株価収益率はPERと呼ばれ、その株価が割安なのか割高なのかを判断することができる指標のひとつです。
今投資している、もしくは投資しようとしている銘柄への投資分をどれだけの年数で回収することができるのか、大まかに調べることができます。
株式投資を行う上で、知っておくべき株価収益率。株の売買を検討する判断材料として、ぜひ取り入れてみましょう。
ここでは株価収益率の計算方法や割安かどうかがわかる理由、調べ方などを紹介していきますね。
株価収益率(PER)で分析する割安性
株価収益率は、企業の「利益と株価」の関係を表します。株価の割安性を判断する指標です。
まず株価収益率の計算方法を見てみましょう。
(株価収益率=時価総額÷純利益)※
1株あたりの利益(EPS)は「1年間の純利益÷発行済株式数」で算出できます。
株価収益率で割安だといえる数値は決まっていません。株価収益率は30倍より20倍、20倍より10倍というように低ければ低いほどお買い得だといえます。
強いて言えば、15倍以下くらいが割安です。
株価収益率(PER)で割安性の分析ができる理由
ではなぜ株価収益率で、割安か割高かを判断することができるのでしょうか。
「株価÷1株あたりの利益」が表すのは、「今の株価が1株当たりの利益の何倍に当たるか」です。
よって株価収益率では「今の株価と同等の投資資金を回収するのに何年かかるか」がわかり、割安性を調べることができます。
大まかにいえば、株価収益率が10倍なら「投資した分を10年間で稼ぐことができる」、20倍なら「投資した分を20年間で稼ぐことができる」ということになるのです。
そのため数値が低いほうが割安だといえます。
だから株価収益率は決定打としてではなく、判断材料のひとつとして使うんだぞ!
実際に株価収益率を算出してみよう!
では実際に次の3つを例に、株価収益率を計算してみましょう。
例題 | 株価 | 1株あたりの利益 |
---|---|---|
A | 9,000円 | 300円 |
B | 5,000円 | 500円 |
C | 4,000円 | 200円 |
これを「株価÷1株あたりの利益」に当てはめて計算すると、各株価収益率が算出できます。
・・・計算してみましたか?
それぞれ答え合わせをしていきましょう。
解答 | 計算式 | 株価収益率 |
---|---|---|
A | 9,000円÷300円 | 30倍 |
B | 5,000円÷500円 | 10倍 |
C | 4,000円÷200円 | 20倍 |
株価収益率は、A=30倍、B=10倍、C=20倍となりました。より割安なのはB、割高なのはAということになります。
もちろん実際の株価や1円あたりの利益は、こんなにキリの良い数値ではありませんが、ここで使い方さえわかれば、あとは数値を変えるだけなので計算自体は簡単です。
また株価収益率は株価の変動や業績によっても変わってきます。
そのため割安性が絶対的な数値ではないことを念頭に置いておきましょう。
株価収益率を自分で計算せずに調べる方法
ここまで株価収益率の計算方法を紹介しましたが、実は各企業の株価収益率は自分で計算しなくても調べる方法があるんです。
- 各証券会社の公式サイト
- Yahoo!ファイナンス
- 会社四季報
会社ごとにPERという欄があるので、それぞれチェックしてみてくださいね。
株価収益率(PER)の基礎を知ろう
株価収益率=株価÷1株あたりの利益
この計算式を知っておけば、株の購入を検討するための材料を増やすことができます。「業績が良い」「将来性がある」、そんな企業を見つけたときはぜひこの株価収益率もチェックしてみてくださいね。
ここに書いてあるのは、株価収益率のなかでも基礎的な部分です。もちろんここで紹介した内容を知っておけば、現在その株が割安なのか割高なのかを判断することができます。
でも実は、この株価収益率にはもっと踏み込んだ使い方もあるんですよ。
株価収益率を利用した分析方法については「PERを株式投資の銘柄選びに役立てよう!」で詳しく紹介しています。ぜひそちらも読んでみてくださいね。