あなたは天才に出会ったことがあるだろうか。漠然とイメージすることができても実際にどのような人物なのかを知っている人は少ないのではないだろうか。

2月に正式オープンした「SAKIGAKE」は、世界の文化や生活など常識を覆すような天才たちを紹介していくWEBメディア。世界中の天才と呼ばれる人々や起業家、最新テクノロジー、スタートアップ企業などを紹介していくことで、世界中の最新情報を知ることができるサイトだ。今回は「SAKIGAKE」初代編集長の安達夏紀氏に、同サイトの狙いと今後の展望について話を聞いた。

世界を変えていくジーニアスたちを紹介

WEBメディア「SAKIGAKE」初代編集長の安達夏紀氏

――本日はよろしくお願いいたします。早速ですが「SAKIGAKE」とは、どんなサイトなんでしょうか?

世界中の天才、私たちは「ジーニアス」と呼んでいるのですが、「ジーニアスをつなげていく"先駆け"になっていきたい」というコンセプトで運営しています。天才と天才、天才とみなさんをつないでいくことで、新しいテクノロジーや人が、どんどん生まれて欲しいと考えています。

――「SAKIGAKE」の考える"ジーニアス"の定義を教えてください。

文明の発達や生活の常識、テクノロジーを発展させていくことを、誰よりも早くできる人たちだと考えています。 「SAKIGAKE」では、実際に新しいものを生み出す人、テクノロジーを発展させる人はもちろん、そのテクノロジーを世界に広めている人たちも紹介していく予定です。ほかにも、なかなか情報が世の中に出てこないような、ニッチな研究を長年やっている方などにも触れていきたいですね。

――いわゆる天賦の才だけでなく、努力によって知識を積み重ねていくことで力を得た人も天才だということですね。サイトを立ち上げるきっかけはどのようなものだったんでしょうか。

私たち、サムライインキュベート(同サイトの運営会社)は現在、日本とイスラエルで展開している会社なのですが、日本にいるとイスラエルの情報が、イスラエルにいると日本の情報が、なかなか入ってこないんです。そこで、世界中の天才的なテクノロジーや人をもっと日本に伝えたいと。それは、いわゆるスタートアップ企業だけではなく、様々なことに役立っていくと思っています。

――「SAKIGAKE」では、世界中のジーニアスとスタートアップ企業を紹介していくとのことですが、スタートアップ企業とはどのような企業を指しているのでしょうか。

日本ではベンチャー企業とスタートアップ企業がよく混同されていますが、私が考えるスタートアップ企業は「課題を解決することに焦点を置いているか」どうか。誰もやらなかったような世の中の問題点や課題を解決するために取り組んでいる企業のことだと考えています。

――ただ新しい企業というわけでなく、技術革新で世の中を変化させようとしている企業ということですね。取材対象はどのように選定しているのでしょうか?

私たち編集部もリサーチをしていますが、各国のライターにもその国で話題になっている企業や人物を調査してもらっています。それを編集部で、スタートアップかどうか、どのような問題に取り組んでいるのか、そして私たちがワクワクするような内容かどうかなど、色々な点から魅力的な対象を選ぶようにしています。日本では当たり前のことでも、世界のどこかでは当たり前でないことがたくさんあります。そういった違いにも注目しながら紹介しています。

――世界中に取材対象者がいるわけですから、魅力だけでなく苦悩もあるかと思います。

言語の壁が一番大きいですね。例えば、バイオテクノロジーとサイバーセキュリティでは同じ単語を使っていたとしても、意味が変わってくるんです。英語がわかる方でも、そこを理解するのは難しいので、すべてのジャンルにおいてトレンドを知るのは本当に大変。「SAKIGAKE」では、そういった専門的な用語を知らなくても読めるような形にしているので、より分かりやすくトレンドを知ることができると思います。

ジーニアスとのコミュニティの場に

――プレオープンが2016年7月で、すでに多くの記事がアップされています。どのような記事がよく読まれていますか?

今、日本で話題になっている人工知能やサイバーセキュリティ分野の記事が人気ですね。個人的にはクリーンテックやバイオテック、あとはドローンなんかも含まれるロボット分野なども要注目だと思っています。「SAKIGAKE」では、世界をどんどん変えていくという意味で、ニッチな分野も含めて未来や平和を創造していくジャンルにも力を入れていきたいです。

――確かに分野がとても幅広く、読み応えがあります。安達編集長が印象に残っている記事を教えてください。

基本的に、どれも印象的だなと思っています(笑)。なかでも脳に働きかけるブレインサイエンス関連の記事は怖くもありますが、人工知能とも深い関わりがあったりして興味深かったですね。また、今後紹介していくジーニアスの方と今やりとりをしているのですが、そちらも印象深いものが多々あります。公開前なので、まだお話できませんが(笑)。

――なるほど! 公開を楽しみにしておきます。たくさんのジーニアスの方とやりとりをしていて、何か共通点などを見つけられたりしましたか?

基本的に皆さんポジティブ。「そう考えるのか! 」と思うことも多くて、失敗を恐れる人も少ない。失敗も糧になるというか、そこから学ぶことは必ずある、自分の身になっているという意識があるんだと思います。あと、自分の専門分野の知識を、別の分野だとどう展開できるのかまで考えていて、自分の専門以外のことにも興味を持っている方が多いですね。ジーニアスは本当に思考が面白いし、すごいなと思います。頭の中をのぞいてみたいですね(笑)。

――安達編集長が個人的に会ってみたいジーニアスや、興味を惹かれる分野は?

受賞歴や論文があれば見つけられますが、誰も知らないような研究を続けていらっしゃる方は本当に見つけるのが難しい。そういう人とお話してみたいです。私が、ちゃんとお話についていけるかは不安ですが……。あと個人的な興味でいえば、ゲノム解析の分野ですね。ヒトゲノムなど、自分の体のことだと思うとすごく興味を惹かれます。

――安達編集長の前職はSEだったと聞いています。"WEBメディアの編集長"とはまったく違うジャンルのお仕事ですが、このような仕事に興味があったんですか?

もともと(WEBメディアの編集長に)興味は、全然ありませんでした(笑)。一昨年に出産をしたときにキャリアを考え直したのがきっかけです。それまでは全然ネットも見てなくて、ママになってから情報収集のためにネットを見るようになったのですが、いざ見てみると嘘の情報がいっぱいあって。今、一番手軽なメディアなのに、もっと正確な情報を手に入れられたらもっと素晴らしいのにと思うようになりました。ちょうどその頃に、このお話をもらって。そこに携われることは、世の中のためになるんじゃないかと思い、ジョインしました。

――母親になったからこそのお気持ちの変化だったんですね。お子さんがいらっしゃるからこその視点や発想が仕事に活かされている部分はありますか?

出産を経験して、自分だけではなく子供の視点でも考えられるようになって、そこからいろんな視点で物事を考えられるようになりましたね。子供のこれからを考えたとき「食べ物は?」「セキュリティは?」と、いろいろ気になってしまいますが、やっぱりできるだけ平和な世の中にしてあげたい。自分や世界中の子供、未来の人々に平和を繋げていきたいんです。自分より大切な人が居ることは、大きいかも知れないですね。でも、仕事をして子供と離れている時間があることも大事。私と二人きりの世界じゃなく、子供の世界もどんどん広げてあげたいと思っているので、いろんな世界を見せてあげられるようになりたいです。“知らなかった”じゃ、可哀想ですから。

――そして子供たちもジーニアスになっていけたらいいですよね。

そうですね。世界を良くしていくテクノロジーに関わっていくという選択肢が幼少期から入ってくる世の中にしていきたい。「SAKIGAKE」に携わるまで、私自身も天才と呼ばれる人は雲の上の人で、選ばれし人だと思っていました。だからジーニアスたちにもこんな失敗があったんだ、普通の子供たちだったんだっていうことを知ってもらいたい。そして、どういうきっかけで研究がはじまって、ジーニアスになっていったのかを知ってもらうことで、もっと身近に感じてもらいたいと思います。花の図鑑、車の図鑑と同じように、ジーニアス図鑑をつくりたいんです。

――最後に「SAKIGAKE」を今後どのようなメディアに育てていきたいですか?

「SAKIGAKE」に訪れた人、みんながジーニアスになれるようなサイトにしていきたいですね。新しいものが生み出されるような、コミュニティの場になればいいと思います。WEB上だけでなく、イベントなどもやっていきたいですね。世界を平和にするためにはどう発展していかなければならないのかも考えていきたいです。革新的な技術は、使い方によっては悪い使い方もできる。すでにネガティブなイメージを持たれているテクノロジーもありますが、世界の平和のためにどう使えばいいか、という部分も伝えていきたいと思っています。

――本日はありがとうございました。

新しい情報は世の中にあふれているようで、どのような人々がそれを扱っていて、どのくらい正確なものであるのかを判断することは、非常に難しい。まして、それが専門的な分野のものであればなおさらだ。ジーニアスたちが描く世界の最先端の情報を正しく伝え、ジーニアスたちを網羅していく新メディア「SAKIGAKE」に今後も注目していきたい。

(マイナビニュース広告企画:提供 SAKIGAKE)

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