子育てには乗り越えなければならない「壁」がいくつもあります。「おはしトレーニング」もそのひとつ。

「そのうち使えるようになるでしょ」なんて甘く見ていたら…とんでもない! 最初は喜んで使っていたおはしも、つかみづらいものがあったりしてなかなかすぐには上達しません。「うまく使えなくて諦めたのか、おはしで遊びだしちゃって…」「注意してばかりいたら、おはしを嫌いになっちゃって…」「食事のあとは毎度床掃除…」

こんなふうに、”おはしトレーニングの迷子”になってしまっているママさんとお子さまたちって、実は多いんですよね。

そこで、今回は「おはし大好き」な2人のお子さまとママのランチ会に突入。「おはしトレーニング」を進めるコツや、楽しく食事をするヒントを話してもらいました。

今回ご協力いただいた、あやさん(左)とはるかさん(右)

「おはし使いたい」言いだしたら始めどき。

──おふたりともトレーニング用おはしを上手に使っていますね。いつ頃から使いだしましたか?

あやさん:1才頃からだと思います。

はるかさん:うちは1才少し前だったかな。早いほうだと思います。実家に帰ったときに、急に「おはしがいい」っていうから、試しに使わせてみたのがきっかけです。一般的には早いかな…と思ったけど、本人がやる気になったタイミングが1番いいと思って。

あやさん:うちも、年上のお友達が上手に使っているのを見て、本人が「使いたい!」って言い出したのをきっかけに始めました。けっこう早かった方だと思いますけど、すごくスムーズに上達しましたね。

──最初からトレーニング用おはしで始めましたか?

あやさん:最初からトレーニング用おはしです。いきなり短いだけの普通の子供用のおはしだと、難しくて嫌になっちゃったら困るなと。簡単にできることのほうがやる気が持続するじゃないですか!?

はるかさん:モチベーションを下げない工夫が大事ですね。トレーニング用おはしで食べ始めたとしても、本人が「スプーンがいい」って言ったらすぐにスプーンを渡しています。つかめなくてイライラしちゃうと食事そのものが楽しくなくなっちゃうので。

あやさん:それだとスプーンやフォークのままにになっちゃわないの?

はるかさん:そうならないために、トレーニング用おはしでつかめるたびに褒めまくってたよ。つかみやすい食材を中心に出して成功体験を生み出せるように工夫したり。小さく切った高野豆腐がつかみやすかったみたいで、よく食べさせてた。

──なるほど、成功体験を重ねてモチベーションをあげるんですね。ほかに成功体験になる食材はありますか?

はるかさん:黒豆もつかみやすいですね。グリーンピースだとコロコロしていて難しいけど、黒豆は平べったいのでキレイにつかめます。一つひとつ食べてお皿を空にするのって、大人でも楽しいですよね。

おはしトレーニング最難関はうどんらしい

──おふたりともスムーズにおはし人生をスタートしたようですね。食べ方がとってもキレイです。

あやさん:だいたいのものはキレイに食べられるようになりました。だけど、どうしてもおうどんが難しくって。すぐに作れて消化にもいいって言うし、子どもっておうどん大好きだからしょっちゅう食べるけど、麺類では1番つかみづらいんですよ。おはしでつかめても、お口に持っていく途中でつるつる滑って落ちちゃうんです。

はるかさん:そうだね。 うちの子もおうどんには苦労したよ。だけどトレーニング用おはしをこれに変えたらつかめるようになったんだ。

ピジョンのトレーニング用おはしは麺類もつかみやすいらしい

あやさん:このおはし、よくあるトレーニング用おはしと同じように見えるけど、よく見たら滑り止めがついている部分が長いね。

はるかさん:この突起がすごいんだよ。子どもって麺類をつかめるだけつかんで口に運ぶけど、麺が滑って手のほうへ流れていっちゃわない?

あやさん:あるある。ミートスパゲッティが流れていくと手が汚れて大惨事になるんだよね~。熱い麺だと火傷も心配だし。

はるかさん:この突起が、麺が手の方に滑っていかないようにとめてくれるんだよ。あと、突起があるから適量しかつかめないのがいいの。滑り止めのデコボコも大きくて、はし先の広い範囲についてるからおうどんを逃さないんだよね。

あやさん:ほんとだ。うちでも使ってみようかな?

お子さまたちから、「おはしが大好き」という気持ちが伝わってくる和やかなランチ会となりました。ママたちの「子どものペースに合わせて、楽しく焦らず」という姿勢が、「おはしトレーニング」をスムーズに進めているのでしょう。