Array NETWORKS President & CEO Michael Zhao氏(趙耀氏)

現在、WebトラフィックのSSL化と、ADC(アプリケーションデリバリコントローラ)といった技術が注目されている。アレイ・ネットワークスは、ロードバランサーやのメーカーとして2000年に米シリコンバレーで創設された企業だ。時代の変化にあわせて製品の開発を進め、現在ではADCとSSL-VPN装置を中心とした製品展開を行なっている。

日本法人の設立は2001年と早く、日本市場のインターネット利用拡大とともに歩んできた企業でもある。世界では5,000社を超えるユーザを獲得し、多くの大規模事例も持つアレイ・ネットワークス。そのCEOであるMichael Zhao氏が来日したことを受け、日本市場でのビジネスと今後の展開について聞いた。

ソフトウェアに注力して築いた世界が認める地位

Zhao氏は、2004年にアレイ・ネットワークスにジョインして以来、11年間同社を率いてきた人物だ。以前はAsiainfoという、中国で第2位のテレコムカスタマーケア&ビリングの企業でCOOをしていたという。そんなZhao氏は、アレイ・ネットワークスを「ソフトウェアカンパニー」だと表現している。

「我々はADCとSSL-VPN、WAN optimizationを3つの柱として活動してきましたが、これらが世界的に受け入れられた理由として、高いテクノロジーがあります。たとえばADCにSSLアクセラレーション機能を搭載したベンダの先駆けです。またソフトウェアをベースとしたマルチコアプラットフォームであるArray SpeedCoreアーキテクチャも持っています。ソフトウェアに技術ナレッジや資産を集中してきたことで、”Time-to-Market(新機能を市場に送り出すまでの期間)”を短くすることができるのです」とZhao氏は語る。

また、アレイ・ネットワークスの製品はASICを搭載せず、汎用パーツで構成されており、ソフトウェアで機能を実現しているため、ハードウェアを含めて開発を行なうベンダよりも迅速に、低価格での提供が可能だという。「特にSSL-TPS値は業界トップレベルであり、コストと性能の比率が非常に高く評価されています」と語った。

日本市場に早くから注目、今後も重要な市場と認識

日本市場にいち早く進出した理由としては、日本の市場規模が挙げられた。当時はまだ日本のインターネット市場がそれほど成熟していたわけではなかったが、十分な成長が見込めることと、北米に次ぐ世界2位の市場であることに注目。日本ユーザのニーズに応えていくことが、よりよい製品開発につながると考えたのだという。

日本市場に注目したポイントを語る同社Zhao氏(趙耀氏)

日本でも海外の他の地域でも同じですが、我々が受け入れられた理由は テクノロジー、品質、パートナー、サービスにあります。特に日本市場では非常にパートナーに恵まれていて、10年以上も製品を販売し、ビジネスを支えてくれるパートナーもいます。我々の製品を、パートナーがいろいろなソリューションやサポートと組み合わせ、付加価値を高めて販売してくれるため、とにかくよい製品を提供することにフォーカスできるのです」とZhao氏。

現在、日本市場でのユーザ数は1,000社以上。まだまだ市場が成長している実感もあるという。日本法人の売上はアレイ・ネットワークスの全世界に対する売上のうち、昨年実績で10%を占めているとのことで、同社にとって日本は過去においても、現在においても重要なマーケットなのだ。

エンタープライズ向けSSL-VPNとクラウド向けADCが注目ポイント

その日本市場において、現在アレイ・ネットワークスが注目しているのがエンタープライズとクラウドのマーケットだ。

エンタープライズ市場においてはSSL-VPNも従来から高く評価されてきたが、今後の展開としても重視することになりそうだ。それは、SSL-VPN製品を提供していた複数ベンダが、この市場から撤退してしまったことにも理由がある。

「いくつかの大手ベンダがSSL-VPN製品の販売終了や、当該部門の分社化などを行いました。それらのユーザは今後のサービスやサポートについて非常に不安を感じていると聞きます。つまり現在SSL-VPNを利用している彼らは、マイグレーションも検討せねばならず困った状況なのです。そこで、私たちのもつSSL-VPN製品には十分な機能や性能、そして実績もサポート体制もあるので、そうしたユーザにも安心して選んで頂けるということをよりアピールしていきたいですね」とZhao氏。

一方、クラウド市場については、世界的な需要拡大を実感しており、すでに海外では大規模な導入事例を持っている。日本でもクラウド事業者に対してアプローチしていきたいという。

「世界4大クラウドサービスと呼ばれる事業者のうちの1社が、唯一選択したADCとSSL-VPNが弊社の製品です(※アレイ・ネットワークスHP参照)。USやその他の地域での導入経験と、そこで得られたノウハウやソリューションを、日本市場のクラウド事業者やサービスプロバイダにも、製品と共に提供して行きたいですね」とZhao氏は語った。

仮想アプライアンスとハードウェアでクラウド事業者の需要に応える

クラウド事業者の需要と聞いて最初に思い浮かぶのは、仮想アプライアンスではないだろうか。ADCも仮想アプライアンス型へシフトして行く傾向が見受けられるが、アレイ・ネットワークスもこれに早くから対応している。

「すでに3年前には、トラディショナルな箱型のハードウェア製品と同じ機能を持った仮想アプライアンスを提供済です。VMwareやHyper-V、KVM、OpenXenをはじめとする代表的なプラットフォームにも対応しており、ユーザが1時間単位、1日単位といった短い期間を区切って利用できる方向にも向かっています。またライセンスだけを購入してクラウドサービス上で利用する、BYOL(Bring your own License)と呼べるような使い方も出てきています」とZhao氏。

しかしながら、現時点で大きく仮想アプライアンスに舵を切ってしまうということではないようだ。仮想アプライアンスの性能向上にも努めているが、ハードウェアアプライアンスを使ってクラウド事業者のオプションサービスの充実化への要望に応える方法も提案している。それは、1台で複数のユーザにADCサービスを提供する2つの手法だ。

CEOへのインタビューは同社 プロダクトマーケティング部 マネージャ 原田雄一郎氏(写真左)を介して行われた

「1つ目は、1台のハードウェア内で仮想サイトを稼働させて複数ユーザにサービスを提供するものです。もう1つは、同じような1台のハードウェアではありますが、マルチテナント型アプライアンスを用いて、最大32台の仮想マシンを動かしながら、1ユーザごとにハードウェアリソースを専用に割り当てる手法です。こちらは、前者では不可能だった性能保証が可能になります。1台で32台分の働きをしますから、電源や設置スペース等の節約にもつながりますね。つまり、ユーザには選択肢があり、クラウド事業者も柔軟に応じることが出来るのです」と語る。

また、仮想アプライアンスとハードウェアアプライアンスの双方で、”XML-RPC”をサポートし、また”eCloud”という名称で、製品を外部から操作するためのAPIも提供している。そのため、”OpenStack LBaaS”や”VMware vCenter Orchestrator”などのプラットフォーム上はもちろん、企業が独自にカスタマイズしたシステム環境にもアレイ・ネットワークスの製品を組み込んで利用できるようにもなっている。さまざまな場で、ユーザニーズに合わせた形での導入が可能となる準備を整えている状態だ。

技術力と実績をアピールしてさらなる躍進を狙う

今後もアレイ・ネットワークスでは定評のあるテクノロジーに、さらに磨きをかけていく。SDN/NFV を推進するOPNFV (Open Platform for NFV)プロジェクトにも当初よりSilverメンバーとして参加しており、近々その成果も発表できる予定だという。また、USでは例年、各地域のパートナーやカスタマーからの率直な意見を直接聞く機会を設けており、ここで吸い上げられたニーズは、よりよいサービスや製品の実現に役立てられている。

Zhao氏は「日本のカスタマー、パートナーの皆様にはとても感謝しております。皆様なしでは15年にもわたって日本でビジネスを継続することは出来ませんでした。そして、我々もまた、我々の製品が皆様のビジネスに貢献してきたことを嬉しく思います。弊社の製品は技術面の実績も充分にあり、品質やサポートも自信をもってお勧めできるものです。これからも市場ニーズに迅速に応えて行けるようにして行きたいですね。特にクラウド市場には大きな成長の可能性を感じていますが、我々はすでに大きな成功事例も持っています。技術力や事例をきちんとアピールして、より多くの方に導入してもらえるようになりたいと考えています」と今後の展望を語った。

(マイナビニュース広告企画:提供 アレイ・ネットワークス株式会社)