社内サポートに悩む顧客の声から誕生した「JIRA Service Desk」

ソフトウェア開発やコラボレーションツール、「JIRA」や「Confluence」など、世界43,000社以上の顧客実績をもつ、アトラシアン。そんな同社が提供する各種プロダクトの中でも最も成長が著しいのが、「JIRA Service Desk」だ。プロジェクト管理ツールJIRAのアドオンとして機能するJIRA Service Deskは、社内もしくは社外のカスタマーからの様々なテーマに関する問い合わせ(リクエスト)を、直感的なカスタマーポータルで受け付けることができる。カスタマーから送信されたリクエストは、テーマごとのエージェントが優先度に従って回答。エージェントがリクエストに対応する際には、数多くのコラボレーターがフォローすることで、コラボレーションによる迅速なリクエスト対応を可能としている。

そんなJIRA Service Deskは2013年10月のリリース以来、世界中の企業で導入が進んでおり、現在9,000社以上が利用している。例えば導入企業の1つであるTwitter社では、JIRA Service Deskを用いて112ものサービスデスクを世界中の拠点に向けて展開。人事チーム、調達チーム、設備チームなど、IT以外の様々なチームにも活用されているのだ。これにより同社では、かつて洪水のように押し寄せ、追跡・管理が困難になっていた電子メールによるリクエスト数が激減し、サポートメールの80%削減に成功した。そして今では、数千人の社員と数億人のユーザーに合わせたサポートの拡大ができるようになったという。

JIRA Service Deskが登場したきっかけは、JIRAのユーザーから寄せられた声だった。以前、JIRAを導入していた約4割の企業では、社内ヘルプデスクのようなことをJIRA上で行っていた。しかしJIRAは技術者向けのツールであることもあり、一般社員にはわかりづらいといった声も一部で挙がっていたのである。そこでアトラシアンでは、誰でも簡単に問い合わせができるようにとJIRA Service Deskを開発するに至ったのだ。

JIRA Service Deskのポイントは、社員(ユーザー)のエクスペリエンス向上にある。従来では、社員から寄せられる多くの問い合わせに対し、情報システム部門では対応しきれなかったり、回答の内容が社員にわかりづらかったりといった課題があった。それがJIRA Service Deskでは、窓口となるエージェントを、JIRAの全ユーザーがコラボレーターとなって回答を支援。こうしたコラボレーションにより社員は待たされることなく適切な内容の回答を得ることができるのである。

そしてJIRA Service Deskを導入することで、情報システムはもちろん、経理、財務、法務、人事など、部門ごとにサービスデスクを設けてビジネスサービスを効率的に提供できるようになる。このようにして全社的にビジネスの価値を高めていくことが、JIRA Service Deskの究極的な狙いなのだ。

解決済みのリクエストはナレッジベース化

ここで、「JIRA Service Desk」の活用シーンを見てみることにしよう──。

ある企業の社員Aさんは、一時間後に重要なビデオ会議が予定されているにもかかわらず、バーチャル ミーティング ソフトがうまく起動せずに困っていた。そこでAさんは、ITチームに支援を仰ぐためJIRA Service Deskにアクセスする。

すると、社内にいるサービスデスクのエージェント画面には、カスタマイズされたSLAに基づいてAさんのリクエストが緊急に振り分けられ、作業キューの一番上に表示される。エージェントの1人であるBさんは緊急性の高いAさんのリクエストに優先して対応し、回答とともにエラーのスクリーンショットを送るよう要求。

Bさんの上司は、作業キューをレビューしながらサービスデスクの状況を全てチェック。AさんのリクエストもBさんにより対応が進められていることを確認する。

Aさんは、エージェントBさんの要求に従い、シンプルでわかりやすいカスタマーポータルからスクリーンショットを送信し詳細情報を提供。こうして解決されたAさんのリクエストと回答は、プロジェクト管理情報ツール「Confluence」を用いてナレッジベース記事を作成。これにより、将来、他のカスタマーから同じような問題が持ち上がった時には、カスタマーが質問をしようとするとサジェスチョンで回答内容が自動的に表示されるようになるのである。

解決済みの問題は、Confluenceを用いてナレッジベース記事を作成できる。これ により、将来、他のカスタマーから同じような問題が持ち上がった時には、解決 策が自動的に示されるようになり、速やかな問題解決を支援できるようになる。

チームでのサポート力で、ユーザーへのサービス向上につなげる

JIRA Service Deskは、開発提供元であるアトラシアンでも、社内向け、社外向けいずれのサービスでもフルに活用されている。そこで、同社の社員の方々に、利用者としての視点から、JIRA Service Deskについて意見を寄せてもらった。

まず同社シニアサポートエンジニアの中川氏は、ナレッジベースとの連携を特に高く評価する。「問い合わせ用のフォームに質問内容を入力するだけで、自動的にナレッジベースを検索して解決策が提示されますので、お客様がなるべく自分自身で解決できるよう促すことができます。そのため国内のサポートエンジニアは私を含めて3人だけですが、大きな負荷はありませんし、お客様にもすぐに解決できると喜んでいただいております」

同じくサポートエンジニアの岡本氏は、まだ入社して間もないが、「JIRA Service Deskの画面を見たことのなかった自分にも、どのリクエストの優先度が高く、いつまでに対応しなければならないかなど、次に何をなすべきかが直感的にわかりました」と笑顔を見せる。

シニアサポートエンジニア 中川 真以(左)サポートエンジニア 岡本 悠希(右)

二人の上司であるサポートマネージャーのアダム ロスコスキー氏は、マネジメント視点から次のように語る。「自分のチームのリクエストのキューが担当者ごとに見えるので、誰がどういう状況かがリアルタイムに把握できます。「チームビュー」を用いれば、各担当者の課題の状態が深刻度に応じて色分けされて表示されますから、担当者ごとの負荷なども一目瞭然となり、チーム運用がやりやすいですね」

そして、製品への問い合わせ対応を担当する中島氏は、「お客様からWebサイトの問い合わせフォームに記入いただいた内容は、JIRA Service Deskに通知されるようになっています。緊急のお問い合わせには最優先で対応するなど、問題の深刻度に応じて対応できる点が、お客様へのサービス向上につながっていると感じています」と話す。

サポートマネージャー アダム ロスコスキー(左)プロダクトアドボケート 中島 裕美(右)

あらゆるリクエストを管理し、優先度に応じたスムーズな対応が可能となるJIRA Service Desk。社内・社外を問わず、ユーザーエクスペリエンス向上に大きく貢献するこのツールを用いることで、ビジネスをより迅速に、そして快適にしてくれるに違いない。

[PR]提供:アトラシアン