最新MacBook ProのUSB Type-CでBL3201PTに接続

4K/UHDの表示に対応するPCは増えつつあるが、基本的には各メーカーとも新製品で順次対応というスタンス。ただし全ラインナップではなく、上位モデルということが多い。しかし、Macの場合、MacBook Pro(Retina、Late 2013)など2013年以降に発売された製品の多くは、その製品に応じた方式により4Kディスプレイを接続できる。

今回テストに使用した「MacBook Pro(13-inch、Late 2016)」も、4K/UHDレディの製品だ。別売のUSB-C Digital AV Multiportアダプタを使い、BenQ BL3201PTとHDMIケーブルで接続すれば、解像度3,840×2,160の外付けディスプレイとして活用できる。なお、PC側の仕様によってはUSB Type-Cの映像出力に対応していないので、スペック表などで確認してほしい。

MacBook Pro(13-inch、Late 2016)と接続。左右側面にUSB Type-Cポートがあるため、どちら側にディスプレイを設置してもいい

Macのサブディスプレイとして利用すると、編集領域と表示確認用領域をはっきり分離できる

ところで、BL3201PTで4K表示するとき、60Hzというリフレッシュレートで表示する場合は「DisplayPort 1.2」端子を使う必要がある。4K/60Hz(3,840×2,160ピクセル/32bitカラー)の伝送には16Gbpsという広い帯域が必要とされ、HDMI 1.4b(10.2Gbps)では対応できないためだ(例外もあるが、ここでは割愛する。HDMI 2.0 LEVEL Aで4K/60Hzに対応)。

Mini DisplayPortを持たないMacBook Pro(13-inch、Late 2016)の場合、USB Type-C - DisplayPortケーブルを用意すればいいことになるが、本稿執筆時点ではApple純正品が存在しないこともあり、リフレッシュレートが最高30HzとなるHDMIを敢えて選択している。60Hzでの表示にこだわる場合は、USB Type-C - DisplayPortケーブルを探してほしい。

ベゼル下部にはタッチセンサーを内蔵、軽く触れる程度で入力切り替えなどの操作を行うことができる

4K/32インチ画面が大活躍

実際、レビュー用にBL3201PTを借り受けたとき、その4K/32インチ画面が大活躍。3Dモデリングソフト「SketchUp」を使い、シングルボードコンピュータ用ケースをデザインしたとき、MacBook ProのRetina Display/13インチ液晶では画素ピッチが狭く細部を確認しにくかった。BL3201PTでは、4Kらしい精細感を保ちつつ、32インチならではの広い作業領域を得られた。私感だが、13インチ液晶だけでは完成までより長い時間を要したことだろう。

写真を鑑賞する場合、いわゆるRetinaディスプレイのように、肉眼で識別できる限界(400ppi)に近いピクセル密度のほうがリアリティを感じるものだが、全体を俯瞰しつつ細部を拡大表示することが多いデザイン作業では「精細感と情報量のバランス」が重要。それが32インチ/137ppiでフリッカーフリーという仕様により、いい塩梅のデザイン作業用ディスプレイになったというわけだ。

Apple USB Type-CデジタルAVアダプタ(HDMI)経由で接続すると、表示は4K@30Hzになる