人材に投資せよ! Cornerstone APAC担当SVPが語る企業成長のカギ

[2018/07/19 08:00]伊藤正子 ブックマーク ブックマーク

多くの先進企業が重視し始めているコトとは?

――日本企業は、どこから変えていくべきですか。

まず必要なのは、「人材に対する投資はとても重要だ」と認識することです。デロイトの調査によると、過去40年間の企業資産の変化として、有形資産よりも無形資産の割合が増えています。企業における最大の無形資産は人材でしょう。だとすれば、企業の成功のカギを握るのは生産性が高く、優秀な人材です。この点を意識した上で、人材への投資の重要性を理解していただきたいと思います。

確かに、タレントマネジメント戦略に関しては欧米のほうが進んでいますが、欧米の企業にはなかったメリットが日本企業にはあります。

日本は、進んでいる欧米企業の事例を見た上で、良い点/悪い点を参考にできるのです。”変化の波に遅れて乗る”ことで、既に起きたことを吸収できるというのは、欧米企業が得られなかったアドバンテージでしょう。

――ツールの導入にあたっては、何に留意したらよいでしょうか。

私たちは、一人一人の人材が成功するために最良のツールを提供するべきだと考えてきました。競合他社は、HR部門が利用するさまざまなツールも提供していますが、私たちはタレントマネジメント、特にラーニングに力を入れていて、今もR&D予算の40%はラーニングに振り分けています。

もちろん、学習環境を提供するラーニングスイート以外にもソリューションはあります。それは、全体的なタレントマネジメント戦略を考えるにあたっては、統一された観点が必要だからです。

人事考課のなかで、その人に足りないスキルが見えてきたら、それを”ギャップ”だと捉え、トレーニングで埋めようとする「アクション」が存在しないといけません。この一連の流れをトラッキングすることで、継続的な取り組みが可能になります。これこそが、タレントマネジメント戦略におけるベストプラクティスです。これをぜひ、日本企業の方々にも理解していただきたいと思います。

――タレントマネジメントを進める際のポイントはありますか。

これまでCornerstoneがやってきたことであり、どの企業でもうまくいくやり方があります。それは、従業員が「学びたい」と言うことは、今の仕事に関係なく全て学ばせてあげるということです。

最近、多くの企業が「モビリティ」、つまり企業内の人材異動が大切だと言い始めています。優秀な人材を自社に定着させたいのであれば、(その人材がほかの仕事をやりたいと考えたときに)社内に異動できる環境が整っていたほうがよいでしょう。

特定の分野で優秀な人はモチベーションもパフォーマンスも高いので、他分野でも良い仕事をしてくれることが期待できます。個人としても、企業としても、学びたいことをできるだけ学ばせることが最適なタレントマネジメントにつながっていきます。

モビリティを可能にすることは、将来のリーダー育成にも有効です。学びたいことを学ばせ、企業のなかでモビリティを推進していく、つまり、新しいことにチャレンジさせるのが大切なのではないかと思います。世界で成功しているトップレベルのエグゼクティブの多くは、1つの分野に特化しているのではなく、さまざまな役割をこなした結果、成功を遂げています。モビリティによって初めて、人材にも全体を見渡す”視野”が生まれるので、リーダーになったときにも役立つのです。

――スキルには必ずしも数値や資格といったかたちで表れない、漠然としたものも多いと思いますが、どうやって測ればよいのでしょうか。

スキルには明確にわかるものと、間接的にしかわからないものがあるのは確かです。Cornerstoneでは、人材の全体像を把握して効果を測りたいと考えているので、フィードバックを重視します。

ただし、上司からだけでなく、同僚や部下からもフィードバックを得て360度で人材を把握します。これにより、数値で測定できない要素も含めた人材の全体像を理解できると思っています。

これを実施していくには、企業内でフィードバックの文化を醸成することが重要です。フィードバックで自分に欠けている部分がわかれば、それが自分のアクションアイテムだと捉えて、自らのスキルアップにつなげられます。フィードバックは批判ではなく、自分がさらに伸びるためのチャンスを与えてくれるものです。成功しているリーダーは、そういう意味でフィードバックを上手に扱っていると思います。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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