PCで3Dゲームを楽しみたいならドスパラのショップブランドPC「Prime Galleria」シリーズがおすすめ。前回は「Prime Galleria GG」の基本スペックを紹介したが、今回のテーマは、このPrime Galleria GGの"チューンナップ術"だ

パフォーマンス/コストが高く、標準構成のままでも十分な「Prime Galleria」。さらなるパフォーマンスを求めてこれをチューンナップ

例えば新しいゲームタイトルが登場したような時、あるいはOSの世代交代やDirectXのバージョンが進化したような時に、既に持っているPCが力不足になってしまうというのはよくある事だ。その際、普通であればPCをまるごと買い換えでもしないと十分な満足は得られない事態になるわけだが、さすがに出費が痛いところ。

しかしPrime Galleria GGであれば、将来にわたって自作PCと同じような柔軟なチューンナップが可能なのである。本稿では、Prime Galleria GGをベースに内部パーツを大胆に交換してしまう方法を紹介したいと思う。

まず手始めに電源ユニットを交換してみよう。Prime Galleria GGに標準搭載されている電源「Silentking」は、ATXと呼ばれる規格に準拠した電源だ。マザーボードでよく聞く「ATX」だが、実は電源コネクタや信号線も含めた規格となっている。そのため、ATX電源であれば他のものに載せ替えが可能なのである。今回は「ENERMAX INFINITI 650」に載せ替えてみた。

電源ユニットを交換。何故最初に電源交換を紹介したかは以降で説明しよう

次はCPUとメモリだ。Prime Galleria GGに標準搭載されているCPUはデュアルコアのCore 2 Duo E8500(3.16GHz)だが、今回はこれをクアッドコアのCore 2 Quad Q9650(3GHz)に交換してみたい。どちらのCPUもLGA775という互換性のあるソケット規格を採用しているため交換が可能なわけだが、注意点がひとつ。今回の例であれば問題ないが、マザーボードのBIOSやチップセットの仕様などでも対応CPUの範囲は違ってくるので、念のためマザーボードメーカーのCPUサポートリストなどを参考に交換するCPUを検討した方が良いだろう。

デュアルコアからクアッドコアへ。Intel Core 2 Quad Q9650に交換してみよう

LGA775というソケット規格で互換性。LGA775ならシングルコア~クアッドコアまで、コスト重視からハイパフォーマンスまで選択肢も幅広い

メモリは標準の2GBから4GBまで増設してみよう。Prime Galleria GGの標準構成では1GBのDDR2メモリが2枚。増設方法としては1GBモジュールをもう2枚追加する方法と、標準搭載の1GB×2枚を外して新しく2GB×2枚を追加する方法があるが、Prime Galleria GGではメモリスロットにまだ空きがあるので、今回は前者で行こう。

なお、現在主流となっているのはデュアルチャネルと呼ばれるメモリ構成。2枚単位でのメモリ増設を前提とし、その2枚のメモリに同時アクセスすることで転送速度を向上させるのだ。この際、安定動作をさせるにはその2枚のメモリが同じ規格(DDR2-800など)、もっと言えば同じモジュールであることが望ましい。そして今回のように計4枚とするならば、4枚が同じモジュールであることが望ましい。ということで今回はSumsungのDDR2-800 1GBモジュール×4枚による増設を試みた。

初期搭載されていた2枚と今回追加する2枚。4枚のモジュールを搭載する際は、できるだけ4枚とも同じ製品を選びたい

メモリを挿す際に注意するのは切り欠きの位置だ。モジュールの向き、そしてDDR2やDDR3といったメモリの世代的な規格を判別するのにこの切り欠きが目印となる

そしてグラフィックスカード。今回用意したのはGPUにGeForce GTX 280を搭載したハイエンドグラフィックスカードだ。Prime Galleria GGに標準搭載されているのはGeForce 9600 GTであり、GeForce GTX 280は、同じNVIDIA GeForceシリーズの頂点に立つ製品だ。このクラスのカードで気をつけたいのは物理的なカードサイズ。大きなカードであるため、ケースによってはカードの長さによって物理的に搭載不可能になることもあるが、Prime Galleria GGならバッチリだ。

そして消費電力も非常に重要だ。CPUの交換などでも消費電力は変わってくるのだが、特にハイエンドのグラフィックスカードなどを使う場合は、消費電力に注意が必要となる。例えばGeForce GTX 280の場合は1枚のカードで最大236Wもの電力を必要とするので、電源ユニットの容量がポイントとなるのだ。さらに、GeForce GTX 280を動かすためにはPCI Express補助電源として6ピンに加え8ピンコネクタが必要で、この8ピンコネクタは全ての電源製品が搭載しているわけではない。冒頭でまず電源交換を紹介したが、こういった理由から、チューンナップにおいて電源ユニットはとても重要なのである。

Prime Galleria GGなら巨大なハイエンドカードも搭載可能

ハイエンドカードでは追加の補助電源コネクタが必要となる。GeForce GTX280では6ピン+8ピン構成なので、必然的にこれに対応した電源ユニットが必要だ

最後にサウンドカードを増設してみよう。Prime Galleria GGの標準仕様では、P45NEO-Fマザーボードの7.1chオーディオ機能を利用しているが、さらなる高音質化を狙ってみるわけだ。今回用意したSoundBlaster X-Fi XtremeGamerは、S/N比が109dBと高いほか、圧縮された音源に対し、高周波・低周波をそれぞれ拡張する「X-Fi Crystalizer」を備えたゲーマー向けハイエンドサウンドカードだ。

サウンドカードの定番、SoundBlasterの高級モデルをチョイス

ここで注意したいのは拡張カードを搭載するスロットの位置。PCI、PCI Express x1スロットなどが複数スロットある場合、どこに挿すかでエアフローも変わってくるので、できればカード同士を隣接させず、スペースを空けて増設したいところだ。

拡張カードさらに追加することも想定し、スロット位置や挿す順番を工夫したい

さて、チューンナップにより、前回のノーマル状態からさらにハイパフォーマンスになったと思われる今回のPrime Galleria GG。ではどの程度パワーアップできたのか、次回はこのパフォーマンスを実際に体感してみたいと思う。

ノーマル状態の内部

パーツ交換後の内部


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