導入目的に変化あり! なぜ今、クライアント仮想化が伸びるのか?

[2017/07/12 08:00]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

今、注目すべき「3つのキーワード」

こうした動向を踏まえ、IDC Japanでは2017年1月に、2017年のクライアント仮想化市場の予測「Virtual Client Computing Vision 2017 : Top10 Predictions」を公表している。

「国内クライアント仮想化市場動向分析 ~ワークスタイル変革2.0における次世代VDIの衝撃~」

挙げられた10の予測のうち、渋谷氏が注目するキーワードが「ワークスタイル変革」「人材」「ワークスペース」の3つだ。

これらは、企業が新しい働き方に向けた取り組みをする際の「3本柱」とも言えるもので、それぞれ「ワークスタイル変革」「ワークスソース変革」「ワークスペース構想」という視点から具体的な施策として展開していくことができるという。

ワークスタイル変革については、IDCでは、企業経営と従業員の利害を調整しながら「ニューワークスタイル」を実現していくことを提案している。ポイントになるのは、「ICT活用」「人事・労務面での施策」「ファシリティの改善」「運用ルールの策定」「企業風土・文化の醸成」「サポート体制」だ。

IDCでは、これらについて「ニューワークスタイルのフレームワーク」を提唱しており、CIO、CINO(Chief Innovation Officer)、CDOなどCxOがリーダーとなり、総務・経営企画室、業務プロセス改革室、人事部・企画推進部、情報サービス部門などが一体となって取り組むことを勧める。

「ワークスタイル変革を進めると、従来の時間をベースにした評価・報酬体系から、成果をベースにした評価・報酬体系に変化します。業務も画一的な環境から柔軟な環境を選択できるようになり、管理・統制も上司が行うのではなく自己管理に変わっていきます。日本流のチームワーク(和)を取り入れ、どんどん対話しながら、意識改革や業務改革に取り組んでいくことが重要です」(渋谷氏)

また、ワークソース変革は、ビジネス環境の変化に対応できる人的資源の確保や、柔軟性に優れた創造的な組織作りを目指す取り組みだ。具体的には、内部人材(正規社員、非正規社員)と外部人材(契約社員、フリーランスなど)の再配置・最適化などに取り組んでいく。

渋谷氏によると「先進的な取り組みを行う企業(リーダー企業)ほど、ワークソース変革に取り組んでいる割合が多い」という。

最後のワークスペース構想とは、クライアント仮想化をベースに、ストレージ仮想化、ネットワーク仮想化、GPU仮想化などXX仮想化の技術を用いて、いつ、どこからでも共通のコンピューティング環境を利用できるようにする取り組みだ。定義・モデルとしては、フロントエンドでは、認証系などのセキュリティ技術やコンテナ技術を併用し、モバイルアプリケーション、Webアプリケーケーション、クラウドアプリケーション、仮想アプリケーションなどさまざまなアプリケーションを多重化・複合化した環境で利用することだと言える。

「昨年ごろから導入意欲の上昇が見られており、クライアント仮想化を導入した企業の57%が、業務に適合させたワークスペースを導入しています。具体的には、共通仮想基盤や多要素認証、業務分析、モバイルといった適用事例があります。これからさらに導入が進むと見ています」(渋谷氏)

「国内クライアント仮想化市場動向分析 ~ワークスタイル変革2.0における次世代VDIの衝撃~」

氏は、このほかにもクライアント仮想化のロードマップや導入効果、「Virtual Client Computing 成熟度モデル」などについて解説。「長期的には、仮想化技術が黒子役となり、デファクトスタンダードとして浸透し、さまざまな労働環境の変化にも対応していくことが求められるでしょう。クライアント仮想化のメリットは、多岐にわたります。ワークスタイル変革、ワークソース変革、ワークスペース構想という3つの視点から同時に取り組むことが大切です」と強調し、講演を締めくくった。

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