ガートナーのCRMアナリストらが語る! 世界のマーケティング事情と日本の課題

[2017/03/23 19:00]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

欧米企業のマーケティング事情 - 名刺の代わりに台頭したものは?

日本が欧米よりも遅れている分野としてよく挙げられるのが、マーケティングだ。川辺氏は「日本企業はマーケティング組織が未整備でCMOも少ないと言われるが、米国についてはどうか?」と質問を投げかけた。

これにマオズ氏は「米国のほとんどの大企業にはCMOがいる」と回答。アルバレス氏は「業界にもよる。上級副社長が兼ねている企業もあるし、産業の縦割り状況による」と答えた。

一方、欧州について「業界にもよる。ある企業とない企業がある」と話すのはトンプソン氏だ。

「業界によって、マーケティングディレクターとセールスディレクターが同等ということはなかなかありません。どちらが価値があるのか、ということになります」(トンプソン氏)

英ガートナー バイスプレジデント兼最上級アナリスト エド・トンプソン氏

国によってマーケティングにどれだけ注力しているかはさまざまだが、いずれにせよ日本におけるマーケティング分野はまだまだ未成熟だ。川辺氏によると、最近でこそCMOやマーケティング組織が新設される傾向にあるが、依然として約半数の企業が未整備という調査結果が出ているという(ガートナー調べ)。

マオズ氏は「2017年から2018年にかけて、マーケティングは現在の枠をさらに超えていくでしょう」と予想する。「あらゆるところにマーケティングポイントがあります。ビジネスにおいては、より全体を見通すことが必要になります」とコメントを寄せた。

米ガートナー バイスプレジデント兼最上級アナリストのマイケル・マオズ氏

続いて話題は営業領域に移る。

日本の営業の現場を象徴する光景と言えば名刺交換だが、実はこの行為は既に欧米では珍しいものになりつつあるという。

アルバレス氏によると、今や欧米では名刺を持たなくなっているというのだ。ではどうするのか。名刺の代わりに人をつなげるのがビジネスSNSの「LinkedIn」――いわば仮想の名刺である。「LinkedInの登場によって、名刺交換の機会は10分の1まで減った」(トンプソン氏)とのことで、トンプソン氏自身もここ15年ほどは名刺でなく、LinkedInを使っているという。

ただし、物理的な名刺を今も使っているのは日本だけ、というわけではない。LinkedInが流行っていない国、例えば中東やドイツなども名刺文化の国だという。川辺氏は「『この人に会った』という証拠として残しておく意味もある」と、日本における物理的な名刺の存在意義を説明する。

物理的な名刺の存在や文化に理解を示しながらも、川辺氏以外の3名はやはりLinkedInのようなオンライン名刺サービスを推奨する。

「LinkedInでつながると、皆さんがどこで働いているか、どうつながっているかがわかります。そこに価値があるのです」(アルバレス氏)

つまり、情報は常に更新され、活用されなければ意味がないというわけだ。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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