ゆっくり湯船に浸かりたいと思いながらも日常生活に追われ、ついついシャワーで済ませてしまうという人も多いだろう。湯船に浸かった入浴は、身体を温める以外にも様々な効果があると言われている。東京ガスの都市生活研究所の研究員の方にお話しを伺いつつ、日常生活でマンネリ化しがちな入浴について、あらためてその効果や方法について探ってみた。

東京ガスの都市生活研究所 効用研究チームの藤村寛子さん

今回取材に応じてくれた、同研究所効用研究チームの藤村寛子さんによると、入浴がもたらす作用は主に3つ。

一つ目は"温熱作用"。身体が温められると血行が促進され、疲労回復などの効果もあるといわれている。

二つ目は"水圧作用"。お湯に浸かっている部分に水圧がかかることで、血液やリンパの循環を促したり、シャワーの水圧がマッサージ効果をもたらす。

そして三つ目は"浮力作用"。お湯に浸かっている部分にかかる浮力によって、体重は空気中の1/10になる。これにより身体を支える下半身などへの負担が軽減し、筋肉の疲労回復や関節の痛みの緩和にも効果があるそうだ。

さらに、入浴には体臭予防効果もあるとのこと。体臭は一般に「皮脂」「汗」「古くなった角質細胞」が皮膚常在菌によって分解されることで発生すると言われており、朝シャワーで皮脂量を抑えることで日中の体臭予防効果が期待できるそうだ。

ぬるめのお湯と熱めのお湯では入浴効果が違う

一方、「単に入浴と言っても、入浴温度や入浴スタイルによって、その効果は変わります」と藤村さんは付け加える。

まずはお湯の温度。「40℃以下だと、副交感神経が活発に働き、筋肉がほぐれ、心身ともにリラックス効果が高まります。反対に、41℃以上の熱めのお湯では交感神経が活発に働くため、身体を目覚めさせる効果があります」と藤村さん。また入浴スタイルでは、肩まで浸かる"全身浴"、みぞおちまで浸かる"半身浴"、湯船には浸からない"シャワー浴"があり、それぞれの温熱作用は異なるらしい。湯温と入浴スタイル、それに入浴時間も含めれば、実に様々な入浴法が考えられる。

こうした特長を踏まえて、藤村さんは「目的に応じた入浴法を選ぶことが大切」と話す。そして、実際にオススメする幾つかの入浴法を教えてもらった。

例えば夜。一日の仕事や運動で脳や身体が疲れた後には効果的な休息をとりたいもの。そんな時は、40℃以下のぬるめの湯船にゆっくり浸かりリラックス効果を得ることで、寝つきが良くなる効果も期待できる。その逆に、時間に追われながらもシャキッと目覚めを良くしたい朝には、短時間でも42℃程度の熱めシャワーをひと浴びすることがおすすめだという。身も心もスッキリとして、爽やかな一日を過ごせることだろう。

この他にも、パソコン仕事などによる眼精疲労の早期回復に「目元にあてる42℃のシャワー浴」や、日中の体臭予防に「朝1分のシャワー浴」など、日常の生活シーンに応じて、様々な入浴方法を試してみて欲しい。

ちなみに、日本には古来から伝わるゆず湯や菖蒲湯など「薬湯」の文化がある。これらも薬湯の成分によって血行促進や香りによるリラックス効果などが、同研究所で行った実験結果で確認できているそうだ。

お風呂に浸かる長さは適度に、毎日浸かることが効果的

入浴については気をつけなければいけないこともある。「ついつい気持ちが良くなると長風呂をしてしまいがちですが、時には脱水症状を招く恐れもあるので注意が必要です。入浴前後の水分補給はお忘れなく!」と藤村さん。具体的な湯上がりの目安は、額に汗がじんわり滲んできた頃だそうで、38℃ぐらいのぬるめのお湯なら20分、40℃ぐらいなら10分程度が最適とのこと。さらに、湯船に浸かるのはたまにではなく、できれば毎日にすることで、健康効果を高めることに繋がるそうだ。

以上のように、入浴には様々な方法があるとともに、湯船に浸かることについては、実に多くの効果があることがわかった。その一方で、都市生活研究所が行った調査によれば、最近の日本人の傾向としてシャワー派が増えてきているという結果が出ている。

シャワー派が増えてきている理由は、帰宅が遅く時間に余裕がない、シャワーの方が掃除がラク、3点式ユニットバス(浴槽、洗面台、トイレが一緒)なので入りにくいなどが考えられるが、浴槽にお湯を張ることによる水道・光熱費の負担増を挙げる人も多いだろう。

賢くお風呂に入ろう

そこで注目すべきは各家庭にある給湯器だ。一般社団法人日本ガス石油機器工業会 衛藤さんに、最新のガス給湯器について聞いてみた。

給湯器を考えるとき、まず気になるのがその燃費(熱効率)について。衛藤さんによると、ガス給湯器にも燃費の良いものがあり、給湯器メーカー各社から発売されているという。それが省エネ型ガス給湯器「エコジョーズ」だ。従来の給湯器より熱効率において優れているため、ガス使用量とCO2の排出量を13%も削減できるという。

毎日温かい湯船に浸かりたい、でもお金も節約しなければ。そんな人は、現在住む部屋の給湯器にエコジョーズのロゴマーク(※)がついているか確認してみてはどうだろう。また部屋探しの機会には、備え付けの給湯器にも目を向け、賢く経済的に、快適な入浴ライフを楽しんでほしい。

(※)エコジョーズのロゴマーク

東京ガスの都市生活研究所
東京ガス(株)都市生活研究所は、東京ガスの社内シンクタンクとして1986年に発足。「生活者にとって本当に価値がある暮らし」の提言を行なっている

(マイナビニュース広告企画:提供 一般財団法人ベターリビング)

[PR]提供: