モバイルPCを持ち歩くだけで仕事の効率が向上するなんて、そんな甘い話はありません。仕事の進行をサポートするツールとして、メインのPCと連携したモバイルなりの活用法を考えるのが大事です。VAIO Xを実際に試したレビューの第3回です。(先回の記事はこちらから

「VAIO X」シリーズ。ピンクは2010年の新色

主な仕様 [CPU] インテル Atom プロセッサー Z550(2.00GHz) [チップセット] インテル システム・コントローラー・ハブ US15W チップセット [メモリ] 2GB [SSD] 約128GB(128GB×1) [グラフィックス] インテル グラフィックス・メディア・アクセラレーター 500(チップセット内蔵) [OS] Windows 7 Home Premium 32ビット [価格] 104,800円~(税込)

各種サービスを使ってこそモバイルが活きる!

そのためには、データの同期を適切に行うことがポイントのひとつ。せっかく出先で作業をしても、バージョン管理を間違えると最新版でないものに手を加えてしまったり、古い内容を人に渡してしまったり、ということになりかねません。余計な手間を増やす結果になっては本末転倒です。

そこで使ってみたのが、複数のPC間でファイルを同期してくれる「Dropbox」や「SugarSync」などの同期型オンラインストレージサービス。どこから作業をしても常に特定のフォルダ内を同じ状態に維持でき、オフラインでも使用が可能(次回接続時に同期)。これならこまめに上書きが必要なファイルでも、管理に手間取ることはありません。一方、あまり使わないけれど閲覧はできるようにしておきたいというファイルは、「quanp」や「Nドライブ」などのオンラインストレージサービスに保存しておけば、ローカルのストレージを消費せずに必要な時必要なファイルにアクセスすることが可能です。

以前から使っていたWebメール、メモ・ToDoリストなどのサービスやWebアプリ等もここで本領発揮。さらに、ブラウザはブックマークや各種設定の同期機能を搭載した「Chrome」ならいつもの使い勝手そのまま。これで、スペックの差はあれどメインマシンとほぼ同じ感覚で必要なファイル・情報にアクセスできる、快適な環境になりました。

この環境では、確実にWebへアクセスする手段を用意することが重要です。外付けの通信デバイスを忘れたりしては利便性も半減。どうせならWiMAXや無線WANオプションを搭載して、最初から「通信ありき」を前提にしてしまうのもアリでしょう。

Webサービスで情報を一元管理。バックアップにも便利

あとはユーザの気持ち次第……

モバイルPCで仕事を効率化するもう一つのポイントは、細々とした仕事をサッと済ませるということ。例えば、10分程度の空き時間でメールの返信を送ったり、事務関係の雑用を済ませる。打ち合わせ後の10分で話の内容を簡単にまとめ、やるべき事を洗い出しておく……。ちょっと面倒で後回しにしてしまうと、いざ仕事に取りかかると本格的に後回しになり、最終的に思った以上の労力をかける結果になりがちです。

やはり道具を使うのはしょせん人。それを地でいくモノグサな私なのですが、VAIO Xを持ってからは意外にも比較的身軽にその辺の仕事をこなしているのでした。ちょっとした作業のために重いものを扱うのは億劫ですし、小さすぎると作業がしづらい。その点、VAIO Xは自分にとってツボなバランス。物理的に扱いやすいと心理的なハードルも低くなり、加えてスマートでシャープなデザインが、サボりがちな気持ちを引き締めてくれます。気に入った靴や時計を身につけると気合いが入る、というのに似て、人のマインドは単純にモノの存在で動かされたりするわけですね。

「ゴトッ」という重さのモノを置くのとは気分が違う

ただし、電車の中などで膝の上に載せて使う場合は要注意。この薄さゆえに排熱のスリットが裏面に設けられており、衣類の上に直接置くとかなり熱い思いをします。

裏面にある排熱用のスリット 膝の上で使う時は、スタンドを立てて平らなケース等を敷こう

最近のノートPCは「万能ハイスペック」「低価格モバイル」など具体的なコンセプトが押し出されたものが多いのですが、VAIO Xは華のある言葉で表現される特徴がなく、一見控え目にも見えます。ですが、それが逆に使うスタイルを限定せず、どんな人にも柔軟に基本的かつ質の高いモバイル環境を与えてくれるのです。これまで3回に渡ってVAIO Xのレビューをお届けしてきましたが、この部分は言葉で十分にお伝えできなかったかもしれません。機会があれば、お近くのソニーストアまたは量販店のサンプル機でぜひ実感してみてください。

(マイコミジャーナル広告企画)

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