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成功するInstagramマーケティングのポイントは? - データと事例で解説

[2019/09/27 08:00]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

変化するInstagramの役割

以前のInstagram利用者は、インスタ映えを重視し、非日常的でオシャレな写真を投稿する場所というイメージが強かったが、現在はそうした「非日常」から「日常」へと投稿や求められるコンテンツが変わってきたと近藤氏は分析する。

「Instagramが、より”飾らない世界”もシェアする場所に変わりつつあります」

そうしたプラットフォームの空気の変化は、企業のマーケティング活動にも当然、影響を及ぼす。広告にしても、TVCMのような作り込んだ映像ではなく、一般の利用者がスマホで撮影したようなラフな(決して雑に作ったわけではなく、意図してそうした)動画をあえて出すことで、利用者のタイムラインに溶け込み、共感を得る方向にシフトしているのだという。

マーケティングにおけるInstagramの役割に関しても、新たな事実がわかってきた。

これまでInstagramは、利用者が商品やサービスを「発見」するための場所としてマーケティングに活用されてきた。商品を調べ、購入を検討するステップはInstagram外で行われており、Instagramはあくまでも購買行動の”入り口”だと考えられていた。

ところが、昨年行った国内利用者調査では、商品を購入するかどうかをInstagramで決めるという利用者が実に全体の80%にも上っており、リーチから購買行動に至るまでの全てのマーケティングフェーズでInstagramが有効だということが判明したのだ。

調査結果によれば、Instagramの有効範囲はマーケティングフェーズ全般に広がっているという(なお、配布用の講演資料は、こちらからダウンロードできる)

特にリーチについては、TVなどのマスキャンペーンと同時に広告を打つことで認知を最大化できるという。

「TVに比べるとリーチは少ないのですが、コストも低いため、換算するとTVの1/10の予算で1/3くらいのリーチを獲得することができます。また、TVでは届かないところ(例えば、視聴習慣がない若年層など)にもリーチできるため、TVを補完する役割も担えるのです」

例として、近藤氏はキリンビバレッジの事例を紹介した。午後の紅茶キャンペーンの予算全体のうち、TVが33.4%を占めていたのに対してInstagramは5.5%だったが、ターゲット内GRPシェアはTVが17.3%に対してInstagramは21.2%と非常に高いリーチ力を発揮したという。

また、イメージ形成など購買に近い部分での意向形成においても、Instagramは非常に高い効果を上げており、その点でも「少ないコストで効率的に態度変容を促せるメディアと言える」(近藤氏)のである。

有効な広告クリエイティブ作成のポイント

広告を出稿する際、Instagramにおける広告コンテンツ(クリエイティブ)は、その他の媒体、特にTVCMとはまったく異なる見られ方をすることにも注意しなければならない。

近藤氏によると、利用者がフィード(タイムライン)で1つのコンテンツを眺める時間はわずか1秒。そこで利用者の心を惹きつけるためには、「最初の3秒が重要」なのだという。

「TVCMは15~30秒の決まったフォーマットがあるため、多くの場合、起承転結の構成でメインのメッセージを最後に持ってきます。しかし、(瞬時に消費される)モバイル広告ではメインメッセージはむしろ最初に持ってくるべきでしょう」

さらに、モバイル広告のクリエイティブ制作にはいくつかのポイントがあると近藤氏は語る。

時間が短いこと、サウンドオフで見られることを前提にすること(音声を頼りにしない)、そしてモバイル画面に最適化したフォーマットである(TVCMのような横型動画ではなく、縦長あるいは1:1にする)ことだ。

加えて、素材が静止画しかなかったとしても、それをそのままつなぐのではなく、文字が浮き出るようにしたり、カットインを入れたりと、動画風に編集するのも効果的な手法だという。

また、プロダクトをきちんと見せることや、意外性を持たせて注意を引きつけること、その商品を買うべき理由をしっかりと伝えることなどもコンテンツ制作の”カギ”となる。

Instagramが考えるブランドコンテンツの基本原則

一方、近年注目を集めるインフルエンサーマーケティングをInstagramで実施する場合、どのようなブランドコンテンツが効果的なのか。

Instagramが考えるブランドコンテンツの基本原則となるのが、「透明性が高いこと(利用者がクリエイターとビジネスの関係性を簡単に理解できる)」「信頼できるクリエイターと協業すること」「ビジネス側もクリエイターも効果を把握することができること」「クリエイターの個性やブランドらしさを生かしたコンテンツであること」の4点だ。

特にクリエイターやインフルエンサーは、依頼を受ける上でビジネス側の要望が強くなりすぎることを嫌う傾向にある。広告色が強くなると、自身の普段の投稿になじまず、結果としてフォロワーの信頼を失うことになると考えているからだ。ブランドコンテンツを作成する際は、こうしたクリエイターの想いもしっかりと汲んで取り組む必要がある。

* * *

Instagramはうまく活用すれば非常に高い効果が期待できる魅力的なマーケティングプラットフォームだ。一方で、確かな成果を得るには、その特性をしっかりと理解した上で、戦略に落とし込むスキルが求められる。企業にとって、挑戦しがいのある新しいマーケティングの場だと言えるだろう。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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