【特別企画】

DX実現のカギはデータサイロからの脱却! 国内外の成功体験に学ぶ課題解決の秘訣とは!?

[2021/04/29 08:00] ブックマーク ブックマーク

新型コロナウイルスのワクチンの新薬開発を支えたデータファブリック

実際に、データファブリックを活用してDXを加速させている企業の1つに、英アストラゼネカがある。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けワクチンの製造でも知られる同社は、AWS、Azure、GCPといったマルチクラウド環境で、データファブリックを構築し、20億人分のデータを分析して、ゲノム解析や新薬開発、ワクチン開発に生かしている。

同社は多様なクラウドを採用する中で、データを安全かつ効率的に活用する方法を検討していた。そこで作業に必要なすべてのクラウドとデータを、整合性を保ちながらやり取りできるようにする基盤としてデータファブリックを構築。この取り組みがCOVID-19向けワクチンのすばやい開発につながった。

また、セルビアのゲーム・ソフトウェア開発企業である3Lateralでは、ゲームやキャラクターの制作のために、100台の高解像度カメラを使ってさまざまな角度から人物の顔をスキャンする装置を開発した。この装置は毎秒150MBのデータを収集するが、1人の顔をスキャンすると1PBのデータが必要になる。膨大なデータをスピーディーに収集・蓄積しながら、それを新しいソフトウェア開発モデルの元で販売するために、欧州や北米の拠点とデータを共有する必要があった。こうした課題を解消したのがデータファブリックだった。データファブリックを構築したことで、3Lateralのビジネス領域は広がり、スキャン技術のヘルスケアや医療への応用も始まっているという。

DXの取り組みでは、こうしたデジタルプラットフォームの構築だけでなく、DX戦略に向けた基本理念やアーキテクチャの策定、取り組みを継続していくためのDX人材の育成なども重要になる。

「NetApp INSIGHT Japan」の基調講演に登壇した台湾デジタル担当大臣のオードリー タン氏は、マスクの在庫をリアルタイムに可視化する仕組みや、市民がソーシャルメディアで見た情報を不用意に拡散しない仕組みなどを構築した事例を振り返りながら、データをオープンにすることの重要性を説いた。

「データをオープンにし、共通のインフラを構築して、皆がデータのキュレーターになることで、皆が進捗をリアルタイムに可視化し、内容をチェックできるようになります。それが信頼を醸成することにつながります。人々が一丸となり、不安を解消するためには親しみやすさやユーモアも重要です」(オードリー氏)

DX人材を育成していくために「体験」の向上と「内製化」を推進

「NetApp INSIGHT Japan」の基調講演に登壇した広島県 情報戦略総括官の桑原義幸氏は、「県民体験」の重要性を説いた。広島県では、新ビジネスや地域づくりのための「ひろしまサンドボックス」や、新型コロナウイルス対策アプリ「広島コロナお知らせQRサービス」などの取り組みを行っている。

「日本の行政組織では、今やっていることをただデジタルツールに置き換えただけになりがちです。行政にとってのDXの意味は、本質的には産業の発展や個人がいかに幸せに暮らしていくことができるかにあります」(桑原氏)

広島県では、取り組みを支えるシステム基盤として400TB規模のオールフラッシュのNetAppストレージを採用し「Cloud Volumes ONTAP for Microsoft Azure」を使ってクラウド連携を行っている。これはBCP/DR対策としてだけでなく、新しいアプリケーション開発を支える基盤になっている。

桑原氏は「成功体験を導くためには優れたテクノロジーを有益なモノに変える人材が必要不可欠です」とし、県民体験の向上やヒロシマ流のDXサイクルを回していくことの重要性を訴える。

また、星野リゾートの情報システムグループ グループディレクター 久本英司氏は、「DXを推進するうえでの内製化」の重要性を説いた。同社では数年前まで情報システム担当が4名体制だったが、現在は総勢30名を超える規模に成長している。

「コロナ禍で観光業は大きな打撃を受けましたが、急激な変化にもケイパビリティが正しく備わっていれば対応できると考えています。DXで求められるのは、ITがお客様や社内へのサービスそのものを変革させる原動力になることです」(久本氏)

そこで同社では、ビジネスプロセスを正しく捉え直す基盤の整備と、全プロダクトのDevOps化を推進している。また「全スタッフIT人材化」の取り組みも進めているという。

「全スタッフIT人材化では、ガバナンスとサポート環境の整備、DXに対するマインドセットの整備、価値観・組織文化とのリンクを図っています。『旅に魔法をかけるITチーム』を目指して取り組んでいます」(久本氏)

これらの主張は、冒頭で紹介した「DXレポート2」で述べられているようなDXのビジョンや方法論、成功企業に至るアプローチと根本的には同じものだ。ネットアップ自身も、データを軸にデジタル化とビジネスモデルの変革に取り組んでいる。自らDXを推進しながら、それを通じて得られたノウハウを元に、顧客のDX、データマネジメントやデータサービスを支援するビジネスにシフトしているのだ。データ活用に必要な製品、技術、人材すべてをワンストップで提供できる、これがネットアップの大きな強みだといえる。

DXの課題を解消するためには、ネットアップが提案するような6つの側面をふまえたデータ活用のためのプラットフォーム構築が重要になる。また、DX成功企業が示すように、テクノロジーの導入だけでなく、価値観や考え方の変革、組織文化の変革、人材育成に向けた体制の整備も欠かせない。DXは不断の取り組みだ。先行者の事例を教訓に、データ中心のビジネス変革を目指し、自社の取り組みをさらに推進したいところだ。

[PR]提供:ネットアップ

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