8月29日に開催された第126回IT Search+スペシャルセミナー『ビジネス課題を解決せよ! AIの威力を引き出す”発想力”』には、講師として、連載「教えてカナコさん! これならわかるAI入門」でもおなじみのAI研究家 大西可奈子氏が登壇。
「そもそもAIとは何なのか」というところから、AIを活用するために必要なスキル、ビジネスでAIを活用するために必須となる「課題の捉え方」まで、例を挙げながらわかりやすい解説が繰り広げられた。
AI活用を成功させるには何が必要か?
「うちもAIで何かやりたい」「業務にAIを活用しなければ」――社内でそんな話が持ち上がったが、未知の分野なだけに適切な人材が社内におらず、とりあえず手探りで始める。昨今、そんな企業は少なくないだろう。「社内にいないなら、外部からエンジニアを採用しよう」と考える企業も多い。
だが大西氏は、「『AIで何かやれ』と言われたからといって、いきなり外からAIエンジニアを連れてきても、皆さんの業務に役立つAIはつくれないと思います」と断言する。
AIを活用するには、まず、数ある課題のなかからAIが得意とするものを見つけ出し、必要なデータを検討した上で、実際にそのデータを収集/作成しなければならない。この最初のフェーズを担う担当者には、業務内容やビジネス課題に精通していること、そしてAIに関する基本的な知識を持っていることが求められる。
「課題の発見は、門外漢にはわかりません。業務についてよく知っている人が、AIや機械学習の特徴を理解した上で最初の一歩を踏み出さないといけないのです」(大西氏)
AIエンジニアが活躍するのは、この一歩を踏み出した後のフェーズから、というわけだ。
また、AIは開発にも運用にも相応のコストがかかる。高い精度を求めるあまりに途中で費用対効果が見合わなくなり、PoCの段階で頓挫する……というケースも少なくないという。ある程度の精度でAIが予測して、最後は人間が判断することでコスト削減などの成果が得られるのであれば良いといったスタンスで、本当に必要なのはどのくらいの精度なのか、予算と合わせてあらかじめよく考えておくことが必要だ。
ではいざ、AIを使おうと考えたときに必要なスキルは何か。
「数学とかプログラミングとか言われるんですが、私が思うのは発想力ですね。面白い発想をする人は面白いデータの使い方をするので、素晴らしいAIをつくると思ってます」と大西氏は語る。
セミナーでは、思考プロセスの解説とともに練習問題を次々に出題。実際にAIの使いどころや必要なデータなどについて考えるワークが実施され、限られた時間ながら参加者たちは熱心に取り組んでいた。
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本稿では、この大西氏による講演『ビジネス課題を解決せよ! AIの威力を引き出す”発想力”』のスライド資料を提供する。
会員ログインの上、以下の資料紹介のリンク、あるいは本稿下部の「今すぐ資料をダウンロード」「ダウンロードBOXに入れる」ボタンから入手していただきたい。
講演資料の内容
配布用の講演資料は全68ページ。
「AIとは何か」というところから機械学習の概要、データの重要性、AI導入を失敗しないためのポイントなどがまとめられています
<PDF内容>
- 人工知能(AI)とは何か
- 「教えた以上のことができる」とは?
- 機械学習とは何か
- AIはデータが命
- AIを使いこなすために必要なもの
- AI導入を失敗しないために
- AIの威力を引き出す発想力
- AI活用のための訓練
- AI活用フローチャート
- AI活用のまとめ
……など
[PR]提供:ホワイトペーパー