【特別企画】

決算早期化を実現させたのは、「システム定着化」から「業務改善」への転換だった - 富士通マーケティングが取り組んだ社内事例

[2017/09/13 08:30] ブックマーク ブックマーク

プロジェクト半ばで噴出したメンバーの不満と疲れ

プロジェクトの前半は、FIer主導で他部門へのインタビューをはじめとする事実の確認、さらにプロジェクトの課題抽出・施策立案を行った(図2参照)。

(図2)活動概要スケジュール

富士通マーケティング 財務経理本部 経理部 三苫 文寛氏

メンバーは通常業務もこなしながら週2~3回のグループミーティングを実施、リーダーは一般社員が務め、管理職はアドバイザーとなって進めていった。また、自分事として取り組めるようリーダーは定期的にシャッフルし、誰もが中心的立場になれる機会を作ったのだという。

事務局リーダーは同社 財務経理本部 経理部に所属する最年少の三苫 文寛氏が務め、各グループの進行に目を配った。プロジェクトリーダーの上村氏には、最年少の三苫氏ががんばっている姿を見て、他のメンバーもプロジェクトに協力的になるという狙いがあったのだ。

プロジェクトの進行に応じてFIer主導からメンバー主導への動きに移行し、プロジェクトは順調に進んでいるように見えた。しかし、半年ほど経過した6月くらいから雲行きがあやしくなる。慣れないタスク業務へ取り組むのは大変で、しかも長期にわたる活動であったため「どうして今までの作業ではダメなのか?」「何のためにやっているのか?」といった疑問を持つメンバーが出てきたのだ。次第にメンバー間の意識にズレや温度差が生じ、FI活動は行き詰まりを見せるようになった。

FI活動の停滞を受け、上村氏や各リーダーは打開策はないか検討を重ねた。このとき常務の渡邊氏のアドバイスがヒントとなった。「具体的な数値目標を出したらどうだ?」という渡邊氏の言葉を聞いた上村はある考えをひらめいた。

「大きな目標ではなく、少し頑張れば実現できる目標を立てよう! 誰もが達成感を感じられる目標なら、メンバーが同じベクトルに向かって進んで行けるのではないか」

中期目標では2015年度中に決算日程を4営業日にすると掲げているが、直近の2014年の目標として「12月度決算までに、決算日程を6暦日から5暦日にする」という目標を設定したのだ。 2014年の目標が明確になると、プロジェクト活動は加速した。

プロジェクト成功の3つの要因

2014年のAXISプロジェクト活動を振り返り、上村氏は成功要因として以下の3点をあげる。

  • FI活動による業務改善プロジェクトへの転換
    「GLOVIA」を導入して落ち着いたころ、上村氏は次に何をすればよいのか見えなくなっていたという。FI活動を知り、決算早期化を実現するにはシステムを入れただけで満足するのではなく、業務改善に取組む必要があることに気づいてプロジェクト体制の方向転換を行ったことが成功のベースとなった。

  • 具体的で、少し頑張れば達成できる数値目標の設定
    FI活動の停滞を救ったのが、年内達成を目指した具体的数値目標だ。忙しい業務の合間にミーティングを重ね、結局何のためにやっているのか方向性を見失いそうになった際に、少し頑張れば届く目標はメンバーにとって一筋の光が見えた心地だったという。 まずは直近の到達点に向けて前進しようという意識が生まれ、全員が同じベクトルを向くと、目標達成への行動が加速した。

  • 最年少である三苫氏の事務局リーダー起用
    2014年FI活動成功の立役者の一人は、事務局リーダーの三苫氏だ。最年少スタッフをあえて事務局リーダーに起用した上村氏の期待に三苫氏が応えたのだ。グループ内メンバーに温度差が出た際、三苫氏はモチベーションの上がらないメンバーには個別に話し合いの機会を設定。決算日程を短縮することが残業や休日出勤を削減し、結局は自分たちが楽になることを丁寧に説明した。

    三苫氏の姿勢は他のメンバーにも影響を与えた。三苫氏もがんばってるんだから自分たちもがんばろう、とメンバーの意識の変化が見られるようになったという。三苫氏はプロジェクト推進の潤滑油の役割をきっちり果たしたのだ。

2015年5月、最終目標の4営業日決算の実現に向け、「決算日程短縮プロジェクト」がキックオフした。2015年は実行メンバーに他部門を巻き込み、より組織的活動を進めたという。決算日程短縮の実現により、目指すは経営に対し「スピードという価値を提供するコト」。今後の進捗にも注目したい。

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