走る子どもを確実に追従できる優れたAF

AF(オートフォーカス)には、優れた駆動力と省電力を兼ね備えた独自の「HLD(High/Low torque-modulated Drive)」を採用。今回の試用では、すばしっこく走り回る子どもたちを撮影したが、スムーズに合焦し追従するAF性能を確認できた。

カメラ側に向かって走ってくるという難しいシーンだったが、AFはしっかりと作動し、シャープな描写が得られた。シャッター優先AE (F6.3 1/800秒) ISO400 WB:太陽光 焦点距離:400mm

またHLDは、レンズをコンパクトに設計できるという利点もある。これによって、高倍率でありながら全長123.9mm、質量710g(キヤノン用)の小型軽量を実現。標準ズーム+超望遠ズームという2本のレンズを持つよりも持ち運びの負担は少なく、取り回しも快適に行える。

しかも、大砲のような既存の超望遠ズームとは異なり、見た目が特に大げさにはならないので、狭い場所で周囲の人に迷惑をかけたり、撮られる相手に威圧感を与えることもない。

400mm側にズームアップすると、3段繰り出し式の鏡筒が長く伸びる。だが、これでも既存の超望遠ズームに比べれば十分小型だといえる。筆者が初めて手にした際には、想像以上に軽くコンパクトで驚いた

ズームを18mmに固定するロックスイッチを搭載。携帯時に自重でズームが伸びるのを防げる

レンズ側面には、AF/MFの切り替えスイッチと、手ブレ補正のスイッチを装備。手ブレ補正は、タムロン独自のレンズ内補正「VC(Vibration Compensation)」を搭載。超望遠撮影も手持ちで問題なく撮影できる