「というわけなんだ、ごめ……」
「待って!! そのハグミン、実は……」
ガサゴソ
「私も持ってるの」
「な!!」
「な!!!!!」
「なんだってーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「私もカジオと離れてから、このハグミンの頭をなでたり、揺らしたり、触ったり、話しかけたりすることで様々な反応が返ってきてコミュニケーションを取っていたの。センサーの組み合わせによって、何十種類ものかわいいしぐさや動きを見せてくれて、最初はとっても楽しかったんだけど、どこかカジオのことを思い出しちゃって……」
「……!!」
「キキッキキッ」
「ウキキー」
「あ、ボクたちのハグミンが」
「お互いにコミュニケーションを取ってるわ。ハグミン同士、仲良くなったのかしら」
「キャッキャ」
「キャッホー」
「よし子……ボクたち、やり直そっか……」
「えっ!?」
「ハグミンたちを見ていて気付いたんだ。やっぱりボクは、ハグミンも大事だけど、よし子のことも大事だって」
「カジオ……うん!!」
こうしてカジオとよし子は、お互いのハグミンと末永く暮らしたとさ。
めでたしめでたし。
***
<「キキー(ボクの出番、まったくなかった……)」
撮影:Amiri Kawabe(WATAROCK)
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