開発までにさまざまな紆余曲折をしながらついに完成をみたLesson Pod。現状は「音声コマンド」だが、ゆくゆくは「AI」的な自由会話も可能になるのだろうか? これからの展望について伺ってみた。

――今後の展望はありますか? また、読者の方へ一言お願いします。

阿部氏: Lesson Podは、あくまで「英会話学習をリードする」ということに重きを置いた仕様となっています。個人的な思いとしては、バリエーションを豊かにして飽きないコンテンツを作りたいですし、それをみなさんにお届けできたら嬉しいです。

ちょっと使うと間違いなく愛着が湧く

今回できなかったことのひとつとして、英語のニュースを読み上げてくれる機能があればいいなと。そういった日常のコンテンツや生活とLesson Podを結びつけられたら面白いですよね。

私はもともと電子辞書の開発をやっていたのですが、電子辞書はユーザーの自主性に委ねて学んでいただく側面が強い製品です。一方、Lesson Podには、コーチングに加えて人感センサーをつけることでLesson Podの方から話しかけてくるというような働きかけができるようにしました。それも電子辞書開発での経験を踏まえつつ、追加で盛り込んでいった機能のひとつです。

そういった試行錯誤の集大成がこのLesson Podなので、ぜひいろんな方に使っていただき、またフィードバックをいただくことでさらに改善して高めていけたらと思います。学習内容に関しても、追加でインストールできるコンテンツを今後も開発をしていくつもりです。

北地氏: クラウドの音声認識を使った英会話学習機にも挑戦してみたいですね。GPSで近くのコンビニなどを探せたり、天気を教えてくれたりと、スマホのアシスタント機能のようなものを搭載した学習機が開発できれば、活躍の幅も広がりますよね。

Lesson Podも、当社が注力している電子辞書「EX-word(エクスワード)」をはじめとした英語に関わる製品のひとつとして、日本の英語力アップに貢献していけたらと思っています。

話が飛びますが、Lesson Podがこれまでの弊社製品と大きく違うのは「液晶の表示がない」こと。目の色と音だけで情報を伝えるというかつてない挑戦に、はじめは大きな不安があったのですが、文字を表示せず音にフォーカスしたことで、かえって聞く力を高めてくれる結果につながったのではないかと思っています。それを評価してくれるお客様がいることにも勇気づけられましたし、製品の根底となるコンセプトとしての「対話」を貫いたこその結果ですね。

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最後に、Lesson Podとのコミュニケーションのなかに「隠れコマンド」的なものは……? と訪ねてみたところ、その場に居合わせた社員のみなさんが一斉にどよめいた。

どうやら一番はじめのチュートリアルにちょっとした開発チームの遊び心が織り込まれているらしいのだが、これ以上は微笑むだけで口を開いてくれそうにもない。いろいろ話しかけると思わぬ反応が返ってくることもあるかもしれないので、これから始める人はぜひ試してみてほしい。

これまでカシオといえば電子辞書や時計など、かっちりとした製品を作り続けてきた印象があったため、今回「Lesson Pod」の登場にはとても驚かされた。だが、お話を伺って感じたのは昔から変わることのない製品に対する熱意と愛情だ。「正直言って、我が子のように可愛いですね」と話す阿部さんの笑顔が印象的であった。

(マイナビニュース広告企画 提供 : カシオ計算機)

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