8月27日、パソコン工房・大阪日本橋店にて、親子向けの自作パソコン組立教室が開催された。パソコンに興味をお持ちのお子さんを優先するため、応募できるのは親子連れのみだ。総額119,095円(税別)の組み立てキットが、69,800円(税別)で提供されたこのイベント、先着8組の募集枠はあっという間に埋まったという。今回はこの自作教室の模様をお伝えしていこう。

親子向けの自作パソコンの組立教室が開催された、パソコン工房・大阪日本橋店

(元)店員M氏こと森田氏がレクチャーするパソコン組立教室

夏休み最後の週末の開催となった、この親子向けの自作パソコン組立教室。夏休みの自由研究のために参加した方もいらっしゃることだろう。講師を担当したのは、秋葉原の"(元)店員M氏"として自作PCファンに知られる、株式会社アユートの森田健介氏。長年培ってきた豊富な知識を活かして、パソコンの組み立て時にありがちなトラブルをしっかりと踏まえた解説を行ってくれた。

知る人ぞ知る、秋葉原の"(元)店員M氏"こと、株式会社アユート・森田健介氏

提供された組み立てキットは、この自作パソコン組立教室オリジナルとなるスペシャルキット。"Skylake"世代のフラグシップCPU「Intel Core i7-6700K」や240GB SSD、クーラーマスター製のハイエンドケースや650W電源、そしてWindows 10 Home 64bitなどが標準で用意されていた。通常価格で購入すると、総額119,095円(税別)にもなる高性能なキットだが、このイベントではなんと69,800円(税別)で提供されていた。この価格も人気の秘密だろう。

イベントではハイエンドパーツを中心としたスペシャルキットが69,800円で提供された

工具として、ドライバー、カッター、ハサミ、ラジオペンチ、ねじケースを用意

初心者でも簡単に組み立てられる自作パソコン

組み立て教室は全4回行われ、1回ごとの所要時間は約2時間。1回につき参加できるのは2組までだ。第1回に参加したのは、中学2年生の双子の姉妹と参加の清間さん親子、小学2年生の男の子と参加の喜多井さん親子。清間さんはパソコンの自作を行ったことがなく、親子そろっての初挑戦。喜多井さんはPentium 4時代から久しぶりの自作。普段あまりパソコンを組み立てることがない初心者を対象とした教室となった。

第1回で参加された2組の親子。どちらも普段はあまり自作パソコンになじみのないご家庭だ

組立教室で実際に行われた組み立て手順は以下の通り。約2時間という制限時間内に組み立てからWindows 10のインストールまでを完了させなければならないため、森田氏とパソコン工房スタッフつきっきりの丁寧な解説が行われていた。

01.パーツの確認
02.CPUの取り付け
03.CPUクーラーの取り付け
04.メモリの取り付け
05.PCケースの用意

06.DVDドライブ・SSDの取り付け
07.バックパネルの取り付け
08.マザーボードの装着
10.電源ユニットの取り付け
11.各種ケーブルの接続・配線

12.UEFI BIOSの確認
13.Windows 10のインストール
14.ライセンス認証と起動確認

加減が難しい? マザーボードへのパーツ取り付け

使用するパーツの確認後、初めに行われた作業は、マザーボードへの各種パーツの取り付けだ。誤って折ったりするトラブルが発生しがちなCPUの取り付けでは、ASUS製マザーボードに付属するCPU取り付けアダプター(CPU Installation Tool)を利用。両親子とも恐る恐る取り付けを行っていたが、どちらも無事に搭載することに成功していた。

CPU取り付けアダプターを利用して、慎重にCPUを取り付ける

次にCPUクーラーの取り付けがスタート。森田氏は特に注意する点として、"接地面の保護シールの剥がし忘れ"をあげていた。固定用の金具をマザーボードに取り付け終わったら、次はグリスの塗布。両親子が迷っていたのは、添付するグリスの量だ。たしかに、適量を判断するのは初心者には難しいポイント。こちらはスタッフがしっかりとグリスの量をチェックしていた。締め付け加減に気を使いながらCPUクーラーを取り付け、ケーブルを挿したらこちらの作業も無事完了だ。

2人がかりで、CPUクーラー固定金具をマザーボードに取り付け

適量のCPUグリスを塗布し、CPUクーラーを乗せる

CPUクーラーをしっかりと固定したら、CPU取り付け工程は完了だ

続いて、DDR4メモリの取り付けが開始される。金色の端子に触れないよう注意を受けながら、丁寧にパッケージを空け、2枚のメモリを用意。向きを正確に合わせてから、力を込めてメモリを搭載する。これでマザーボードの用意は終了。一度机の上の工具やパーツを片付け、PCケースの開封を行う。

金色の端子部に触れないよう、メモリのパッケージを丁寧に開封

森田氏の解説通りに向きを正しく合わせ、ちょっと力を込めてメモリを搭載する

工具やパーツを片付け、PCケースの箱を開封。ケースを机に乗せて次の工程の準備を行う