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AI人材に必要なもの [3] Google 大薮氏/下田氏 「MLリテラシーが問われる時代に」

AI人材に必要なもの [3] Google 大薮氏/下田氏 「MLリテラシーが問われる時代に」

[2018/01/31 10:40]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

AIを使う側に必要な素養

――エンジニアはAIについてどこまで知っておくべきでしょうか?

下田氏 : スタンスによっても変わりますが、少し極論を言うと個人的には、結果がほしいだけなら機械学習の知識はいらないと思います。SaaSにデータを投げて戻ってきた結果の精度が十分かどうかを判断できればいいのです。

一方で、機械学習で何ができるのかというアイデアを考える立場の方は、ある程度技術の全体像を知っておく必要はあるでしょう。すなわち、”ML(Machine Learning)リテラシー”が今後は必要になると思います。

大薮氏 : そうですね。プロダクトインする際は、これくらいのクオリティなら許容できるよねと判断できる人間が必要になると思います。

下田氏 : 例えばチューニングによって1%精度が上がる可能性があるとして、その1%がビジネス上、どんな意味を持つのか判断できないといけません。

チャットボットの正答率が1%上がっても大したことないかもしれませんが、金融機関で不正検知率が1%上がれば数億円、数十億円のレベルで影響が出る可能性があります。それを判断できる力こそがMLリテラシー”なんだと思いますね。

――経営層としてはどんな意識を身につけるべきでしょうか。

下田氏 : AI導入に際しては、経営レベルで意思決定できる方が関わっていただくのが理想です。

担当者レベルで盛り上がっても、それを会社に還元できないと意味がありません。トップとしてメッセージを発信する時「AIをやりなさい」といったものではなく、経営課題と直結するかたちでAIで「何を解決したいか」というように発信できた方が現場は動きやすいだろうと思います。

――経営層がそうした感覚を身につけるにはどうすればいいでしょう。

下田氏 : 今は情報がありますし、勉強会などもあります。そういったネットワークから情報を仕入れていただければと思います。小さく始めることも大切で、とりあえず触ってみて始めるお客様は初速が速いですね。

――AI人材を育てるにはどうすれば?

大薮氏 : まずはAIを使ってみて、今何ができるのかを把握すること。それを繰り返していくうちにノウハウが溜まり、人も育っていきます。

下田氏 : 数字が嫌いじゃないとか、ITリテラシーが高いとか、素養を持っている方がいるなら、その方にどんどん触っていただくのがいいでしょう。経営層としては失敗を許容することも大事です。

*  *  *

AIという言葉が先行し、テクノロジードリブンになりがちな昨今。AIはあくまでも道具であることを理解し、ビジネス課題をあぶり出すことが先決である。

そのうえでGoogleを初めとするさまざまなAIプラットフォームを活用し、まずはスモールスタートしてみること。AIのノウハウや人材を育てるためには、それが一番の近道なのだ。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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