【特集】ドローンのポテンシャル - 目指すは「世界」と「モバイル網の強化」、他キャリアと少し違うソフトバンクの戦略

【特集】ドローンのポテンシャル - 目指すは「世界」と「モバイル網の強化」、他キャリアと少し違うソフトバンクの戦略

[2017/05/09 07:30]石川温 ブックマーク ブックマーク

グローバルを見据えつつも、日本企業2社を採択した理由

国内初となるドローンの自動運行管理システムプラットフォームを手がけるテラドローンも、グローバルでの展開の可能性をにらんで選考された企業だ。

原氏は「テラドローンは経営者自身がすでにグローバル基準でサービスを考えている。海外キャリアとの接点もあり、すでにヨーロッパにある同業の企業に出資もしている。ドローンのグローバル展開における戦略、シナリオを持っている。このコンセプトが我々と合致したのが大きい」と語る。

実はすでに、テラドローンはKDDIとも提携関係を結んでいる。原氏は「テラドローンがKDDIと組んでいるのは承知の上。コアのソリューションのうち、KDDIと開発しているところと我々が組むところは基本的には別になっている。日本の慣習だと、1社と組んだら独占的な関係になるという雰囲気があるが、ドローンにおいては、まだそういった段階でもないように思う」という。

IT農業を強みとするオプティムを選んだのは「農業ソリューションをソフトバンクも扱いたいと思ったから。これもグローバルに持って行ける可能性がある。オプティムはコンポーネントのひとつとしてドローンをとらえているおり、プラットフォームとしての拡張性がある。我々もIoTの研究をしているが、相性がとてもよさそうだ」と原氏は期待する。まずは企業を選定し、次は事業として見込みがあるか見極めていくフェーズに入る。

テラドローンにおいては、5月以降に自治体と組んで、セルラードローンと運行管理システムの実証実験を行う予定だ。Rapyuta Roboticsにおいても、充電ステーションにセルラー回線を組み込んだものを使い、テスト飛行を行っていくという。セルラー通信を搭載したドローンを飛ばすためには、キャリア側のネットワークもドローンに対応できるかを見極めていく必要がある。

すでにソフトバンクでも、セルラードローンの飛行実験を繰り返しているが、今後は、セルラードローンを使って新しい取り組みにも着手していくという。「我々としては、ネットワークの負荷分散を試していくつもりだ。いわゆるモバイルエッジコンピューティングの実現を目指したい」(原氏)。

たとえば、仮に災害が発生した場合、いち早く被災地にドローンを飛ばすとともに、被害状況を遅延なく送る必要がある。また、最近では動画配信サービスが増えてきたことで、伝送路に大きな負荷がかかっている。そうした遅延をなくして、負荷を分散させるには基地局側である程度処理を任せた方が効率的だ。将来的にはドローンだけでなく、さまざまなサービスを提供していくためには、モバイルエッジコンピューティングの導入が不可欠なのだ。

ソフトバンクとしては、ドローンビジネスをグローバルで展開することを視野に入れつつ、国内ネットワークを強化するためのステップととらえているようだ。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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