「改革をスタートさせるなら、まずは経営トップに対して実施して、その内容を公開しなければ、従業員の納得は得られません。カゴメでは役員報酬の体系を変更したうえで、社長の年収を社内報で包み隠さずお知らせしました。反響はものすごかったです(笑)」

カゴメ 執行役員 経営企画本部 人事部長の有沢 正人氏

――10月20日に開催したマイナビニュース スペシャルセミナー 第26回 『立ち上がれ、人事! 人材育成から始める経営改革』の一幕である。

講師を務めたのは、カゴメ 執行役員 経営企画本部 人事部長の有沢 正人氏。人事の専門家として受賞経験も持つ同氏は、4社目の所属先となるカゴメでの人事制度改革について振り返りながら、人事という業務の原理原則について解説した。

有沢氏が人事部の基本的な役割として特に強調したのは、経営トップに対する影響力だ。

「経営と現場の橋渡し役となる立ち位置にあるのが人事部。”お客様”にあたる現場の従業員の意見を聞いて、必要であれば制度改革などを経営層に迫らなければなりません。私は、”あいくち”を持って刺し違えるような覚悟で進言しています。経営者を動かせないようであれば、人事部としての存在意義はないでしょう」

加えて、最後までやり切る覚悟も大切と説く有沢氏。新しい制度の運用を開始した後も、全世界の職場を巡って担当者の話を聞き、新制度に対する評価や現場とのギャップを調査して運用フォロー・制度の変更を行っているという。

人事制度は作って終わりではなく、従業員のためになっているのかという視点で運用状況も調べていくことの重要性を強調した。

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以上は、あくまで講演冒頭の1シーン。その後、話は、人事パーソンに必要な「グローバル志向」「マーケティング力」「知識・能力」、そして「グローバル人事制度 構築のポイント」と続いていきます。

グローバル人事制度に関しては、カゴメの例も紹介しながら、3つのフェーズに分けて具体的な作業を解説しました。

本稿では、同セミナーの講演スライドを無償で提供しますので、興味のある方は、以下の資料紹介内のリンク、あるいは記事末の「今すぐ資料をダウンロード」ボタン、「ダウンロードBOXに入れる」ボタンからダウンロードしてください。

また、講演レポートも後日改めて公開する予定なので、そちらもぜひご覧ください。

講演資料の内容


講演資料は全29ページ。『人事制度の原理原則 ~会社を変えていくために必要な「勇気と覚悟の話」~』と題し、現在の経営環境を踏まえながら、人事パーソンに必要な知識・能力、心構えなどを解説したうえで、グローバル人事制度の構築方法について紹介しています。

人事部パーソンに向けて、「顧客志向」「グローバル志向」「マーケティング力」というキーワードを挙げ、それぞれのポイントをピックアップ。さらに、知識・能力面で求められる3つのポイントにも触れています。また、グローバル人事制度に関しては、絶対に必要な準備作業や、ロードマップなども解説しています。

経営の根幹を支える人事制度について理解が深まる資料です。人事担当者はもちろん、担当外のビジネスパーソンも参考にしていただけます。

<PDF内容>

  • 経営環境の変化
  • 我々を取り巻く環境
  • 人事パーソンに必要な「顧客志向」
  • 人事パーソンに必要な「グローバル志向」
  • 人事パーソンに必要な「マーケティング力」
  • 人事パーソンに必要な知識・能力
  • グローバル人事制度の構築のポイント
  • カゴメのGlobal HR ポリシー
  • グローバル人事制度の展開
  • プロジェクト・アプローチ
  • ロードマップ・イメージ
    ……など

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