―― 方位センサーは従来と同じもので、そこに加速度センサーを追加したということですか。純粋なセンサーの数としては増えているわけですね。
齊藤氏「純粋には増えてます。みんなでこれはクワッドじゃないかと揉めてたんです。4つって言ったほうがいいんじゃないかと(笑)」
山崎氏「トリプルセンサーVer.3では、方位を測る地磁気センサーは3軸タイプを積んでいますが、実際には前後と左右の2軸しか使っていませんでした。上下方向、つまり傾きを検出して地磁気をとらえ、方位を計算するには、加速度センサーが必要になります。
加速度センサーは、あくまで補助的な役割なので、4つ目には数えていません。独立した何らかの機能を実装できれば、4つ目として盛っても良かったのですが(笑)」
―― 新しく開発した水深計は、これまでの圧力センサーをカスタマイズしたものですか? それとも最初から設計されたのですか?
山崎氏「現行の圧力センサー(編注:気圧/高度計)でも、かなりの防水性能を持っています。ですから構造自体はそのままで、素子の部分を水圧用にアレンジして作り直して、細かく調整していきました(編注:水圧を計測すれば水深も導き出せる)」
―― 新FROGMANの水深計って10cm刻みで、すごくないですか。気圧より水圧のほうが計測しやすいんでしょうか。
山崎氏「表現しているのは10cm刻みですが、実際には水深1cm単位の変化を検知可能な分解能を持っているんですよ」
―― 1cmですか!!
牛山氏「詳しい計算は省きますが、気圧よりも水圧のほうが、よほど大きく変化するということですね。
地上の気圧を測るセンサーでは1m刻みの高度を算出できていますから、同じ能力を生かせば、測定範囲は大幅に広がりますが、水深を10cm刻みで計測するのは可能なんです」
―― 話が少し戻りますが、水難救助隊の方々って、訓練を含めて頻繁に潜っているのですか? 時計、方位計、水深計などが必須なんですよね。
齊藤氏「とにかく訓練が多いですね。いつも激しい訓練をして、いざというときに備えています。
装備は人それぞれのところもありますが、時計、方位計、水深計は必須ですね。お話を聞くなかで、時計に傷が付きやすいとか、視認性が大事という話題もありました。そこで、風防にはサファイアガラスを使ったり、方位計を付けたり、カーボンファイバーを入れた強くて長いバンドなど、いま作ったらかなり良いものができあがると確信しましたね」


