「おはよう」と呼びかけると、1日の予定やニュース、天気、交通情報を読み上げ、いつもの音楽を流す。

「パンケーキの作り方」を聞けば、レシピサイトを参考に必要な材料の分量を計算し、タイマーをかけながら料理動画を再生する。

「おやすみ」と呼びかけると、明日の予定を知らせ、目覚ましの時間を確認し、照明を消す――。

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スマートディスプレイ「Google Nest Hub」の国内発売が6月5日、グーグルから発表された。Googleストアや家電量販店6月12日より販売開始。価格は1万5120円(税込)。

Google Nest Hubを紹介するGoogle Nest 事業本部長 秋山 有子氏

Google Nest Hubは、音声操作に対応し、スピーカーとディスプレイを備えた小型のスマートデバイス。YoutubeやGoogleフォト、Googleマップ、Googleカレンダーはもちろんのこと、各種ニュースサイト、レシピサイト、音楽サービス、動画サービスなどとも連携する。

IoT対応のスマート家電を一覧表示し、まとめて操作できるほか、スマートフォンやタブレットの画面をキャストすることもできる。アンビエントEQセンサーを搭載しており、部屋の明るさに合わせて画面の照度を自動調節する。

Google Nest Hubの照明管理画面

ディスプレイは、解像度1024×600の7インチLCDタッチスクリーン。スピーカーはフルレンジスピーカー。色は、Chalk、Charcoal、Snad、Aquaの4種類。丸みをおびたデザインでインテリアとして馴染みやすいよう配慮されている。

Chalk(手前)とAqua(奥)

Charcoal(手前)とSand(奥)

「おはよう」「ただいま」「おやすみ」でまとめて実行

Google Nest Hubの基本機能は、主にGoogleアシスタントによって実現されている。Google HomeやAndroidユーザーにはお馴染みの「OK Google」から始まるコマンドを読み上げることで、Web検索や家電操作など、さまざまな機能を実行できる。

Googleアシスタントに搭載されたルーティン機能を使用することで、複数のタスクをまとめて実行することも可能だ。

冒頭の「おはよう」や「おやすみ」に加え、「行ってきます」「仕事に行くよ」「ただいま」などがデフォルトのルーティンコマンドとして登録されている。そのほか、オリジナルのコマンドを作ることも可能だ。

また、Voice Match機能に対応しており、最大6ユーザーまで声の主を登録できる。そのため例えば、お父さんとお母さんの「おはよう」でそれぞれ別のスケジュールを知らせることが可能だ。

就寝前を想定して照明や家電を操作するデモ

写真を自動で選別するデジタルフォトフレームとして

発表会では、Googleフォトと連携させ、自動で写真が更新されるフォトフレームとしての利用方法も紹介された。

Googleフォトの自動認識機能を使うと、撮影した写真に写る人物やペットを判定し、自動で振り分けることが可能だ。さらにリアルタイム共有機能を使うことで、振り分けた結果を他のアカウントと共有すうことができる。

Googleフォトの人物選択画面

これらの機能を活用し、例えば、自分の子供が写る写真を自動で振り分るアルバムを作成したうえで、祖父母のアカウントに共有してGoogle Nest Hubで表示することで、孫の写真だけを自動で集めたデジタルフォトフレームができあがる。

重複した写真や焦点のあっていない写真は非表示になるため、写真の選定作業に多大な時間を費やすこともない。

YouTube Premium3カ月無料

Google Nest Hubには、YouTube Premiumの3ヶ月間無料利用権が付いている。2019年12月31日までに利用開始設定した国内ユーザーで、YouTube Premium、YouTube Music Premium、Google Play Musicの定期購入や無料トライアルを利用していない方が対象だ。

Google Nest Hubを購入すると、YouTube Premiumが3カ月間無料で利用できる

YouTube Premiumを契約すると、広告が表示されなくなり、オフライン再生が可能になるほか、バックグラウンド再生も有効になるため、YouTube Musicで音楽を流しながら、レシピサイトを検索するといった使い方ができる。いずれも音声で操作できるので、家事も効率的かつ、いつもとは違う気分で取り組めるだろう。