近年、目覚ましい経済成長を見せる中国について「モノを作る国から売る国に変わってきた」と説明するのは、中国を中心とした東南アジアへの日本企業の進出や、進出済み企業が抱える課題解決、インバウンドの支援などで豊富な実績を持つSRB TECH コンサルティング 副社長 パートナーの山本岳志氏だ。

SRB TECH コンサルティング 副社長 パートナーの山本岳志氏

変化する中国市場の「今」

山本氏によれば、中国ではその国力の成長に伴い、市場にも大きな変化が見られているという。例えば、以前は粗悪でも安いコピー品がよく売れたが、今は正規の価格で購入した正規品を身に着ける価値観が醸成されているほか、単純に日本製のモノであれば売れるという流れも終わりを見せ始めている。

それに伴い、中国との越境EC取引や中国SNSへの広告出稿も増えつつあり、進出を視野に入れる企業も少なくないだろう。だが、「明文化された法律や規制といった表の話だけ見ていても中国でビジネスを成功させるのは難しい」というのが、実体験を踏まえた山本氏の見解だ。

中国でビジネスを始める場合、許認可機関に申請を行う必要があるが、許認可を獲得できるまでの道のりは長い。実際に申請を行った際、許認可機関がどのように振る舞うのかといった「現場の傾向」をきちんと把握した上で、扱う商品に適したかたちで、適したルートから作業を進めていくことが重要となる。

よくある失敗と成功の秘訣

ありがちな失敗が、「特別な手段で法定期間よりも短い期間で許認可を受けられる」といった詐欺に遭ってしまったり、自力で進出を試みたものの、商習慣の壁に突き当たって撤退を余儀なくされたりといったケースだ。

「政府の要人や代理店の幹部を知っている、と言って寄ってくる人もたくさんいます。しかし、許認可代行をうたってお金だけ持って逃げてしまったり、いつまで経っても何もしてくれなかったり、本当にやってはくれたけれど非合法な手段を使っていたことが後で発覚して事業自体がダメになったりすることは相変わらずあります」(山本氏)

山本氏のところには、中国の企業と総代理店契約を結んだものの何もしてくれず、契約を解除しようにも解約にも応じてもらえずに行き詰まった日本企業からの相談も多いという。

「(中国ビジネスで成功するには)一般的なセオリーと現実の間でギャップの大きい部分についての理解を深めながら、中国の商習慣とそれを把握した上での実務実行力が求められます」(山本氏)

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第115回IT Search+スペシャルセミナーでは、こうした中国ビジネスの実態と共に、トレンドから業種業態に応じて選択すべき最新の”中国小売り戦略”、商品開発のポイント、インバウンド中国人の集客戦略などが語られた。

本稿では、山本氏による講演「あまり知られてない、中国ビジネス裏常識」のスライド資料を提供する。

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講演資料の内容


配布用の講演資料は全13ページ。

劇的に変化しつつある中国ビジネスの現状から、成功に必要な要素、商品開発やマーケティングのポイントなどに至るまで、わかりやすくまとめられています

<PDF内容>

  • 中国ビジネスの前提
  • 越境EC出品だけではない、最新中国小売戦略
  • 広告出稿だけではない、インバウンド中国人集客戦略
  • 中国向けの味付けがポイントとなる商品の開発戦略
  • 中国は世界の工場ではなく、世界の市場
    ……など

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