「Shade 3D」は、3DCG制作において国内ユーザーから圧倒的支持を受けているソフトウェア。純国産のソフトウェアとして入門からプロユースまで、あらゆる層にニーズを持っているのが強みだ。同ソフトウェアをリリースしている、株式会社Shade3D(以降、Shade3D社)の開発現場では、ユーザーニーズに応えるべく、常に新しい研究に取り組んでおり、その現場ではeX.computerのマシンが活躍しているのだという。同社の取締役 開発担当の王建明氏(以降、王氏)、開発部長 高村俊介氏(以降、高村氏)に話を伺った。

Shade3D社の王建明氏(左)と高村俊介氏

広がりを見せる3DCGの世界を牽引する「Shade 3D」

3DCGの一般化に伴い、多くのニーズが生まれている3DCG制作ソフトウェア。数多くの製品がある中、抜群のコストパフォーマンスと操作性、日本語によるサポートなどの特長で人気になっているのが「Shade 3D」ソフトウェア群だ。「基本的な機能が揃っている『Shade 3D Basic』で9,800円(アカデミック版7,800円)というお値段で購入できるので、入門者にも魅力的に思っていただけるような製品になっています」と話す高村氏。

Shade 3Dのパッケージ。Basic、Standard、Professionalの3グレード用意されている

扱いやすいインターフェイスや、優れた操作性と高品質グラフィックスで、国内だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国などでもシェアを伸ばしている。「一般的に3DCG制作ソフトを動かすにはマシンパワーが必要です。この業界の進化速度は速いので、開発する側としても常に最先端を追って、動作確認や新しいテクノロジーなどをキャッチアップしないとなりません」と王氏は語る。

Shade 3Dの操作イメージ。前述の3グレードに搭載されている機能は、ほぼ同等のユーザーインターフェイスで操作できる

最近では3Dプリンター対応を早々にはじめるなど、時代の先端にあるニーズを先読みしながら開発を進めているShade3D社。そのような背景から、同社で導入するPCには”常に最新環境が必要”なのだという。同社では、この考え方に対して2つの線でアプローチしている。

1つは開発環境に常に最新スペックを導入すること。日々の研究開発時に先端テクノロジーを用いることで、高いパフォーマンスによる作業効率の向上やデバッグの早期発見などに役立てるのが狙いだ。もう1つはサポート部門に最先端スペックを持たせること。開発中のソフトウェアの機能テストではもちろん、ユーザーサポートに対応するためにも必須の要件なのだという。

「開発用のマシンに関しては、開発スタッフを数名単位でグループ分けして、段階的に新しい環境を導入しています。そうすることで、数世代分のパソコン環境がローテーションできるので、様々なケースを想定することが可能です」と高村氏。王氏は「サポート部門用としては、最新環境といっても実に幅広い組み合わせがあります。ですので、まずはオーソドックスなパーツで最新環境を構築し、メジャーなパーツ群を抜き差しすることで、あらゆる組み合わせを想定した製品チェックや、問い合わせ対応をしています」と語る。

サポートデスク用のパソコン。ユーザーの環境に合わせた仕様変更が都度おこなわれる

要件の高い仕様に応えるeX.computer

Shade3D社が導入するパソコンには、ハイパフォーマンスかつ最先端というだけでなく、パーツ類が取り替えやすくなる高いメンテナンス性、高可用性などが必要となる。一般的なパソコン導入とは違い、高い要件が存在しているわけだが、そんな同社が採用しているブランドがeX.computerなのだ。

「ラインアップしている製品を見比べてみると、それぞれのニーズに合わせつつも安定したパーツで構成されていることが分かります。そうした基本的な部分はもちろん、弊社が選んだ大きな理由として、パソコンの基礎となる電源ユニットのグレードや容量が指定できることが挙げられます」と高村氏。電源ユニットの品質はそのパソコンの安定度を大きく左右する。ましてや、Shade3D社のようにパーツ類を頻繁に差し替えるような使い方をする場合は、高品質で容量の大きな電源ユニットは必須だ。「例えば、ブロンズやゴールドといった品質の指針が分かりやすいところもよい部分ですね」と王氏。両氏が語る通り、eX.computerはグレードと容量のふたつが選べる製品が多いので、必要に応じて無駄の無い電源選びが可能となっている。

「開発用のマシンはともかく、サポート部門に設置されるパソコンはふたの開け閉めや内部パーツを頻繁に取り替えることになります。その点、従来どおりのタワー型が選べるのは大きなメリットです。内部へのアクセスが容易ですぐにパーツ交換ができますからね」と高村氏。先ほども少し触れたが、Shade 3Dソフトウェアによる不具合が報告された場合、それを再現するためには、報告者と同じ環境が必要になる。そのユーザーが使っているCPUとGPUなど主要なパーツの組み合わせを揃えるには、ケース内のスペースを有効利用しなければならない。Shade3D社では過去数年分の主要パーツをすべて保有しており、メジャーな環境であれば、すぐに再現することが可能となっている。

「かなりの数のパーツ類を所有していて、歴代のグラフィックスカードのほぼすべてがあります」と王氏。ソフトウェアには推奨環境が明示されるが、ユーザー層が広がっている3DCGというジャンルでは、実に様々な人がShade 3Dソフトウェアを利用する。各ユーザーの声に応えるためにも、あらゆる組み合わせを用意しておく必要があるのだ。「グラフィックスカードだけでなく、Mac環境もあります。そういう意味では世界中のあらゆるユーザーが使っているであろうパソコン環境が再現できるよう努力を続けています」と高村氏はいう。同社には根強いファンやコアユーザーが多いが、こうした企業努力がユーザーにも伝わっているのだろう。

お互いの業種を理解し合い更なる高みを目指す

「eX.computerの製品を導入するようになってからは、弊社が導入したパソコンの初期不良がゼロになりました」と笑顔で語る王氏。こうしたエピソードは、eX.computerブランドの高い信頼性を証明するものだ。しかし、Shade3D社とeX.computerは単なるパソコンの購買関係にあるというだけではない。それはeX.computerの推奨モデルシリーズとして「Shade推奨モデル」も新たにラインアップに加わっていることからもわかるだろう。

「実際に私たちが講師として出向き、TSUKUMOの販売員さん向けに勉強会などを行っています。そこで感じるのはeX.computer担当スタッフさんの熱心さですね。きちんと3DCGを理解しようとしている姿勢が感じられるのでとても信頼できます」と高村氏は語る。

eX.computerとしても問い合わせが急増していることを受ける形で始まった「Shade推奨モデル」だが、店頭に立つ販売スタッフの人たちもこうした流れに対応できるようスキルの習得を開始している。スタッフ自らがShade 3Dソフトウェアを通じて3DCGに精通することで、ユーザーへ確かなアドバイスや推奨できるマシンバランスを話すことが可能になるのだ。「熱心なスタッフ達をみていると、一緒にやっていけるという確かな感触が得られますね」と王氏も笑顔で語る。

「eX.computerには、これまでどおり、幅広い選択肢を持つ信頼性の高いパソコンを提供していただきたいですね」と語る高村氏。Shade3D社の期待に応えることはもちろん、増加の一途をたどる3DCGユーザーが確かな環境を手に入れるためにも、eX.computerは今後も努力を続けていく。

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