ワイモバイルが今話題の音声通話対応のSIMカードを販売しているのをご存知だろうか? 同社がスマートフォン向けに提供する「スマホプラン S/M/L」を、SIMフリー端末やSIMロックを解除した他社スマートフォンで利用できるというもので、手持ちの端末を格安な料金で運用することができる。

料金プランは月額基本使用料が2,980円の「スマホプランS」(データ容量1GB)、3,980円の「スマホプランM」(3GB)、5,980円の「スマホプランL」(7GB)。基本使用料の中に「国内通話定額」「Web接続料」「パケット定額料」がすべて含まれており、1回10分以内の通話が月300回まで利用できる点が特徴だ。

本稿では、実際にワイモバイルのSIMカードを各種端末で試し、どの機能・サービスが利用できるかを検証しつつ、使い勝手を確認していきたい。今回は、7.9インチディスプレイを搭載した米AppleのiPad miniの最新モデル「iPad mini 3」SIMフリー版にワイモバイルのSIMカードを装着して試した。

ワイモバイルのSIMカード(左)とSIMフリー版「iPad mini 3」

なお、iPad mini 3で利用できるSIMカードの種類はnanoSIMだ。本企画ではこれまで、ワイモバイルのmicroSIMを使用して検証を行ってきたが、今回は同社のnanoSIMを入手して検証を行った。

ワイモバイルでは、12月11日よりAndroid 5.0 Lollipopを搭載したAndroidスマートフォン「Nexus 6」の販売を開始しており、同時にnanoSIMの取り扱いも開始。単体販売しているSIMカードのラインナップにもnanoSIMが加わっている。また、同社のスマホプランS/M/Lでは、スマートフォンのデータ容量を最大3枚のデータ専用SIMと分け合える「シェアプラン」も登場しており、スマートフォンとタブレット端末の2台持ちや3台持ちなどを、1台分の料金で利用可能になっている。

SIMフリー版「iPad mini 3」でワイモバイルのSIMを試す!

iPad mini 3は、米Appleが提供するiPad miniの最新モデル。画面サイズは7.9インチで、iPad Air 2よりはひと回り小さく、手軽に持ち運べるタブレット端末だ。iPad miniシリーズとしては初めて、指紋認証の"Touch ID"を搭載しているのも特徴。また、OSには、同社のモバイル向け最新OS「iOS 8」(本稿執筆時点で「iOS 8.1.2」にバージョンアップ可能)を採用している。

ワイモバイルのSIMを利用するための設定手順

それでは早速、ワイモバイルのSIMカードを利用するための設定手順などを見ていこう。前述の通り、iPad mini 3で利用できるSIMカードの種類はnanoSIM。本体に同梱されているSIMピンを使って、端末側面のトレイを引き出し、SIMカードを載せて再びトレイを差し込めば、SIMカードのセットは完了だ。

iPad mini 3では、端末側面からSIMカードを収納する。側面のトレイを引き出し、SIMカードをセットしよう

SIMカードのセット後、端末を起動したら、画面の表示に従って言語や国・地域などを選択し、セットアップを進めよう。なお、セットアップの途中でiPad mini 3のアクティベーションを行うが、モバイルネットワークを利用したアクティベーションはできないため、Wi-Fiネットワークに接続するか、iTunesをインストールしているPCにケーブルで接続してアクティベーションを行おう。

言語や国・地域、キーボードの種類などを選択して、セットアップを進める

iPadのアクティベーションには、Wi-FiネットワークまたはiTunesへの接続が必要

初回起動時のセットアップが完了すると、iPadのホーム画面が表示される。画面上部のステータスバーには、電波強度を示すアイコンと"SoftBank"が表示されている。なお、LTE/3Gのデータ通信を利用するには、APN(アクセスポイント名)の設定が必要だ。

ホーム画面には電波強度を示すアイコンが表示されるが、データ通信を利用するにはAPNの設定が必要

まず、「設定」アプリを起動し、画面左側でモバイルデータ通信]項目を選択したら、続いて右側で[APN設定]をタップしよう。次に表示される画面で、[ワイモバイルのAPN情報として、"APN"に「plus.acs.jp」、"ユーザー名"および"パスワード"に「ym」を入力し、画面上部中央の[モバイルデータ通信]をタップして元の画面に戻れば、APNの設定は完了だ。

「設定」アプリを起動し、画面左側の[モバイルデータ通信]項目から[APN設定]をタップしよう

ワイモバイルのAPN情報を入力すれば設定は完了だ

なお、APNが正しく設定されたかどうかは、ホーム画面などだけでは確認できないが、Wi-Fiをオフにした上で「Safari」を起動し、Webページがちゃんと表示されるか否かなどで確認するとよいだろう。

データ通信は利用可能。シェアプランがおすすめ

ここからは、ワイモバイルのSIMカードを装着したiPad mini 3で利用できた機能について紹介していきたい。

■機種名:iPad mini 3(Apple製)
SIM OS 通話 SMS メール LTE Web LINE Yahoo!アプリ
nanoSIM iOS 8.1
×
×

まず、iPad mini 3はスマートフォンではなく、タブレット端末であるため、たとえ音声SIMを装着していたとしても、音声通話とSMSは利用できない。ワイモバイルの音声SIMは、1回10分以内で月300回まで無料で通話できることが特徴であるため、iPad mini 3で利用することは、あまりメリットがないと言えるだろう。

音声SIMのデータ容量をデータ専用SIMと分け合える「シェアプラン」

ただし前述の通り、ワイモバイルのスマホプランS/M/Lでは、音声SIMのデータ容量を最大3枚のデータ専用SIMと分け合える「シェアプラン」を利用可能だ。そのため、SIMフリーのiPhoneやAndroidスマートフォンでワイモバイルの音声SIMを利用し、iPad mini 3ではシェアプランのデータ専用SIMを利用するというのが、最もおすすめできる使い方だ。

データ通信は問題なく利用でき、ステータスバーの"4G"表示により、LTEで通信していることを確認できた。SIMフリー版のiPad mini 3(モデルA1600)では、ソフトバンクの3G、ソフトバンクの2.1GHz帯LTE、旧イー・モバイルの1.7GHz帯LTEを利用可能だ。なお、ソフトバンクが「SoftBank 4G」として提供するAXGPネットワークには対応していない。

このほか、Safariを使ったWebサイトの閲覧、メールアプリでのGmailやOutlook.comメールなどの送受信もできたほか、「Yahoo! JAPAN」などのアプリも問題なく利用可能だった。なお、LINEについては、iPad向けアプリの「LINE for iPad」を利用でき、スマートフォンで登録したアカウントを使って、チャットやスタンプの送受信を行うことができた。

Safariなどのブラウザを使ったWebサイトの閲覧も可能

メールアプリでは、GmailやOutlook.comメールなどを利用できた

「Yahoo! JAPAN」アプリも快適に利用できた

「LINE for iPad」を利用すれば、LINEのチャットも可能

なお、iPadをモバイルルータとして使う、テザリング機能の"インターネット共有"は利用できなかった。

最後に、ワイモバイルのSIMカードを装着したiPad mini 3でスピードテストを実施した。都内にある筆者の事務所にて、「RBB TODAY SPEED TEST」アプリを使用し、計5回の計測を行ったところ、平均通信速度は下り64.08Mbps/上り15.72Mbpsだった。下り平均速度が60Mbps以上と、かなり高速であるのに加え、上り平均速度も15Mbps以上と高速なのが印象的で、快適に通信できることを確認できた。

通信速度は下り平均64.08Mbpsを記録。最高速度は下り71.40Mbpsだった

(マイナビニュース広告企画)

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