に抑える必要がある」と語った。障害は突発的に起こるもので、対応の経験はなかなか積めるものではない。しかし、間違った対応をすると致命的な結果を生んでしまう。こういった事態を避けるために障害訓練が必要と説いた。

  • 『障害訓練をやった話』をLTで語る吉田氏。消防庁の「秋の全国火災予防運動」を参考に訓練を実施したという

2番手は、富士通クラウドテクノロジーズ プラットフォーム開発部 浅井 孝太氏が登壇。『Docker in Productionを振り返る』と題したLTを行った。FaaS(Function-as-a-Service)であるニフクラスクリプトや機械学習プラットフォームであるニフクラMachine Learning (α)を担当している同氏は、ニフクラ スクリプトにおけるDockerの使い方と構成を紹介。「新入りなりの個人的な意見ですが、現在の構成は2015年前後のもので、当時Productionでこの構成を組んだというのはかなり攻めていたと思います」と言及したうえで、今ならもっと別の構成が可能で、さらに規模感が大きくなるとオーケストレーターなどが必要になるだろうと所感を述べた。

  • 自身のDockerの使用例を示すとともに「こんな感じでサービス提供しているニフクラ スクリプトをぜひ使ってみてくれると嬉しいです」とアピールにも余念がない浅井氏

続いて、3番手としてDATUM STUDIO 取締役 CAO 里 洋平氏が『2017年を振り返る』と題したLTを行った。DATUMSTUDIOはデータ活用や人工知能などを主業務としており、業績も順調に推移しているとアピールした。里氏は「2017年は人工知能が話題になった年でした。当社でも広島銀行と行った融資審査のAI活用や、マネックス証券で行った校正ツールでのAI活用などをはじめとして、多くの業務に携わってきました」と一年の動きを振り返り、最後に「12月22日に『AIアカデミックネットシンポジウム』を開催しますので、ぜひ参加していただければなと思います」と人工知能のイベントの紹介を行った。

  • ヤフーやディー・エヌ・エーを経て、ドリコムでデータ分析や組織の立ち上げに携わり、2014年に現在の会社DATUM STUDIOをはじめたという里氏

4番目に登壇したのは、富士通クラウドテクノロジーズ インフラデザイン部 山口 将平氏。参加者に対して「自宅にvSphere環境がある方は手を挙げてください」と質問しつつ、2017年のトピックとしてDockerの話を展開した。インフラエンジニアとして活躍している山口氏は、WebアプリをDockerに載せるためやったこと、載せたことによるメリット、複雑化したことを説明したのち、Dockerを「クラウドネイティブなアプリを目指すためのフレームワーク」、「Webフレームワークと同じで、フレームワークの流儀に賛同できるなら使っていくべき」と評価した。

  • 「The Twelve-Factor Appの世界観に沿うためのフレームワークとしてDockerを意識していきたい」と今回の話をまとめる山口氏

最後のLTとなる5番手として、富士通クラウドテクノロジーズ インフラSRE部 伊藤 将行氏がビールを掲げながら「2017年、みなさまお疲れさまでした!」と挨拶をして登場。『IaaS基盤をテストする環境を作る話』と題したLTを行った。普段は仮想化環境上の運用に携わっているという伊藤氏は、インフラSRE部の命題である「品質の向上」をどうやって実現できるかを考えた結果として「IaaS基盤運用にも、CI(継続的インテグレーション)を導入すべきでは?」という意見を提案。IaaS基盤を再現するとなるとそのテスト環境は巨大で複雑になるうえ、テストごとにきれいな環境が必要で、テスト環境の準備と実行を自動で行う必要性が出てくるが、独自の視点でこれらの解決策を提示していた。最後に、実現の進捗と今後の課題を述べ、「今の取り組みを推し進めて本格的に運用できるようにするとともに、先の世界を実現したい」と話を締めくくった。

  • IaaS基盤運用でCIを導入する際の問題点としてテスト実行環境を挙げ、その解決策を提案した伊藤氏

イベントの最後は、コーディネーターの宮原氏による閉会の挨拶とともにニフクラのモニターアカウントの貸出のアナウンスが行われた。このモニターアカウントは、一定の条件の下では無料で自由にニフクラを検証できるものだ。ただし、次回のミートアップのLTでレポートを発表したり、ブログなどのメディアでレポートを公開するなどのアウトプットを行うことが提供の条件だ。このニフクラからの告知は、大きな喝采を浴びた。

  • 第一回からこのイベントのコーディネーターを勤めている宮原氏

クラウドのエンジニア同士が交流できるニフクラ エンジニア ミートアップ

仕事帰りのエンジニアを対象とした『ニフクラ大忘年会』。2017年を総括した今回の交流会は、1年の業務を乗り切った安心感からか、クラフトビールの美味しさからか、司会やLTの声が一部聞き取れないほどの大変な盛り上がりを見せていた。2017年は、VMware Cloud on AWSの発表などクラウド業界では今後の業界動向を占う上で激動の年であったといえる。実際にクラウドを扱っている方は、他の企業で活躍しているエンジニアがどのように考え、どのような試みを行っているのかへの興味は尽きないだろう。

  • 今回LTを行った入社1~3年目のニフクラエンジニアの皆さん。若いエンジニアが現場で活躍しているのは富士通クラウドテクノロジーズの大きな特徴だ

日本のクラウドを支える企業とエンジニアが集まり、情報や意見を交換できる「ニフクラ エンジニア ミートアップ」は定期的に開催されており、次回は2018年2月7日を予定している。第四回、第五回に引き続き、2018年最初の交流会も、お店を貸切にしてのでの開催となるようだ。

同イベントはIT勉強会支援プラットフォーム「connpass」で参加者を募集しているのでチェックしてみてほしい。さまざまなクラウドサービスに関する技術的な興味をお持ちのエンジニアや、ニフクラの導入を考える企業の方は、ぜひ一度参加してみてはいかがだろうか。

[PR]提供: 富士通クラウドテクノロジーズ