地方のビハインドは、知るため・学ぶための機会が少ないこと

―― 外山先生がCeMDSを利用するようになったきっかけについて教えてください。

外山氏「最初に見たのは、恐らく日本皮膚科学会の総会だったと思うのですが、CeMDSの展示があったのを覚えています。そのときは『ダーモスコピーのトレーニング用か』とちょっと興味を持っただけでした。学会ではいろいろな展示があるので、なかなかひとつの展示を丁寧に見ていく時間が取れません。

当時は、カメラを搭載しないシンプルなダーモスコープは入手していましたが、それでは見たものの記録が残せないので、他の先生方と意見交換ができませんでした。また、地方に住んでいると、新しいものを勉強する機会がなかなかありません。本を読んだり、学会に行ったときにちょっと触れるだけでは、『そういうものか』といまひとつ実感が沸かないんですね。

実際に使ってみようと考えたのは、少し後になってからです。ダーモスコピーが皮膚科の診断ツールとして一般的になるにつれ、私も意識するようになり、2年ほど前にカメラ付きのダーモスコープを購入しました。それから、CeMDSも利用するようになりました」

―― それ以来、診療の現場でずっと使っているのですね。具体的にはどのように使われていますか?

外山氏「朝の診察前の時間が多いです。患者が少なくて時間があるときは昼間に見ることもありますが、逆に忙しいと見られない日もありますね。あとは夜にちょっと見るくらいでしょうか。だいたいは朝、『今日の問題』が出題されるのでそれを解きます。毎日1問、異なる症例が出題されるのは良いですね」

CeMDS画面例(今日の問題)