マイナビニュースマイナビ

デジタル技術で激変する製薬業界 - バイエルが取り組むデジタルヘルスの現状

[2017/05/26 08:00]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

デジタルヘルス助成プログラム「Grants4Apps」

では、バイエルはどのような取り組みをしているのだろうか。

同社では、医薬品開発の全てのバリューチェーンで、デジタルツールやビッグデータを活用しているという。

例えば、創薬段階では大学の研究領域や強みを分析したり、個々の研究者の研究トピックをテキストマイニングで分析することで、共同研究候補を効率的に選定したりといった具合だ。治験段階でも同様に、最適な治験候補施設の特定にデジタル技術を活用する。

また、MR向けの社内問い合わせ窓口に人工知能によるサポート機能を試験導入。そのほか、過去の売上データやマーケティングデータを基に、売り上げを予測するシステムの構築なども行っている。

加えて、バイエルは2013年より、デジタルヘルス関連のスタートアップ企業を支援するオープンイノベーションプログラム「Grants4Apps」を実施している。

これは、バイエルが提示する課題について、デジタルヘルスによる優れた解決策を提示した企業や医師、アプリ開発者を表彰するという制度だ。過去には、チップとスマートフォンアプリによるインフルエンザ検査キット「ナノティス」を提供するナノティス社など、革新的な技術を持った企業が受賞しており、最優秀解決策には助成金が授与される。「バイエルの社員でも応募できるのが面白いところ」と菊池氏は語る。

そして2016年、日本でも「Grants4Apps Tokyo」がスタートした。

「第1回プログラムでは『服薬アドヒアランスを改善するデジタル技術』が、第2回プログラムでは『ベターライフのための革新的なモニタリングソリューション』が受賞しています」(菊池氏)

活動の一環として、バイエル社内にコワーキングスペースを設け、社員が外部スタートアップ企業と交流を図ったり、資金サポートやコーチングなどを行うアクセラレータプログラムを用意したりと、バイエルはGrants4Appsに非常に力を入れている。菊池氏は「こうした取り組みをしていることがまだまだ知られていない。日本のデジタルヘルスをもっと盛り上げていきたい」と意気込みを見せた。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

もっと知りたい!こちらもオススメ

企業は積極的なチャレンジを! ICTが切り開くヘルスケア・医療分野の可能性

企業は積極的なチャレンジを! ICTが切り開くヘルスケア・医療分野の可能性

去る4月19日から21日、東京・ビッグサイトにて開催された「ヘルスケアIT 2017」では、有識者による各種専門セミナーが多数実施され、ヘルスケア・医療分野におけるICTを活用したさまざまな取り組みや事例などが紹介された。ここでは、「ヘルスケア・医療のICT最前線2017」と題して行われた東京慈恵会医科大学 先端医療情報技術研究講座/脳神経外科学講座の准教授…

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で TECH+ の人気記事をお届けします
注目の特集/連載
[解説動画] Googleアナリティクス分析&活用講座 - Webサイト改善の正しい考え方
Slackで始める新しいオフィス様式
Google Workspaceをビジネスで活用する
ニューノーマル時代のオウンドメディア戦略
ミッションステートメント
次世代YouTubeクリエイターの成長戦略
IoTでできることを見つけるための発想トレーニング
教えてカナコさん! これならわかるAI入門
AWSではじめる機械学習 ~サービスを知り、実装を学ぶ~
Kubernetes入門
SAFeでつくる「DXに強い組織」~企業の課題を解決する13のアプローチ~
マイクロサービス時代に活きるフレームワーク Spring WebFlux入門
AWSで作るマイクロサービス
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ
セキュリティアワード特設ページ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

会員登録(無料)

ページの先頭に戻る