パソコンメーカーのノートPCのラインナップは、15.6型ワイド液晶等を搭載したスタンダードサイズが豊富で、1kg台のモバイルは限られるというのが一般的。日本のPC市場でもっとも売れ筋なのがスタンダードサイズのノートだからだ。ところが、ソニーの「VAIO」シリーズでは様相が異なる。1kg台の軽量モデルがなんと5種類もあるのだ。ここでは、そんなVAIOの軽量ノートをピックアップしてみた。

スタンダードサイズながら軽いという新機軸

重量1kg台を実現したノートパソコンは、携帯することを前提にしたモバイル色の強い製品がほとんどだが、VAIO SEシリーズは異色の存在といえる。スタンダードサイズと同じ15.6型ワイド液晶を採用しながらも、約1.87kgと1kg台を実現しているのだ。当然、横幅380×奥行き255.9mmと大きく、携帯性の面では純粋なモバイルマシンにはかなわない。だが、一般的なスタンダードノートが約3kgだということを考えると、約1.87kgはかなり軽量だといえる。

15.6型ワイド液晶を採用しながら約1.87kgを実現したVAIO SE

ライバル機に比べ、これほど軽量になっていることのメリットは何だろうか? それはズバリ、家庭内モバイルでの利用だろう。携帯が可能なノートPCとはいえ、重量が3kgを超してしまうと持ち運ぶのに負担がかかる。自ずとデスク上に据え置きとなってしまい、リビングに持ち込んだり寝室に持ち込んだりする家庭内モバイルでの利用は遠ざかる。だが、1kg台のVAIO SEであれば、片手で持ち上げ気軽にほかの部屋へと移動可能だ。厚さ24.5mmとスリムボディなので、片手でつかみやすいというのもポイントとなる。家庭内モバイルだけではなく、会議室や打ち合わせスペース、そして自分のデスクと、さまざまな場所に移動することが多いオフィスでも役立つだろう。

高性能CPUを搭載しながら極限の薄さを実現

2011年の夏モデルで鮮烈なデビューを飾ったのがVAIO Zシリーズ。標準電圧版のCPUを16.65mmのスリムフラットボディに搭載さた点が第1の注目ポイント。外部グラフィックと光ドライブを「Power Media Dock」という拡張ユニット切り離した点が第2の注目ポイントだ。標準電圧版CPUによる高いパフォーマンス、約1.15kgで16.65mmの軽量&スリムボディ、JEITA測定法で約8.5時間のバッテリ駆動時間を確保するなど、性能と機動力を兼ね備えたリアルモバイルである。

16.65mmというスリムボディで高いモビリティ性能を実現したVAIO Z。重量は約1.15kgだ

同機を求めるユーザーは、性能を重視することが多いという。VAIOオーナーメードを展開するソニーマーケティングによると、最小構成で130,000円台からオーダーできるのにも関わらず、200,000円以上の構成で購入される方が多いという。もともと初代VAIO Zは、圧倒的な高性能をモバイルサイズに搭載する代わりに、販売価格は高めというモデルだった。スタンダードノートのように大量の台数は出荷されないが、一定の需要はあったという。最新のVAIO Zは、構成を絞れば購入しやすい価格に抑えられるが、コストパフォーマンスよりも性能が重視されるという点で、初代VAIO Zと同じようなユーザーの支持を得たといえるだろう。なお、11月にカスタマイズモデルで選択できるCPUがアップデートされ、最新のCore i7-2640M(定格2.80GHz/Turbo最大3.50GHz)を搭載できるようになった。

メインもモバイルもこなす実力派モバイル

前述のVAIO Zは、機動力を追求したカリカリのモバイルマシン。だが、VAIO SAシリーズは、コストや機能とのバランスをとりながら、モバイルサイズに仕立てられたモデルだ。厚さは23.3mm、重量は約1.54kgと、VAIO Zに比べれば可搬性は譲るが、カスタマイズモデルではCore i7-2640Mを選択でき、キーストローク2mmを確保するなど、性能面と実用性でVAIO Zに劣るところはない。AMD Radeon HD 6630Mを標準搭載し、CPU内蔵グラフィックと切り替えて使えるのと、光ドライブを本体に内蔵しているのもポイントとなる。

グラフィック機能の切り替え機能や2mmのキーストロークなど、使い勝手に優れるVAIO SA。重量は約1.54kg

同機で注目したいのが、カスタマイズモデルで選択できるストレージ構成。1TBの大容量SSDをチョイスできるのが大きなアドバンテージとなる。しかもこのSSDは256GB×4基のモジュールを組み合わせ、ストライピングで構成される。ソニーによると、2.5インチHDDの約9.1倍の転送速度を誇るという。さらにはオプションの「3Dパネル」を装着可能。このパネルを液晶ディスプレイに取り付けることで、専用の3Dメガネなしに裸眼で立体コンテンツを楽しめる。モビリティだけでなく、エンターテインメントにも配慮されたマシンといえる。

豊富なカラーと購入のしやすさがメリット

VAIO SAシリーズの弟分といえるのがVAIO SBシリーズだ。厚さ23.9mm、重量約1.64kgとVAIO Zほどのモビリティはなく、選択できるSSDが128GB×1基とVAIO SAほどの性能追求はできない。だが、VAIO Zや同SAシリーズにはない個性を演出できるのがVAIO SBのメリットだ。その個性の中心となるのがカラーリング。同シリーズにはブラック、シルバー、ホワイト、ブルー、ピンク、レッドと計6色がカスタマイズモデルで選択できるようになっている。特にレッドやピンクは、ZやSAにはないカジュアルな雰囲気を演出できる。

豊富なカラーリングで個性を演出できるVAIO SB。写真のレッドはカスタマイズ機専用カラー。重量は約1.64kgとなる

SAの弟分だからといって、パフォーマンスが低いことはない。VAIOオーナーメードでオーダーできるCPUの最上位はCore i7-2640Mとなっており、AMD Radeon HD 6470Mを標準搭載する。CPU内蔵グラフィックと外部グラフィックを切り替えて、パフォーマンス重視かバッテリのスタミナ重視かを選べるのは、兄貴分のSAと同じだ。さらにオプションの3Dパネルによる裸眼立体視も楽しめる。何よりも、最小構成価格で69,800円という購入のしやすさが見逃せない。

AMDプラットフォーム採用のエントリー機

VAIOで最小サイズとなるのがVAIO Yシリーズ。11.6型ワイド液晶を採用し、重量は約1.46kgとなる。特徴的なのは、同シリーズの店頭販売モデルではAMDのAPU、E-450(1.65GHz)を採用している点。同APUはAMD Radeon HD 6320を内蔵し、動画再生に十分な能力を発揮する。それでいて購入しやすい価格なのが特徴だ。

VAIOシリーズのなかではもっともコンパクトな11.6型ワイド液晶。重量は約1.46kgだ

同機は突出した基本仕様ではないので、VAIOラインナップのなかではあまり目立たない存在だ。だが、購入しやすい価格であること、コンパクトなボディであることといったことが支持され、隠れたヒット商品になっているという。なお、VAIOオーナーメードモデルでは、インテルの超低電圧版CPUを採用している。

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