なぜ今、IoTが注目されているの? (中編)

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【第4回】なぜ今、IoTが注目されているの? (中編)

[2016/06/02 08:00]岡大勝 ブックマーク ブックマーク

ソリューション

技術の進歩によって環境が整った今だからこそ、「あらゆる情報」をコンピュータに接続するIoTの世界が現実的になったことに納得した2人。「じゃあ、今IoTが注目されているのは新技術がすごいから? 」と思いきや、本質は技術的なことではないとハナちゃんは言っています。

IoTが注目される2つの理由

IoTが注目されるようになったのは、2つの理由からなんデス。一つ目は、今まで話してきたM2M技術とネットワーク技術の進化に起因しマス。簡単に言うと、「インターネット」という公共のネットワークに、低コストで何でも接続できるようになったことでス。

ほうほう、と言うと?

これまでは、特に地理的に分散しているモノをネットワークに接続しようとすると、不可能ではないにせよ、多大な費用と労力が必要でシタよね。でも、技術の進化によって、何かをネットワークに接続するときのハードルがぐーんと下がったんでス。

営業担当者に配っているモバイル端末やスマホは、LTEでインターネットにつないでVPN接続してるわよね。会社のネットワークの一部としてインターネットを使わせてもらってる、って意味では、実は私たちも恩恵を受けてるってことね。

そうなんでス。オフィスビルやデータセンターでも、物理的な回線を引くためには大きな手間と費用がかかりまスよね。ましてや屋外などではそもそも線が引けないような場所もありまスから、モバイル接続網の充実と価格低下のインパクトは大きいんでス。工場の機械、ビルの空調や設備、家電製品や照明、電力やガスメーターをつなぐネットワークとして、モバイル回線の活用が進んでいマスね。

確かに、モバイル回線は便利よね。最近は電波の届きにくい屋内なんかだと、BluetoothとかZigBeeみたいな近距離無線通信も使われてるみたいだし。

機器の小型化や省電力化のおかげで、携帯電話やタブレットのほかにも、眼鏡や腕時計といった人が身に着けているモノまでつなげられるようになりマシたね。

「ウェアラブル」ってやつだな!

荷物や商品などのモノのバーコードやRFID、人間が持っているFelicaやNFCなどのICカードは、リーダーを通してつながりマス。今は、機械や建物を構成する部品や資材一つ一つをインターネットに接続しようとする試みもあるんでスよ。

じゃあ、もう何でもつなげられるってことかよ! でも確かにインターネットっていう「一つのでっかいネットワーク」につながりさえすれば、地球の裏側にいたってエアコンのスイッチが入れられるんだもんな。考えたことなかったけど、実際すごいことだぜ、これ。

まだまだ序の口デス。IoTの活用方法をレベル分けするとすれば「接続レベル」ってとこです。これがIoTが注目されている理由の一つなんデスが、ITだけでなく、さまざまな分野で注目されている理由は次のレベルにあるんデスよ。

……なるほど。接続するハードルが下がったってことね。確かに、スマホから家電を操作できると便利だけど、それはあくまでも今までの技術の延長よね。それに、つなげられることと、つないで意味があることは違うと思うのよ。例えば、建物の資材をインターネットにつないで意味があるのかしら。それが次のレベルの話?

まさこさん、いい観点でスね。そう、インターネットを使った遠隔監視や遠隔操作は、今までだって実現可能でしタ。コストのことを考えなくていいならばネ。そこで、次の活用レベルへの”鍵”にナルのが「センサー」でス。センサー技術によって、モノやヒトのあらゆる活動をデータ化できるようになったんでス。そのデータをインターネット経由で集めて処理できるようになったんでスね。

センサーって、ケヴィンさんの言葉にもあったわね!

インターネットに接続されるコンピュータは、これまでは人間が操作する端末がほとんどでシタ。いわゆる”ヒトのインターネット”ですネ。IoTでは、モノに付けられたセンサーがインターネットの主役になりマス。

さっぱり想像つかん……。

実は、星先輩のスマホもたくさんのセンサーを備えていまス。加速度センサー、光センサー、温度センサー、気圧センサー、GPS、カメラだって映像センサーでス。例えば、スマホのランニング用アプリでは、ペースが乱れてくると音声や振動でアドバイスする機能とか、走ってきた軌跡や平均速度を記録する機能がありマスよね。走った歩数やピッチは加速度センサーで、位置や速度はGPSから位置情報を取得していマス。人間の操作ではなく、センサーからの情報によってさまざまなイベントが起こっているんデスよ。

にゃるほど~。

これを資材や機械の部品に応用すると、どうなると思いマスか? 例えば、今はどんな機械でも故障した後に不具合の出た部品を交換するか、壊れる前に定期的に交換するかのどちらかですネ。でも、壊れそうな部品だけ”壊れる直前”に交換できるとしたら、ユーザーにとってはとっても嬉しいことですよネ。

そりゃ、すごく便利だよな。

部品そのものが「もうすぐ耐用年数ですよ」とか「そろそろ壊れそうです」と伝えてきたり、配管のパイプが「ワタシから水漏れしています」と自分から伝えてくれれば、ピンポイントで修理や交換ができるようになりマス。

つまり、データセンターでやってる機器の監視や保守を、モノの世界でもやろうってことね。

まさこさんスルドイですネ。そう、発想はコンピュータ機器と同じデス。コンピュータ機器は最初からネットワークにつながっていたからできていたんデスが、それがモノに対してもできるようになったんデス。やらないわけにはいかないデスよネ。

じゃあさ、世界中のモノのデータを集めたら面白そうだよな! 「お、今ここで集中して壊れてる」とか、「暑い地域は壊れやすい」とかさ。

星先輩も今日は冴えてマスね。何でもインターネットにつなげられるようになり、センサーでヒトやモノのさまざまな活動をデータ化することができるようになりまシタ。大量のセンサーから集めたデータを活用スルことで、今まで見えなかったコト、できなかったコトができるようになる”かもしれない”。これがもう一つの理由、IoTの「集合知レベル」の活用デス。IoTの持つこの可能性に、世界中の技術者や投資家が夢中になってイルんですネ。ここまでの説明を図にまとめると、こんな感じになりまス。

IoTの活用レベルと注目される理由

できなかったコトができるようになるって、まーたそんな大げさな。ハナちゃんも意外とロマンチストだねぇ。

(キッ! )

ご、ごめんなさいっ!! (ちょ、超こええ……)

ええっと、ちょっと待って。データを活用するって、もしかしてこの前教えてもらったビッグデータも関係してくるんじゃない?

まさこさん、さすがデスね。そのとおりデス。何だか気分がノってキタので、今度はその辺りについて説明しちゃいマショう!

(後編に続く)

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