導入前に整理しておきたい「RPAの特徴」とIT部門の「立ち位置」

[2018/02/07 12:40]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

ソリューション

NTTデータは1月25日、都内にて「NTT DATA Innovation Conference 2018」を開催した。本稿では、NTTデータ 第二公共事業本部第四公共事業部RPAソリューション担当課長の中川拓也氏と、NTTデータイントラマート セールス&マーケティング本部 Evangelist 久木田浩一氏が行った講演「脚光を浴びるRPA、その可能性と未来」の模様をレポートする。

従来のシステム構築とRPA導入は何が違うのか?

昨年はRPA(Robotic Process Automation)への関心が急速に高まった年だった。NTTデータが提供するRPAソリューション「WinActor」に対しても「100ライセンス、1,000ライセンスという規模のオーダーが急増した」という。

登壇したNTTデータの中川氏はまず、昨年の実績について「4月から12月までの新規ユーザーは507社。北海道から沖縄まで、金融機関から公共団体、一般法人まで幅広く採用いただくことができました。担当メンバーは150名規模になり、WinActorの英語版、サーバ型、管理・統制ロボなどの新製品を提供しました。さらに研修サービスやエンジニア派遣、講師認定制度などの新サービスも立ち上げることができました」と振り返った。

NTTデータ 第二公共事業本部第四公共事業部RPAソリューション担当課長の中川拓也氏

RPAは現在、ガートナーのハイプサイクルで言うところの幻滅期を越えた辺りだという。昨年、一気にピークを迎え、既に成熟期に入りつつある段階だ。RPAの導入は「調査・試行」→「部分導入」→「全社導入」という流れで進むことが多いが、今年は、調査・試行と部分導入を経て、いよいよ全社導入が始まろうとしている。

もっとも、中川氏によると、今までのシステム構築とRPAとでは導入プロセスが大きく異なるという。従来からのシステム構築が「IT部門しか作れない」「初期費用が大きい」「応用が効かない」「最初に決めた計画を保つ」という傾向があるのに対し、RPAは「ユーザー部門でも作れる」「初期費用が小さい」「応用が効く」「PDCAを回し、継続改善しやすい」という特徴がある。これが、RPAが一気に普及した背景でもある。

今後の全社導入のアプローチについても、システム構築とは違いがある。例えるなら、「せき止めて激流にする」のではなく「せせらぎ(細流)から始めて大河(本流)にする」というイメージだ。

「従来のアプローチでは、業務調査・分析を『ステップ1』とし、そこから改善案策定、計画立案、改善実行というステップを経ながら、大きな計画を個別の具体策に落とし込む方法でした。これに対し、RPAの導入アプローチは、自動化要望の吸い上げといった簡易調査を最初のステップにして、RPA適用開始、自動化要望のさらなる収集、対策の拡大実行と、どんどん大きくしていくアプローチとなります」(中川氏)

プロジェクトにおけるIT部門とユーザー部門の役割も変わってくる。RPAを導入するのはユーザー部門であり、IT部門はあくまでユーザー部門の導入と利用を支援することだ。具体的には、IT部門は広く薄い「ライトな統制」を行い、現場の負荷を軽くしながら、現場の取り組みを阻害しないことがポイントになる。

中川氏は「スモールスタートで失敗しにくく、現場の負荷を増やさず推進できるのがRPAの良さです。デジタル化、改革の気運を損なわないことが求められます。また、現場の知恵を引き出し、生かしていくためには、システム構築で行うようなスキルやノウハウを教える『ティーチング』ではなく、現場のやる気や自主性を引き出す『コーチング』の発想が重要です」とアドバイスする。

また、現状のRPAはExcelのマクロの動作と似ていると指摘されることが多い。両者の違いについて、中川氏はExcelマクロが基本的にプログラムであり、誰でもわかるようなかたちで可視化できないのに対し、RPAはワークフローのような模式図として管理できることを挙げた。特にWinActorでは、Excel上の処理を含めて「何をしてどうなるか」を直感的に把握しやすいかたちで可視化する。これにより、属人化を防ぐことができ、共有が容易になるという。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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