赤坂で2月2日開催! ハイブリッド導入企業の本音ディスカッションに注目

グローバルにITソリューション、サービスを提供するネットアップは東京・大阪・名古屋の3都市で「NetApp Innovation 2017」を開催する。国内外から多数の企業が協賛・出展し、最新のIT戦略・技術情報を紹介する一大イベントだ。当マイナビニュースは、東京会場(2月2日)で「先進ユーザー企業が告白! ハイブリッドクラウド、現場の課題」と題したパネルディスカッションを提供する。

現在、日本企業でもクラウド化が本格化しつつあるが、システムの移行や運用で生じる課題・問題には、「実際にやってみないと分からない」ものもあるだろう。ディスカッションにはハイブリッドクラウド化を実践している企業2社に加え、多くの顧客を抱えるパブリッククラウドベンダー、そしてストレージベンダーを招き、パブリッククラウドの現実像を明らかにしていく予定だ。

イベント本番を前に行われたミーティングで、各社のクラウド移行の背景やディスカッションの聞き所などを取材したので紹介したい。

多角化する事業を円滑に進めるために

株式会社IDOM
ITセクション月島学氏

IDOM(旧:ガリバーインターナショナル)からは、ITセクション在籍の月島氏が登壇する。中古車買取販売の「ガリバー」で知られる同社が、本格的に業務システムに対してパブリッククラウドの利用を始めたのは2011年頃。理由は事業の多角化にあったという。「現在の弊社の店舗展開は高級車から軽・ミニバンまで多岐に亘り、また定額乗り換えサービスなど、ビジネスにも幅が出てきました。事業が多角化してくると、会社としては様々なシステムをつくる必要が出てきます。それに合わせ、更に経営スピードを加速化し、かつ資源の有効化を図るにはパブリッククラウドが適していると考え、利用を始めました」

その結果、現在は会計系、売買システム、コンシューマー向けサイトなど、実にシステムの95%がクラウド化されており、"脱・オンプレ"の方向で動いている。現在の課題は人材の編成だと月島氏は言う。

「チームは大きく分けてインフラとアプリ開発に分かれていますが、SaaSやPaaSを利用する場合、両チームの動きがかぶってしまうことがあります。そこでクラウド利用に適した編成にシフトさせているところです」(月島氏)

ディスカッションでは技術面に加え、人材面における課題や展望なども聞けることになるだろう。

激化する市場変化に対応するために

JFEスチール株式会社
理事 IT改革推進部長
新田哲氏

鉄鋼メーカー大手のJFEスチールからは、理事・IT改革推進部長の新田氏が登壇する。同社は2003年にNKKと川崎製鉄が統合して誕生、基幹システム統合後の2006年にIT改革推進部が発足し、主にITを利用した業務改革に携わっている。

「10年ほど前まで、鉄鋼業はマーケット変動が少ない業界だったのですが、グローバル化の進展や中国の台頭によって市場が急変しました。鉄鉱石の原料価格が数か月で乱高下するなど激しく変化するようになっています。市場変化に迅速に対応することが大きな経営課題となっています」(新田氏)

この課題を前に注目したのが、クラウドのスピードだったという。

「オンプレミスの時は、サーバの構築からアプリ引き渡しまで20日はかかっていました。今はポータルサイトからプライベートクラウド、パブリッククラウドのどちらかを選び、サーバの大きさや能力を設定して実行すれば、3日程で引き渡しが出来るようになっています」

同社は「クラウドファースト」の方針の下、プライベートクラウドとパブリッククラウドのハイブリッド基盤「J-OSCloud」を構築、東日本・西日本の2ヶ所にある製鉄所のシステムを仮想ネットワークで統合するプロジェクトを進行させている。

「シングルサインオンの仕組みづくりや、接続回線・接続点の可用性向上(冗長化)などで苦労もありますが、それなりに解決策を見つけ出してやっています」と言う新田氏からも、経験者にしか語れないエピソードを聞けそうだ。

様々なヒントや「泥臭い話」も聞ける？

日本マイクロソフト株式会社
テクノロジーソリューションプロフェッショナル高添修氏

ミーティングでは日本マイクロソフトのテクノロジーソリューションプロフェッショナル　高添氏から、パブリッククラウドサービスの経済的な利用方法や新サービスなどの話題も上がり、さながら情報交換会の様相を呈した。イベント本番にはネットアップのソリューション技術本部から平松貢氏も加わるので、クラウド導入・運用や関連製品などについて、様々な情報やヒントが飛び出すのではないかと予想される。

モデレータを務めるマイナビニュース　IT Search＋編集長の星原康一は、「泥臭い部分も聞き出したい」と意欲を見せている本イベント、経営者や経営企画・情報システム部門担当者の方は必見だ。申し込みは以下より可能なので、是非参加して欲しい。