スマートフォンの重要性が高まるにつれ、アプリのモバイル開発を優先する「モバイルファースト」という考えが注目されている。スマートフォン/タブレット用アプリに対する需要が、デスクトップアプリケーションの需要を上回るようになってきたからだ。この流れは、企業向けのアプリ開発でも例外ではない。どの機能がモバイル端末向きで、どの機能がデスクトップ版に適しているのか。

「重要なのはモバイルとデスクトップのコーディネーションだ」と指摘するのは、ソフトウェアコンサルティング会社Ci&Tでユーザーインタフェースとユーザーエクスペリエンスを担当するデビッド・サックス氏だ。

「携帯端末で長いフォームに入力するのはいらいらする。携帯端末向けには短いフォームを用意し、後からユーザーがデスクトップ上で追加情報を入力できるようにする必要がある」(サックス氏)

米HP Softwareのジェネファ・マーフィー氏によると、どの機能をモバイルアプリに搭載し、どの機能をデスクトップ用とするかの判断にあたっては、モバイル端末の機能を活用するという視点が大切だという。同氏はモバイル版とデスクトップ版が用意された経費精算アプリについて、「モバイルユーザーは経費の領収書をスマートフォンで撮影すれば、経費について簡単にメモをしておくだけで、すぐに領収書をアップロードできる。オフィスの自分のデスクトップに戻ったときに、ディナーミーティングの参加者や議題など掛かった経費の詳細を記入すればいい」と説明する。

またサックス氏は、医療機器を販売する企業のiPadプロジェクトで、同社が販売している10万種類の機器のカタログに携帯端末からアクセスする機能を提供した。サックス氏のチームは高速検索を可能にするために、アプリケーションのiPad版に搭載する機能を厳しく絞り込み、顧客と1対1で営業するうえで欠かせない機能だけを組み込んだ。このためiPad版では、営業担当者が販売傾向に関する詳細なリポートを作成することはできない。こういった作業はデスクトップの方が適しているからだ。モバイル端末ではどの機能が優先され、デスクトップにはどの機能が適しているかを判断してトレードオフを解決することがとりわけ重要だとサックス氏は語る。

本稿で提供しているPDFでは、「ユーザーが大歓迎する『モバイルファースト』実行の手引」として、上記のほかにも「モバイルファースト」について、より多角的で実践的なレポートが掲載されている。また後半では、実際にモバイル端末とクラウドで業務効率化と災害対策を実現した事例を紹介。「災害に強く、モバイルで利用できるクラウドのメールサービス」「スマートフォンによるワークフローシステムの利用」「固定電話、スマートフォンの一括契約によるコスト削減」を、どのように実現させたのかが具体的に説明されている。同様の課題を抱える企業の方には、ぜひ一度、目を通していただきたい。

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業務効率化と災害対策を実現するには?

≪目次≫

  • ユーザーが大歓迎する「モバイルファースト」実行の手引
  • 「モバイルファースト」が「ユーザーファースト」にならない理由
  • 仕事でもスマホが手放せない人のための「モバイルファースト」実行の手引
  • 「モバイルファースト」時代に覚悟すべき4つのこと
  • グループウェア、スマートフォン、固定電話をまとめて合理化

  • 【導入事例】グループウェア、スマートフォン、固定電話をKDDIでまとめて合理化 - コールコート株式会社

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